子どもを授かる前の女性に伝えたいこと!オメガ3不足が妊婦に与える影響とは…?
妊婦のおおよそ半数が抱える病があります。なんだかわかりますか?
それは妊娠中のうつ病発症です。また、出産後に産後うつを発症する女性もいます。
・妊娠後期・産後におけるn-3系多価不飽和脂肪酸摂取量とメンタルヘルスとの関連 坪内 美穂子, 徳留 裕子, 他 2019 年 13 巻 4 号 p. 321-331
本研究では、妊産婦(後期)、褥婦(じょくふ)において、初産婦、経産婦別に n-3 系脂肪酸および魚介類摂取量とメンタルヘルスとの関連について検討した。
対象者の n-3 系脂肪酸摂取量は、妊産婦の目安量とほぼ同じであったが、魚介類の摂取量 20 g/日以下の低い者が約 20%みられた。
メンタルヘルスに問題のある妊産婦の割合は、EPDS に基づくうつ状態にある者は 10~20%、GHQ12 および MCS に基づく精神的健康状態に問題のある者は、30~50%であり、メンタルヘルスに問題を感じている者が少なからず多いことが示唆された。
メンタルヘルスと n-3 系脂肪酸摂取量間に関連があったのは、EPDS(妊娠後期、産後ともに)と
MCS(産後)であった。重回帰分析の結果、EPDSは妊娠後期、産後とも一貫して DHA 摂取量との間に有意の負の関連があった。すなわち、n-3 系脂肪酸摂取量の増加に伴い、うつ状態のリスクが低くなることを示唆した。しかし、MCS ではその関連は確認できなかった。
子宝に恵まれることは幸せなことです。しかし、母親がうつになればその幸せも半減してしまいます。その意味で、不妊の原因を知ることは重要です。また、妊娠中のうつとの関連も合わせて知る必要があります。
お嬢さんがいらっしゃるご家庭の方はご一読ください。
オメガ3不足が妊婦に与える影響とは?
DHA や魚の摂取量と産後うつ病の頻度との間には負の相関が報告されています。また、前述のように妊娠期と産後のメンタルヘルスの悪化は半数近くの女性に見られるという調査報告もあります。
まずは、なぜメンタルヘルスが悪化するのか?その理由を考えてみましょう。
妊娠のメンタルヘルスが悪化する原因は?
妊娠中、母体は胎児へ絶え間なくドコサヘキサエン酸(DHA)を供給し続けています。そのため、妊娠中の女性はホルモンバランスを変化させ、α-リノレン酸からDHAの合成能力も高めています。
・妊娠期および産後抑うつとn-3系多価不飽和脂肪酸 浜崎 景 2019 年 28 巻 1 号 p. 16-
エストラジオールやエストリオールなどの女性ホルモンが妊娠の期間中にそれぞれ 100 倍以上、1,000 倍以上になることが知られており、さらにこれらのホルモンはα – リノレン酸から DHA の代謝を促進することにより、交絡因子になっている可能性も考えられた。
なお、2017 年に Lin ら 37)のメタ解析の結果によると、周産期抑うつでは対照者に比べて、有意に n-3 系多価不飽和脂肪酸や DHA が低下しており、また n-6/n-3 比が高値であった。
妊娠期間中は大量のn-3系多価不飽和脂肪酸が胎児形成に必要とされており、とくに妊娠第3期(妊娠28~30週)で最大となるとされています。
2.妊娠期抑うつ:妊娠 32週目で抑うつがある
3.産後抑うつ:産後 8 週目で抑うつがある
「周産期抑うつでは、優位に-3系多価不飽和脂肪酸や DHA が低下していた」とありますが、重要なポイントは次のような動物実験での知見です。
・妊娠期および産後抑うつとn-3系多価不飽和脂肪酸 浜崎 景 2019 年 28 巻 1 号 p. 16-
妊娠期間中は胎児へのドコサヘキサエン酸 (DHA)供給にも耐えうるように、ホルモンバランスの変化により、α – リノレン酸からDHA がスムーズに合成されるよう代謝経路を調整する。 また、妊娠中期頃から肝臓ではリン脂質に DHA が増える方向に代謝が変化していく 。
それでも十分なn-3 系多価不飽和脂肪酸が得られない場合は , 動物実験より母ラットは自分の脳を犠牲にしてでも n-3 系多価不飽和脂肪酸を胎児に供給していることがわかっている。
MRI の研究によると、実際 1 回の妊娠で健常な母親の大脳体積が出産までに約 4~ 7%も減少し、出産後にもとのサイズにもどるという報告もある。
この事実を前提にすれば、妊娠期間中のオメガ3系脂肪酸の摂取がどれだけ重要か想像できることでしょう。
また、DHAは神経系組織に不可欠な脂肪酸ですが、脳組織へのDHAの取り込み速度は血液や肝臓に比べて緩慢であることが知られています。十分な蓄積量に達するまでには長期間を必要とすることから、少なくとも妊娠がわかった時点で積極的な魚食もしくはサプリメントの利用が求められます。
魚食やn-3系多価不飽和脂肪酸摂取量に関する疫学調査
産後抑うつと魚食とに負の相関が認められてる疫学調査が世界中で発表されています。
・妊娠期および産後抑うつとn-3系多価不飽和脂肪酸 浜崎 景 2019 年 28 巻 1 号 p. 16-
デンマークの研究では、妊娠中の魚介類摂取は産後 1 年以内のうつ病で入院する危険率には影響しなかったが、抗うつ薬の処方箋をもらう危険率が魚介類摂取の一番低い群で(一番高い群と比較して)46%も高いという結果であった 。
なお、n-3系多価不飽和脂肪酸の摂取においては、両者(うつ病で入院する危険率および抗
うつ薬の処方箋をもらう危険率)で、特に有意な関連は認められなかった 。イギリスの研究では、妊娠 32 週目においてn-3 系多価不飽和脂肪酸摂取量と抑うつ症状との関連を調べているが、n-3 系多価不飽和脂肪酸摂取量が少ないほど、抑うつ症状を呈するオッズ比が高まるという結果であった 。
この研究では更に、妊娠 18週目と産後 2 ヶ月目、8 ヶ月目での抑うつ症状を調べているが、妊娠 18 週目と産後8 ヶ月目で同様の(弱い)関連が認められたが、産後 2 ヶ月目では関連は認められなかった 。
うつに対する魚食の重要性!
魚食はDHAやEPAなどオメガ3系脂肪酸の重要な摂取源であるとともに、抑うつに対して効果があるとされる栄養素が豊富です。
・妊娠期および産後抑うつとn-3系多価不飽和脂肪酸 浜崎 景 2019 年 28 巻 1 号 p. 16-
エイコサペンタエン酸(EPA)や DHA といった n-3 系多価不飽和脂肪酸のほとんどは、魚の摂取量から算出されているが、実は抑うつに良いと言われている他の栄養素セレニウム 、ビタミン D、カルシウムなども魚に含まれている
まとめ
当社のお客様は皆、妊娠期間中も10日間チャレンジを続けています。そのため、うつが発症した人はひとりもいません。また、「子育てがとても楽!」と口をそろえます。
一方で、妊娠中や出産後にうつを発症し、当社の駆け込んで来る女性も少なくありません。そして、そんな女性は子育てについて〝さまざまな面″で苦労をされています。
例えば、前者のお客様は「子どもが夜中に4~5時間はまとまって寝てくれる!」と口をそろえる一方で、後者のお客様は「夜泣きがひどくて、それもあってうつになったと思う!」と口をそろえます。
「えっ、そんなところまで関係があるの?」
そう思われた方もいらっしゃることでしょう。でも、それどころの話ではないのです。
もっと、もっと深刻な問題に繋がっていきます。その意味で、不妊治療を受けているのに子宝に恵まれない人はチャンスだと思います。
・子どもを授かる前の女性に伝えたいこと!【重要】不妊の原因を正確にご存じですか?
この事実を無視し(見て見ないふり)ないでください。受け入れれば幼少期の子育ても楽になるし、その後の成長も他の子どもとは別格となります。また、子育ての苦労などありません。
※ 学校給食を食べると子育ての問題が生じます。これからは給食改革が最優先ですね。
後は、あなたの判断です。
以下の5つはチクワを食べた方はもちろん、不調のあるなしに関わらずすべての人にお勧めしております。
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・年度末は眠っている家族や親戚。「体調+メンタル」不良を改善する大チャンスかも?
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16時間節食(1日の中で16時間以上食べない時間を確保する)は重要ですよ。
病気の臓器細胞は十分な節食時に病気の白血球に戻ります。また、その病気の白血球も赤血球に戻り、その後アポトーシスします。真剣に取り組むことを心からお勧めします。