うつ病や不安障害の改善に10日間チャレンジ+十分な食物繊維の摂取が必須である理由!
うつ病や不安障害など、精神疾患の原因のひとつとしてセロトニン不足があります。
そのセロトニン不足を補うには、トリプトファン、ビタミンB6、マグネシウムなどを豊富に含む食品を摂取することが大切だと一般には言われています。が…
実は、体内で十分なセロトニンが生成させるには、10日間チャレンジ+食物繊維が必要です。
※ 詳しくは「本当の妊活!」をお読みください
セロトニンとは?
セロトニンは、脳内で神経伝達物質として働く物質で、「幸せホルモン」とも呼ばれています。精神を安定させる働きがあり、不足すると、うつ病や不安障害などの原因になることがあります。
このセロトニンのほとんど(8割以上)は腸で作られています。
重要なのは、セロトニンが腸内細菌により作られていることです。
セロトニンの生成に必要なのは?
セロトニンの生成に必要なのは大きく次の3つです。
1.十分な量の食物繊維を食べること
2.サラダ油や植物油脂、トランス脂肪酸、食品添加物、抗生物質、薬など腸内細菌叢を乱す物質を摂らないこと
3.オメガ6の摂取を大幅に減らし、DHAやEPA,α-リノレン酸などオメガ3の摂取量を増やす
食物繊維の摂取量を大幅に増やさなければいけない理由!
「本当の妊活!」にも記しましたが、以下の調査のように栄養士の家庭あっても、食物繊維の摂取量は平均8g/日でした。また、10gを超えたのはわずか20%強でした。
強調しますが、食物繊維摂取量の目標は25g/日です。
栄養の専門家の家庭でこれが現実ですから、一般家庭での平均食物繊維摂取量は8g以下であると想像されます。これは、目標25gの3分の1以下となります。
そこで、まずは以下の論文を確認してください。
・食物繊維摂取量について 近藤 みゆき, 小田 良子, 他 2003年 27 巻 41-44
・腸内細菌による消化管神経回路の修飾 尾畑 佑樹 2022年 36 巻 1 号 21-27
(前略)SCFA (短鎖脂肪酸)は,腸上皮細胞の一種である腸クロム親和性細胞(Enterochromaffin cell, EC 細胞)からのセロトニン(5- ヒドロキシトリプタミン : 5-HT)の産生にも寄与している.
セロトニンは,食事から摂取されたトリプトファンがトリプトファンヒドロキシラーゼ(TPH)によって 5- ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)に変換され,さらに芳香族 L- アミノ酸脱炭酸酵素(Aromatic L-amino acid decarboxylase,AADC)により脱炭酸化されることで合成される神経伝達物質である.
生体内のセロトニンの大部分は腸内で EC 細胞により生成されており,セロトニン受容体を発現する腸管ニューロンの活性化を介して ENS 機能を調節している.
興味深いことに,SCFA は EC 細胞における TPH1 の発現を高めることで,セロトニン産生を促す.
実際に,無菌マウスでは腸組織中セロトニン量の減少にともない蠕動運動が低下するが,SCFA 産生能を有する Spore-forming bacteriaを定着させることで,セロトニン産生量が増加し,腸蠕動の異常が改善される(以下略)
ご覧の通り、短鎖脂肪酸はセロトニン産生量を増やします。また、短鎖脂肪酸の産生量が増えれば増えるほど、セロトニン産生量が増えます。
重要なのは、腸内の短鎖脂肪酸産生量は食物繊維の摂取量に相関すること。こちらも、食物繊維の摂取量が増えれば短鎖脂肪酸の産生量が増えます。
したがって、食物繊維の摂取量が減れば短鎖脂肪酸の産生量も減り、それに連れてセロトニンの産生量も減ることになります。
酪酸には抗うつ作用がある!
酪酸は短鎖脂肪酸のひとつです。
この酪酸も腸内細菌が食物繊維から産生しており、前述のように食物繊維摂取量が増えれば増えるほど産生される酪酸の量も増えます。
・脳機能と腸内細菌叢 須藤 信行 2017年 31 巻 1 号 23-32
(前略)BA(酪酸) は主として Clostridium 属により産生されるが,BA は抗うつ作用を有することが動物実験で明らかにされている(以下略)
酪酸による抗うつ作用がセロトニン産生と繋がることは容易に想像できることでしょう。
摂る脂質の質が腸内細菌叢に影響を与える!
1.食物繊維の摂取量が増えると、産生される短鎖脂肪酸の量が増える
2.短鎖脂肪酸の産生量が増えると、産生されるセロトニンの量が増える
わけですが、忘れてはいけないのが短鎖脂肪酸やセロトニンを産生する腸内細菌の存在です。
短鎖脂肪酸には酢酸や酪酸、プロピオン酸などがありますが、それぞれを産生する腸内細菌は基本的に違います。また、セロトニンを産生する腸内細菌も別種です。
・腸内細菌が作り出す生理活性脂質 宮本 潤基, 木村 郁夫 2023年 59 巻 1 号 14-18
(前略)
食用油を構成する長鎖脂肪酸の違いもまた,腸内細菌を制御する因子であることが示唆されている.
Docosahexaenoicacid(DHA)や eicosapentaenoic acid(EPA)などの多価不飽和脂肪酸が豊富な魚油を摂取させたマウスに お い て は,Akkermansia 属,Lactobacillus 属 やBifi dobacterium 属などが増加し,インスリン感受性の亢進を伴う肥満抵抗性が観察された.
一方,飽和脂肪酸の豊富なラード摂取群には Bilophila 属やBacteroides 属の増加に伴う血中エンドトキシン濃度の上昇と,脂肪組織炎症やインスリン抵抗性を呈することが明らかにされている.(以下略)
さらに、上記の論文の通り、腸内細菌は食事から摂る脂質の質と量の影響を容易に受けます。具体的には、DHAやEPAなどオメガ3系脂肪酸の摂取は酪酸などを産生する腸内細菌を増やしますが、オメガ6過剰や欧米食(高脂肪食)は悪玉菌と総称される類の腸内細菌を増やします。
ここでのポイントは、有用菌が増えれば悪玉菌が減りますが、悪玉菌が増えれば有用菌が減少することです。このように、腸内ではさまざまな腸内細菌が勢力争いをしており、そのヒトの食事の質がその勢力争いに影響を与えているという事実です。
まとめ
うつ病や不安障害などはもちろん、多くの方は日常生活で気分のアップダウンに苦しんでいらっしゃいます。そんな方は、以下のことを再確認してください。
1.十分な量の食物繊維を食べること
2.サラダ油や植物油脂、トランス脂肪酸、食品添加物、抗生物質、薬など腸内細菌叢を乱す物質を摂らないこと
3.オメガ6の摂取を大幅に減らし、DHAやEPA,α-リノレン酸などオメガ3の摂取量を増やす
25gの食物繊維を摂るには白米を止め玄米食にする必要があります。また、玄米に加え、大麦やアマランサスなどを混ぜて食べる必要があるでしょう。これは最低条件です。
さらに、10日間チャレンジが必要であることも明らかです。
なお、数量限定ですが、今ならラケシスAの購入でアミノGABA60包をプレゼント!
今すぐお申し込みください。