「まったく食べないようにするとストレスになるので、徐々に…少しずつ…」というのは?
「お惣菜(特に揚げ物)などを買わないように…」
(私と新規のお客様の間で)よくある会話ですが、冒頭のような私の言葉にほとんどのヒトは次のように答えます。
「そうですね。でも、あまりにも急に〝すべて″控えるとストレスになるので、少しずつ、徐々に改善していこうと思っています。」
こんなやり取り、少なくとも数千回以上経験してきました。また、そのたびに「おいおい、そりゃ順番が逆なのだが…」そう、心でつぶやき続けてきました。ハァ~
ストレスを記号で捉えないようにしましょう!
日本人のほとんどは、次のような食生活を続けてきました。
スナック菓子を食べてきた。(オメガ6過剰、添加物まみれ)
お菓子を食べてきた。(植物油脂、添加物まみれ)
お惣菜を買って食べてきた。(オメガ6過剰、砂糖まみれ)
冷凍食品やコンビニ食、外食を食べてきた。(添加物や砂糖、プラスチック米、砂糖まみれ)
こんな方々が食の問題に氣づき、私を訪ねてくると冒頭のような会話となります。強調しますが、必ず「すべて控えるとストレスになるので少しずつ…」と答えます。が、この返答がすでにずれています。というか、順番が違います。
ストレスとは、外部からの刺激(ストレッサー)に対して、心身が示す反応を指します。
食事の改善では、「悪い物を減らす」ことが必要ですが、「当たり前のように食べてきた」悪い物を〝減らす″という状況変化に対し、多くの方はストレスとなると考えるようです。
ですが、しっかり10日間チャレンジを続けた方なら納得いただける話ですが、悪い物を食べないようにすると一般的な状況でストレスを感じることなどほとんどありません。そのため、2020年以前より当社のお客様だった方々は、コロナ禍でも口裏合わせをしたように次のようなお話を聞かせてくれました。
「我が家はコロナ前とほとんど同じで、家族みんな明るく穏やかに過ごせています。親戚や知人にワクチンを打たないように伝えても伝わらないのがストレスと言えばストレスですが…」
ストレスには個人差がある!
コロナ禍、個人差はあるものの、ほとんどのヒトは強いストレスを感じていました。その一方で、食生活を改善した当社のお客様の家庭では、それ以前と変わらぬ日常を過ごしていました。
この事から、ストレスには閾値があることが想像できます。また、そのストレスの閾値は次のように人それぞれであることも容易に理解できます。
悪い物を食べている → ストレスに反応する閾値の幅が広がる
悪い物をやめる → ストレスに反応する閾値の幅が狭くなる
悪い物を食べれば食べるほど、ストレスだと感じることが増える。一方で、悪い物を止めれば止めるほど、ストレスだと感じる事象が減少します。
スポットライトが当たるから…
「ちょっとくらいなら…」
「少しずつ減らす!」
悪いのは分かっていので少しずつ…、という食生活の改善は、ストレスだと感じる閾値の幅が狭くなりますが…
例えば、甘いものを当たり前に食べていた人なら、その制限は、その点にスポットライトが当たることになります。そのため、「甘いものを制限するのがストレス!」という結論を見いだすことになります。
重要なのは、その際に他の事象へのストレス反応を見極めること。
例えば、悪い物を食べていた当時、「この話をすると反応(例えば怒ったり落ち込んだり)していた」のが、悪い物を止めたら「反応しなくなった」とか、
会話の中で悪い言葉がポンポンでていたのが、その数が少なくなってきた。
表情に笑顔が増えてきた。
など、改善の事象を見つけてあげることが重要です。また、この改善ポイントがあるのなら、そのヒトのストレスに反応する閾値の幅が狭くなっていることを意味します。でも…
甘いお菓子やスナック菓子、カップラーメンなどを止めさせると、そこにスポットライトが当たるために「それをストレス!」と反応することを避けることはできません。
そのため、他の良い事象を見極めないと、ストレス反応を鵜呑みにしてしまい改善への流れをせき止めることになります。そのため、「少しずつ…」「ちょっとくらい…」をやっているヒトは、少しが少しずつ増えて結局止めてしまうケースがほとんどです。
これを、何となくでも理解した上で、以下のふたつの記事にも目を通してください。