子どもを授かる前の女性に伝えたいこと!:脂質選択が筋肉の衰えと回復に与える影響!
これ、私もはじめて知りました。
脂肪酸は筋肉の合成や維持にも関わっていたんですね。
実は、私はNHKの筋肉体操を参考にして、3ヶ月ほどゆっくりスクワットを1日60回くらい続けていました。その後、びく石(標高500メートルくらい?)登った時、下山中に3メートルくらいの崖(というほどではないですが…)から滑り落ちたときに肉離れが起き、今日(3月9日)までスクワット休んでいます。(というか、もう治っているのですが、一度休んだらやる気が…)
ですが、あまり筋量が減っていないので「なぜかな~?」と、疑問に思っていました。が、以下の論文でその意味がわかりました。私は毎日魚食べているし、も続けています。オメガ3系脂肪酸をコンスタントに摂り続けていたおかげで、筋量が減らなかったんですね。
・筋組織におけるオメガ3系脂肪酸の役割 原馬 明子, 守口 徹 2022 年 22 巻 7 号 p. 343-348
近年,オメガ 3 系脂肪酸は,激しい運動を伴うアスリートの中でも,赤血球膜の柔軟性を改善し,血流改善や血圧の安定化により酸素運搬力を向上させて,運動機能を高めるばかりでなく,筋肉痛や疲労が緩和され,可動域(腕や足など体を動かせる範囲)が大きくなるとして注目されている。(中略)
骨格筋の特徴と働き
人体を構成する筋組織は,心臓のポンプ作用を担う心筋,消化物を運ぶなど内臓や血管壁をなす平滑筋,骨格に沿って分布した身体の活動を支える骨格筋の 3 種類に分類される。
この中で骨格筋は,筋線維が束状になって構成されており,腱を通して骨に接合し,それらが協調して収縮することにより身体を動かすことができる。
骨格筋は遅筋線維と速筋線維に大別できる。遅筋線維は酸化系酵素活性が高く,収縮速度は遅いが疲労耐性は高いという特徴があり,寝たきりなど運動不足などによって減少すると言われている。
一方,速筋線維は,解糖系酵素活性が高く,収縮速度は速いが疲労耐性は低い特徴があり,加齢に伴って減少する 。したがって,速筋組織の減少や衰えは,とっさの瞬発力や防御姿勢に適応できず,老齢者の大きな事故につながると考えられている。
また,両タイプの筋線維の構成の割合により,各骨格筋の性質が決まると言われている。下肢においてヒラメ筋(Soleus muscle)は遅筋線維の割合が約 9 割を占める遅筋として,足底筋(Plantaris muscle)は速筋線維が約9割を占める速筋として、さらに腓腹筋(ひふくきん)(Gastrocnemius muscle)は遅筋線維と速筋線維の割合が約 5 割ずつの中間筋として考えられている(Fig. 2)。
・ふくらはぎの筋肉「ヒラメ筋」「足底筋」「腓腹筋」の役割と特徴
高齢者になると筋断面積が約 40%減少するという報告もあり,不活動による筋萎縮は軽視できない問題となっている 。骨格筋萎縮は,筋組織におけるタンパク質の合成と分解のバランスが破綻し,タンパク質分解の亢進によって起きると考えられている。
骨格筋タンパク質の合成はセリン/スレオニンキナーゼ(Akt)を経由する経路が知られており,分解する経路はユビキチン・プロテアソーム系,カルパイン系,カスパーゼ系などが知られている。オメガ 3 系脂肪酸には,Akt の活性化,ユビキチン・プロテアソーム系の阻害などの報告があることから,骨格筋維持の効果が期待される。
ギプス固定による筋萎縮に対するオメガ 3 系脂肪酸の働き
これまで,オメガ 3 系脂肪酸の補給が廃用性筋萎縮を軽減するかどうかは不明であった。
ヒト介入試験では,20 人の若齢女性(22±3 歳)にギプス固定化の 4 週間前から,1 日当たり 5 g のオメガ 3 系脂肪酸,または,ひまわり油を摂取し,2 週間の片側肢のギプス固定と,ギプス固定を解除して通常の活動に戻った 2 週間の筋肉サイズ,質量,および筋原線維タンパク質の合成速度に対
するオメガ 3 系脂肪酸補給の影響を検討している。
その結果,片側肢固定化後の筋肉の減少量は,オメガ 3 系脂肪酸グループよりも対照グループで大きいものであった。
また,ギプス解除の 2 週間後では,オメガ 3 系脂肪酸グループの筋肉量は,固定化前とほとんど変わらないほど回復していたのに対して,ひまわり油グループは有意に低いままであった。
さらに,回復期間中,筋原線維タンパク質の合成速度は,オメガ 3 系脂肪酸グループで,常に対照グループよりも高く,オメガ 3 系脂肪酸の補給が,筋肉タンパク質合成と筋肉サイズを強化して,骨格
筋の廃用性萎縮を軽減したと考えられている 。
しかし,ヒトの介入試験においては,速筋組織と遅筋組織を明確に区別した評価が難しいことから,我々は,オメガ 3 系脂肪酸欠乏と正常マウスを用いて,片側後肢をギプス固定することによる筋萎縮モデルを作製し,筋萎縮に対するオメガ 3 系脂肪酸の作用について検討した。
実験には,オメガ 3 系脂肪酸欠乏(ω3 Def)またはオメガ 3 系脂肪酸含有(ω3 Adq)飼料で 2 世代以上飼育・繁殖して得られた 27 週齢雄性マウス(C57BL/6J)を用い,両飼料群をそれぞれ 2 群に分け,左後肢をギプス固定するグループ(Cast 群)と通常飼育を継続するグループ(Intact 群)の合計 4 群を設定した(Fig. 3)。
ギプスによる左後肢固定後 7 日目にギプスを外し,ローターロッド装置による運動協調性試験を行い ,筋組織(ヒラメ筋,腓腹筋,足底筋)を採取,乾燥重量を測定した。
7 日間,左後肢のギプス固定を行った ω3 Def と ω3 Adq両群の運動協調性試験では,著差は認められなかった。
また,体重あたりの筋組織の乾燥重量比(Cast/Intact)において,ヒラメ筋では,ギプス固定を施した ω3 Defと ω3 Adq 群共に 40%程度の減少を示したが両群間には差異は認められなかった。
腓腹筋においては,ギプス固定による顕著な筋萎縮を観察するまでには至らなかった。しかし,ギプス固定した ω3 Adq 群の足底筋量は,ω3 Def 群よりも有意な高値を示した(p<0.05)。
足底筋は,速筋線維を多く含む筋であることから,7 日間のギプス固定による速筋萎縮に対して,オメガ 3 系脂肪酸摂取は抵抗性を示す可能性が考えられた。
一方,Cast 群でギプス固定を行なわなかった右後肢の筋組織の乾燥重量比は,7 日目で ω3 Adq 群の全ての筋組織においてω3 Def 群よりも有意な高値を示した(Fig. 4:ヒラメ筋,p<0.05;腓腹筋,p<0.01;足底筋,p<0.01)。
この試験を通じて,ギプス固定していない筋組織重量の増加がω3 Adq 群全ての筋組織で確認されたことから,オメガ3 系脂肪酸が満たされていると,運動刺激によって補完的に筋タンパク合成を促進していることがわかった。
後肢(こおし)懸垂による筋萎縮に対するオメガ 3 系脂肪酸の働き
前述のマウスの片側後肢を 1 週間ギプス固定した場合,固定肢側の筋重量の減少に伴って,ギプス固定していなかった可動肢側が補完的に筋肥大を起こすことは,筋機能の恒常性を保つために至極,当然ではある。
しかし,同一の生体内で筋組織の減少と増加が起こっていることを考慮すると,純粋に筋萎縮に対する評価を行っているのか疑問が残るところである 。
そこで,この問題を解決するために ω3 Def ならびに ω3 Adq マウスの両後肢を同じ条件で運動制限を負荷し,オメガ 3 系脂肪酸の筋萎縮に対する働きを後肢アンロード(懸垂)法を用いて検討した。
この方法は,老齢期における廃用性筋萎縮だけではなく,宇宙空間の無重力環境における筋萎縮モデルとして,米航空宇宙局他でも検討されている方法である 。
前述と同様に ω3 Def ならびに,ω3 Adq飼料で飼育繁殖した第 2 世代以降の C57BL/6J 老齢雄性
マウス(52 週齢)を用い,イソフルラン麻酔下で ω3Def ならびに ω3 Adq マウスの尾骨と背側動脈の間に金具を装着した(Fig. 5)。
2~3 日間の回復期間の後に,後肢懸垂して個別にケージ設営し,3 週間飼育した(HU群,Hindlimb Unloading)。対照群(Cont 群)としては,通常飼育を継続した。後肢懸垂期間の終了後,左右両後
肢のヒラメ筋(遅筋),腓腹筋(遅筋-速筋),足底筋(速筋)の重量を測定した。
後肢懸垂後の両飼料群の各筋重量は,各 Cont 群と比較して,ω3 Adq 群ではヒラメ筋(p<0.05)と腓腹筋(p<0.05)が,ω3 Def 群では,ヒラメ筋(p<0.01),腓腹筋(p<0.01),足底筋(p<0.01)の全ての筋重量が著しく減少していた(Table 1)。
各 Cont 群の筋重量比(HU/Cont 比)を ω3 Adq と ω3 Def 群間で比較すると,腓腹筋と足底筋で ω3 Def 群の有意な低下が認められた(腓腹筋,p<0.05;足底筋,p<0.05)。
その低下の程度は,腓腹筋で 6%,足底筋で 11%と速筋線維の含有率に対応した筋萎縮の差異を確認した(Fig. 6)。この検討により,速筋組織の減少にオメガ 3 系脂肪酸が強く関わっていることが考えられる。
しかし,この試験では,速筋重量よりも著しく遅筋重量が減少していたことから,今後,後肢懸垂期間を変えるなどして,遅筋組織への影響も検討したいところである。(以下略)
まとめ
オメガ3系脂肪酸を摂ると筋力の低下を防ぐことができる。
また、オメガ3系脂肪酸を摂っていると、筋トレ時の筋肉痛や疲労を防ぐことができた上で、筋肉量が早く増える可能性がある。
さらに、可動域(腕や足など体を動かせる範囲)が大きくなる
これは、とくに女性や年配の方には重要な内容ですね。
正直、まさか筋肉まで…
というのが、私の実感でした。
以下の5つはチクワを食べた方はもちろん、不調のあるなしに関わらずすべての人にお勧めしております。
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16時間節食(1日の中で16時間以上食べない時間を確保する)は重要ですよ。
病気の臓器細胞は十分な節食時に病気の白血球に戻ります。また、その病気の白血球も赤血球に戻り、その後アポトーシスします。真剣に取り組むことを心からお勧めします。