子どもを授かる前の女性に伝えたいこと!妊娠期の脂質選択が離乳後の子に与える影響!
我が家の近くにあるまぜソバ屋さんがあります。できてから、すでに7年以上経過していますが、未だに行列ができています。休日の昼など、外に20~30人並んでいます。平日でも昼時は並んでいます。わが町は人口1万人レベルですから、このお店は大繁盛店ということになります。
そんなまぜソバ屋さんが出来た当時、私たちは夫婦で食べに行きました。ら…
あまりの不味さに驚き、残して店を後にしました。
「いつも並んでるな~。でも、そのうちに化けの皮が剝がれるだろう…」
そう思って行列を眺めていたのですが、いつになっても行列ができています。そのため、3年くらい経過したころ…
「もしかしたら、あの時は俺たち二人とも具合が悪かったのかもしれないからもう一度行ってみよう!」ということになり、夫婦で食べに行きました。
「不味い!」(こころの中で「よく、みんなこんなもの食えるな!」)
ということで、私はここで結論が出ました。
「この行列は味覚音痴の人たちだった!」
「今後、行列ができている安価な店は絶対に入るのやめよう!」と…
妊婦の脂質選択が離乳後の子どもの嗜好性に及ぼす影響!
この話もとても重要です。私も知らなかった事実が判明。本当に母親の食の選択は大事だとわかる話です。
・妊娠・授乳期の母ラットの食餌油脂が離乳後の仔ラットの油脂摂取嗜好性に及ぼす影響 中嶋 洋子, 佐藤 明恵 2010 年 63 巻 5 号 p. 247-252
魚油添加高脂肪食の嗜好性はラードや大豆油を添加した高脂肪食より低いことを報告した。さらに魚油の嗜好性が低い原因の究明を目的に、3群のラットをそれぞれ魚油食(FD)、大豆油食(SD)、ラード食(LD)で8週間飼育後、FDとLDを選択摂取させ、接種油脂の差異がその後の油脂の嗜好性に及ぼす影響を調べた。
選択摂取直後のFD摂取割合【FD摂取量(g)/総摂取量(g)】はLD群が最も高く、SD群、FD群の順に低かったが、LD食群とSD群のFD摂取割合は次第に低下し、逆にFD群は増加し、3群間で優位な差がみられなくなった。
したがって、3群のラットは、実験食摂取期間に不足した脂肪酸を選択摂取開始直後に補足した後は、ともにn-6/n-3が一定になるよう脂質を摂取する能力を有していると推測された。
1.魚油食群 2.大豆油食群 3.ラード食群 の3群に分けて8週間飼育
2.その後、魚油食とラード食を選択摂取
3.魚油食の摂取割合はラード食群>大豆油食群>魚油食群の順だった
【結論】ラットは、不足した必須脂肪酸(n-6・n-3)を本能的に必要量を摂取する能力を有している
ラットには本能的にオメガ6とオメガ3の必要量を満たす脂質選択摂取能力がある一方で、ヒトは母親が摂取する食物の風味は母乳を介して乳児に移行し、さらに離乳期には離乳食を介して乳児の食の子のみが形成され、その後の食物選択に影響を与えることが報告されています。
・脳の発生・発達における多価不飽和脂肪酸の役割 酒寄 信幸 2022 年 31 巻 1 号 p. 7-14
興味深いことに、食中 PUFA の高 n-6/低 n-3 化の進行は肥満人口の増加とも関連することが報告されている 。そこで我々は、食中 PUFA の高 n-6/ 低 n-3 化が摂食行動に影響を及ぼす可能性に思い至り、マウスを用いた検証を行った 。
対照飼料または高 LA(リノール酸)/ 低 ALA(α-リノレン酸) 飼料を妊娠マウスに投与し、出産後は仔に直接投与し、仔を成体まで飼育した。
まず対照飼料または高 LA/ 低 ALA 飼料を摂取した仔の体重を比較したが、群間差はなく、高LA/ 低 ALA 飼料の摂取自体に肥満を誘導する効果はみられなかった。しかし、現代社会における肥満はジャンクフードなどの摂取によって起こることが多いため 、スクロース水、高スクロース飼料、高脂肪飼料の摂取量を仔において追加解析した。
すると、これらの摂取量が高 LA/ 低ALA 飼料投与群において対照飼料投与群より増加した(Fig. 2)。
また、スクロース水を長期的に摂取させると、高 LA/ 低ALA 飼料投与群において対照飼料投与群よりも顕著に体重が増加した。なお、水、低スクロース飼料、低脂肪飼料の摂取量、およびこれらの摂取時における体重に群間差はなかった。
以上から、高 LA/ 低ALA 飼料の摂取は、より美味しいと感じられる(報酬価の高い)食物の摂取を選択的に増加させることが分かった。
脳は、摂食行動の恒常性に関する情報を視床下部を中心に処理し、報酬価に関する情報を中脳ドパミン系を中心に処理する 。高 LA/ 低 ALA 飼料投与群においては報酬価の高い飼料の摂取が選択的に増加したため、我々は中脳の腹側被蓋野から大脳基底核の側坐核に投射するドパミンニューロンに着目した。(中略)
高 LA/ 低 ALA 飼料投与群において対照飼料投与群よりもドパミン濃度が増加していることが分かった。さらに免疫染色法を用いた解析により、高LA/ 低 ALA 飼料投与群において対照飼料投与群よりも腹側被蓋野におけるドパミンニューロン数が増加していることが分かった。
以上から、高 LA/ 低ALA 飼料の摂取はドパミンニューロンの過剰産生を介して報酬価の高い飼料の摂取を増加させることが示唆された。(中略)
脳にとってより美味しいと感じられる(報酬価の高い)食物とは、砂糖や脂肪など高カロリーの物です。高リノール(オメガ6)/低α-リノレン酸(オメガ3)食は、高カロリーの物を一緒にとると脳で快感物質ドパミンが分泌されます。オメガ6過剰の食生活はジャンク➡ドパミン=美味しいと感じるようになる。それにより粗悪な食べ物でもないものをやめれなくなるという仕組みですね。
私が食べれなかったまぜソバですが、油ギトギトでした。
また、そこに行列を作っている人たちはオメガ6過剰の食生活をしている人たちなのは付け加えるまでもないでしょう。
重要なのは、これが胎児でも起きていたことです。
・脳の発生・発達における多価不飽和脂肪酸の役割 酒寄 信幸 2022 年 31 巻 1 号 p. 7-14
ドパミンニューロンは胎仔脳においてのみ産生されるため、高 LA/ 低 ALA 飼料の摂取に伴うドパミンニューロンの過剰産生は胎仔期に起こり、将来の摂食行動異常もこの時期に運命付けられたと予想
された。これを検証するため、高 LA/ 低ALA 飼料を妊娠中に投与し、出産後は対照飼料に切り替え、仔を成体まで飼育した。予想通り、仔においてスクロース水の摂取量とドパミンニューロン数の増加がみ
られた。一方、対照飼料を妊娠中に投与し、出産後は高 LA/ 低 ALA 飼料に切り替えた場合では、仔においてスクロース水の摂取量とドパミンニューロン数に変化はなかった。
実際に胎仔中脳における解析を行ったところ、高 LA/ 低 ALA 飼料投与群の胎生 11.5 日胚においてドパミンニューロンの過剰産生が起こっていることが確かめられた。
以上の我々の研究から、妊娠中の高LA/ 低 ALA 飼料の摂取によって、胎仔中脳においてドパミンニューロンの過剰産生が起こり、仔が成体になったときに報酬価の高い飼料の摂取を増加させることが分かった。
まとめ
高 LA/ 低ALA 飼料の摂取は、より美味しいと感じられる(報酬価の高い)食物の摂取を選択的に増加させる。
これが脳の仕組みを悪用した結果だったんですね。
毒食べても脳がドパミンを分泌するため、美味しいとたくさん食べてしまう。
また、この仕組みが胎児期から悪用され、生まれてくる子どもの食性も操られてきたというのが真実でしょう。子どもはジャンクを食べるようになる。それが病気とメンタルヘルスの悪化をもたらすわけですから。
妊娠中の n-6 および n-3 PUFA摂取が仔の中脳発生と将来の摂食行動に重大な影響を与える。これはある意味、「子どもの将来は母親のお腹にいるときに決まる」と言っていいでしょう。
カレールーも冷凍食品も油脂がたっぷり使われています。根本的に食事を見つめなおすことを強くお勧めします。
以下の5つはチクワを食べた方はもちろん、不調のあるなしに関わらずすべての人にお勧めしております。
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16時間節食(1日の中で16時間以上食べない時間を確保する)は重要ですよ。
病気の臓器細胞は十分な節食時に病気の白血球に戻ります。また、その病気の白血球も赤血球に戻り、その後アポトーシスします。真剣に取り組むことを心からお勧めします。