子どもを授かる前の女性に伝えたいこと！食生活への意識の実態から何がわかるのか？

「カップラーメンは健康的な食品だと思いますか？」

そう聞かれたら、誰もが「違う！不健康な食品です。」そう答えますよね。

では、パンやパスタ、うどんはどうでしょうか？

また、白米はどうですか？

健康への意識調査で、ほとんどの女性が「栄養バランスを考えて食事を用意している」と答えています。しかし、そんな女性も、パンやパスタ、うどんは健康的な食品だと答える人がほとんどでしょう。したがって、ほとんどの女性は健康への意識が高いつもりですが、それは大いなる勘違い。食への意識はとても低いのが現状なのです。

以下をご覧ください。

白米も不健康な食品です。そもそも、「米」に「白」と書いて「粕（かす）」と読みます。日本語は言霊を持ちますから、粕は不健康な食品と考えるのが自然です。

食生活への意識の実態から何がわかるのか？

白米や小麦も不健康な食品です。故に、インスタント食品や加工食品などもはや食品などではありません。しかし、多くの女性はそういった意識を持てなくなっているようです。

・令和3年“冷凍食品の利用状況”実態調査結果について

冷凍食品利用頻度

●《女性》は「週２～３回」（30.7％）、「週１回」（28.5％）がともに３割前後で、以下「月２～３回」（16.0％）、「月１回」（12.6％）、「ほぼ毎日」（12.2％）の順で、平均は週に「2.0 回」。

●《男性》も「週２～３回」（30.2％）、「週１回」（28.0％）が多く、平均「1.9 回」。

利用頻度が増えた冷凍食品 .

●《女性》では、「ギョウザ」（40.3％）、「冷凍野菜」（32.3％）、「うどん・そば・ラーメン（麺のみ）」（31.7％）、「スパゲティ」（25.0％）、「ピラフ・炒飯」（23.7％）、「からあげ」（21.6％）などが多く、“何らかの利用が増えた冷凍食品がある”人が４人に３人（74.1％）。

●《男性》でも「ギョウザ」（41.0％）がトップ。以下「ピラフ・炒飯」（25.6％）、「からあげ」（25.4％）、「スパゲティ」（25.1％）、「うどん・そば・ラーメン（麺のみ）」（24.5％）、「シューマイ」（20.6％）の順で、“何らかの利用が増えた冷凍食品がある”のは３人に２人（66.7％）。

進学校と進路多様校と食

食べ物が悪いから勉強ができない。そもそも、食べ物の良し悪しで脳の性能が決まる。良い物を食べれば脳の性能が上がるが、悪い物を食べれば下がる。もっと言えば、食べ物が悪ければやる気も失せる。これは、不登校だった子どもが登校するようになった姿を1000人以上見てきた私が得た結論です。以下の調査はそれを如実に物語っていますね。

・高校生の食行動の実態と影響を及ぼす要因　中尾凪沙, 藤田智子　2022 年 64 巻 4 号 p. 300-

（１）調査対象・方法

学校属性の異なる埼玉県の公立高校2校の高校生を対象に、自記式質問紙調査を実施した。A校は進学校（普通科）、B校は進路多様校（専門学科）である。対象校は学力を基準に偏差値70程度（進学校）と50程度（進路多影向）を目安に選定した。(中略）

（３）学校属性による比較

食行動について、「栄養バランスの良い規則正しい食事の摂取」と「間食の摂取」において有意な差がみられ、A校の生徒の方が栄養バランスの良い規則正しい食事を摂取し、間食を多く摂取していた。「食事の調理・手伝い」と「ジャンクフードの摂取」は、学校属性による有意な差はみられなかった。

食に対する価値観については、３つの下位尺度すべてにおいて有意な差がみられた。すべてA校の方が得点が高く、食事内容や、規則正しい食事、健康的な食事を重視していた。

「知識得点」「調理技術得点」についても有意差ががみられ、A校の方が得点が高かった。

生活時間についても学校間で有意な差がみられ、A校の生徒の方が、B校の生徒に比べ、睡眠時間が長く、自由時間が少なく、朝に家を出る時間が早く、家に帰る時間は遅いことが明らかになった。

食生活と体調不良

「人」が「良」なるのが「食」です。悪い物を食べれば人も悪くなるので体調が悪くなるのは自然なことです。

・高校生における食生活の是正対象と体調不良状況野中美津枝 2013 年 64 巻 2 号 p. 101-106

「食事時間が決まっていない」43.5％，以下，「間食や夜食をよく食べる」39.8％，「ファーストフード，インスタント食品をよく利用する」27.8％，「油っこいものをよく食べる」24.8％が多かった．(中略）

体調不良項目では，「あくびがでる」3.14，「身体がだるい」2.75 が高得点であった．(中略）

食生活の是正対象が多い食生活下位群は，是正対象が少ない食生活上位群に比べて有意に体調不良得点が高く，様々な体調不良を感じており，約 8 割が日常的に身体がだるい．

各食生活の是正対象項目ごとに該当の有無で体調不良得点を比較した結果，「ファーストフード・インスタントをよく利用する」「野菜をほとんど食べない」「食事時間が不規則」「間食や夜食をよく食べる」「朝食欠食」「油っこいものをよく食べる」「食べ残しが多い」の是正対象は，該当無者に比べて，該当有者は総合体調不良得点が有意に高く，さまざまな体調不良を感じている．(以下略）

食が悪くなれば精神状態も悪くなります。食が悪くなればなるほど、非行に走るのは自然でしょう。

・食環境の変化と子どもの心と体藤澤良知 1994 年 5 巻 2 号 p. 2-8

(前略）非行児の生活をみると、例外なく朝食を食べない、食事らしい食事は家庭ではほとんどなく、外でスナック、インスタント食品ばかり食べている。当然栄養バランスは崩れ、子どもの性格もイライラして落ち着きがなく、付和雷同性が出てきて子ども達は非行に走るなどの問題が指摘されている。

要するに、食の乱れが心の乱れ、そして非行に通じているように思われる。

総務庁の乳幼児教育に関する世論調査によると、少年非行の原因は主に幼い頃のしつけや家庭教育がきちんとできていなかったからであるという人が大半を占めるなど、社会認識としても非行防止に占める幼児教育、家庭のしつけの重要性をあげている。

非行要因はもとより複雑と思われるが、食の乱れが非行の第一歩となっていることは否めない事実であり、子どもの健全育成のために、食の意義とその役割の重要性を再確認したいものである。(以下略）

ゲームの時間も悪い食べ物が増えれば長くなります。

・小学校高学年の児童における間食頻度と生活習慣・食生活との関連赤利吉弘, 内藤義彦 2016 年 10 巻 1 号 p. 17-24