子どもを授かる前の女性に伝えたいこと!妊婦の食事が子どもの情動に与える影響とは?
発達障害の可能性が少しでもありそうなら、今すぐ10日間チャレンジをご覧ください。
以下に当てはまるなら、氣づかなくてもすぐに始めることをお勧めします。
・不妊治療で妊娠した
・妊娠中にうつっぽくなった
・早産だった
・切迫流産の恐れがあった
・母乳の出が悪かった
・子どもの夜泣きや疳の虫があった
子どもが小さかったら肉を与えず、平飼い鶏卵や魚食で動物性たんぱく質を摂りましょう。また、えごま油をみそ汁に入れたり、えごま油と醤油、お酢などでドレッシング作って野菜にかけたり、納豆にえごま油を入れたり、卵かけごはんにえごま油をたらしたりなど、オメガ3系脂肪酸の摂取量を増やしましょう。
はじめるならできるだけ早い方がいいです。
マウスは生まれて10日目で大脳新皮質の神経細胞産生が完了しているそうです。生存曲線でマウスを置き換えると、おおよそ8週齢が人間の20歳です。1週齢が2歳半となりますから、10日はおおよそ3歳と考えていいでしょう。
つまり、それまでに適切な対処(オメガ6系脂肪酸摂り過ぎないでオメガ3系脂肪酸を十分に摂取:10日間チャレンジ)をはじめることができるかどうか?が、子どもの将来を大きく左右することになりかもしれません。
出産後の赤ちゃんの様子に注意を払ってください。
「なぜか、家の子は育てにくいような…」
「なかなか泣き止まない」とか「すぐに癇癪を起す(ような…)」、「ぐずることが多い(ような…)」、「言うことを聞かない(ような…)」など、少しでも氣になることがあれば今すぐ取り組むことをお勧めします。
オメガ3系脂肪酸の欠乏が情動に与える影響とは?
脳でDHAが不足すると、自然に脳内オメガ6が増えることになります。また、脳内のDHA量が不足すると不安などの情動が表出されます。これが精神疾患に繋がることは容易に想像できることでしょう。
オメガ3不足と不安行動の関係!
オメガ3が不足すると「記憶や学習能の低下」します。が、これは次回のお話で、今回は情動とくに不安との関係です。
・ω3系脂肪酸の脳機能への影響と周産期(妊娠期,授乳期)での重要性 原馬 明子, 守口 徹 2017 年 55 巻 8 号 p. 553-558
喜怒哀楽と言ったような感情の動きは,情動行動としてその変化を捉えることができる.情動行動にかかわる試験には,うつや不安を評価するものとして,強制水泳試験(Forced swimming test)や高架式十字迷路試験(Elevated plus maze test), 新奇環境摂食抑制試験(Novelty Suppressed Feeding paradigm)などが知られている.これらの試験は,抗不安や抗うつ薬のスクリーニングにも用いられているが,記憶・学習能が低下しているω3欠乏動物の評価を考慮すると,認知要因の
影響を受けにくいものが好ましい.高架式十字迷路試験は,高さのある十字型の装置を用いる.4本のアームのうち1対のアームには壁があり(クローズドアーム),もう1対は壁のない(オープンアーム)構造になっており,アーム上に置いた動物の行動から不安レベルを評価する試験である.
不安レベルの高いマウスは安全なクローズドアームでの滞在時間が長く,オープンアームへののぞき込み回数や滞在時間が短くなる(図3B).ω3欠乏マウスと正常マウスを用いて,音のない静寂環境(非ストレス)で不安レベルを評価すると両マウスの間に大きな行動変化はなかった.
しかし,120 db(携帯用防犯ブザーレベルの音)の騒音環境(騒音ストレス)で同様の試験を行うと,両群ともオープンアームへののぞき込み回数や滞在時間が減少したが,ω3欠乏マウスは正常マウスに比べてより減少度合いが顕著であった.
この実験から、オメガ3が不足するとストレスへの閾値が低下することが予想されます。また、以下の実験はその傾向がさらに顕著に表れています。
・ω3系脂肪酸の脳機能への影響と周産期(妊娠期,授乳期)での重要性 原馬 明子, 守口 徹 2017 年 55 巻 8 号 p. 553-558
新奇環境摂食抑制試験は,一晩絶食したマウスを中央に飼料を置いたオープンフィールドに入れ,その飼料を摂食するまでの行動を観察する試験で,空腹状態とオープンフィールド中央にまで出ていく恐怖との葛藤を利用し不安レベルを評価している(図3C)(20~22).
したがって,不安レベルの高いマウスは,飼料を摂食するまでの時間が長くなる.今回の評価では,群飼育(非ストレス)と個別飼育(慢性ストレス)環境下のω3欠乏マウスと正常マウスを用いて,試験時間内(5または10分間)に飼料を摂食できた個体の割合(課題獲得率)を測定した.
試験開始から5分間の課題獲得率は,ω3欠乏の群飼育と個別飼育の両マウスともに30%程度であっ
たのに対して,正常の個別飼育マウスは50%,正常の群飼育マウスでは90%以上とほとんどの個体が摂食していた.また,評価時間を10分まで延長し観察すると,正常の個別飼育マウスやω3欠乏の群飼育マウスの課題獲得率は上昇したが,ω3欠乏の個別飼育マウスは全く上昇しなかった.これは,正常マウスでも個別飼育するとストレスによる不安レベルが上昇するものの,ω3欠乏マウスは正常マウスよりも明らかに不安レベルが上昇しており,短時間では環境に順応できずに飼料を食べることができない状態であったことを意味している.
これら2つの試験結果から,脳内DHA量の減少を伴うω3欠乏マウスは,通常よりもストレスに対する閾値が低下しており,騒音のような急性ストレスや個別飼育のような慢性ストレスによって,過度の不安や興奮状態に陥りやすいことが考えられた.
これは,十分な食餌性ω3系脂肪酸の摂取が,正常な情動機能を維持して精神疾患のリスクを軽減する可能性のあることを示唆している.
5分間➡10分間の課題獲得率
・オメガ3欠乏:ストレス(個体飼育)30% ➡ 上昇しなかった
・オメガ3欠乏:非ストレス(群飼育)30% ➡ 上昇
・正常マウス:ストレス(個体飼育)50% ➡ 上昇
・正常マウス:非ストレス(群飼育)90% ➡ 上昇
以上の結果より、オメガ3欠乏は不安な情動をもたらしますが、ストレスを感じている状況でさらに不安が増強されることがわかります。つまり、正常なら些細なストレスでも、オメガ3欠乏はより強くストレスの影響を受けやすいことがわかります。
妊婦のオメガ3不足が子に与える影響!
オメガ3不足が不安に影響を与える。この事実は重要ですが、妊娠中の母親がオメガ3不足となると、出産後の子ども情動になんらかの影響を与えていることがわかります。
・特集 ここまで明らかになったω3脂肪酸 「脳の発生・発達におけるDHAの役割」 酒寄 信幸, 大隅 典子 2017 年 91 巻 9 号 p. 547-554
食の低ω-3/ 高ω-6 化と不安障害の発症リスクの増加には関連があり ,PUFA 摂取の低ω-3/ 高ω-6 状態と不安行動の増加とをつなぐ脳領域として大脳皮質が着目されている .
そこで,大脳皮質のニューロン産生が完了している生後 10 日目以降,低ω-3/ 高ω-6 飼料を投与していたマウスにも標準飼料を投与し,13 週齢にて不安行動を解析した.(中略)
生後 10 日目まで低ω-3/ 高ω-6 飼料を投与された仔マウスは,脳の脂肪酸組成中の DHA および ARA が対照群と有意差が認められなくなるまでそれぞれ増加および減少したにも関わらず,オープンフィールド試験ならびに高架式十字迷路試験において不安行動が増加した.
生後の早い時期から成体に至るまでの長期間にわたって標準飼料を摂取し,脳の脂肪酸組成も対照群と差がなくなったにも関わらず,仔マウスがこのような情動異常を示したことは,母親の低ω-3/ 高ω-6 飼料摂取によって仔の情動に関わる脳領域の形成が不可逆的に障害を受けた可能性を示している.
この事実は重要ですよ。
生後の早い段階から成体に至るまでに標準飼料を摂取したにも関わらず、仔マウスがこのような情動異常を示したということは、胎仔の脳形成の際に、妊婦の脂質摂取により子どもの将来の情動の一部が決定される可能性があることを示しています。
まとめ
冒頭に記しましたが、マウスは生まれて10日目で大脳新皮質の神経細胞産生が完了しているそうです。生存曲線でマウスを置き換えると、おおよそ8週齢が人間の20歳です。1週齢が2歳半となりますから、10日はおおよそ3歳と考えていいでしょう。
したがって、オメガ3不足の解消はできるだけ早く行うべきです。
発達障害を疑う言動があればもちろん、無くても以下に当てはまるならすぐに始めることをお勧めします。
・不妊治療で妊娠した
・妊娠中にうつっぽくなった
・早産だった
・切迫流産の恐れがあった
・母乳の出が悪かった
・子どもの夜泣きや疳の虫があった
子どもが小さかったら肉を与えず、平飼い鶏卵や魚食で動物性たんぱく質を摂りましょう。また、えごま油をみそ汁に入れたり、えごま油と醤油、お酢などでドレッシング作って野菜にかけたり、納豆にえごま油を入れたり、卵かけごはんにえごま油をたらしたりなど、オメガ3系脂肪酸の摂取量を増やしましょう。
「食」とは「人」が「良くなる」と書きます。
子どものために、今すぐ取り組んでください。
以下の5つはチクワを食べた方はもちろん、不調のあるなしに関わらずすべての人にお勧めしております。
チクワを食べた方は以下の記事は必読です。お役立てください。
・年度末は眠っている家族や親戚。「体調+メンタル」不良を改善する大チャンスかも?
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16時間節食(1日の中で16時間以上食べない時間を確保する)は重要ですよ。
病気の臓器細胞は十分な節食時に病気の白血球に戻ります。また、その病気の白血球も赤血球に戻り、その後アポトーシスします。真剣に取り組むことを心からお勧めします。