子どもを授かる前の女性に伝えたいこと!生理痛や月経前症候群は治して。なぜならば…
「油断大敵」第4回目です。今回は「生理痛」や「月経前症候群(PMS)」は放置せず、子どもを授かる前に完全に治しておくことをお勧めする内容です。なぜなら、PMSの放置は…
ポイント・不妊症につながる:間違いなく妊娠しにくい
・妊娠したら妊娠うつになる確率が上がる
・早産になりやすい:当然未熟児出産
・産後うつになりやすい
・生まれた赤ちゃんの夜泣きがひどくなりやすい
また、妊娠中にうつになり、食生活が更に乱れて出産に至ると「育児放棄」や「ネグレクト」、「虐待」といった問題が生じやすくなります。
冗談抜きに、現代の油断大敵をしっかりクリアしておけば子育て楽になりますから。これは、当社のお客様のお子さんや孫(まだ1人)見てて確信があります。ですので、生理痛や生理前症候群でお悩みの方はしっかり治しておきましょう。
オメガ3脂肪酸と月経前症候群(PMS)
生理前症候群(PMS)については、さまざまな調査が行われています。女子大学や大学病院、それも婦人科や精神科、心理学まで、さまざまな角度で調査が行われていました。が、そんな中、「油断大敵」シリーズにふさわしいところが調査を行っていたので、まずはそちらをご紹介します。
月経前症候群(PMS)に関する調査!
まずは、なんと「日清製油」の研究所の論文をご紹介します。果たして研究員の方は、自社製品がPMSの原因だと自覚があるのでしょうか?
・20~30歳代の主に就業女性を対象にした月経前症候群(PMS)に関する調査 関 信二, 櫻田 美穂, 他 2000 年 5 巻 2 号 p. 142-149
20~39歳の主に就業女性233名を対象に、月経前の愁訴に関する意識調査を行った。(中略)意識調査の結果、216名(92.7%)が、月経前に身体的、精神的な何らかの変化を自覚しており、131名(56.2%)が心身の変化を氣にしていることがわかった。(中略)
身体症状では膨満感、体重増加感、乳房痛、下腹痛、頭痛、皮膚障害などを、精神症状ではイライラ、攻撃的、憂うつ、不安、性欲の変化、食欲の変化、不眠、集中力低下などを挙げている。頻度に関しては、欧米では30~44%の人に出現していると報告されている。日本では相良らはPMSに対する意識調査を行い、日常の生活において多少なりとも障害を感じている人は39.1%、客観的に診断された人は30%であったと報告している。(中略)また、欧米ではこの時期に女性の就業能率が低下したり、犯罪が増加するなどから、PMAは臨床的のみならず社会的にも注目されている。
さすがに「原因」を作っている会社です。調査の中身が大甘で、食生活についての検査はありませんでした。原因を突き止める気持ちは無いようです。
・PMS患者と一般成熟期女性における月経前症状および生活習慣の比較 国府田 千沙, 高橋 瑞穂,他2012 年 17 巻 1 号 p. 112-120
成熟期女性244名(PMS患者82名を受信患者群、一般女性162名を非受信者群)を田尾捷敏、月経前症状、終了状況、生活習慣(食生活、睡眠状況、嗜好品、運動党)について横断的に調査した。(中略)
ここで氣づいてほしいのが「手足のむくみ」と「乳房症状」です。PMSでなはない一般成熟女性も半数以上が「乳房症状」を自覚しています。さて、この繋がりがわかりますか?
身体症状と精神症状
月経とは、子宮内膜(子宮壁の最内層)が周期的に剥離・脱落する際に生じる生理的出血である。月経前、女性はその準備のために子宮内膜が徐々に炎症を生じ始めます。そのトリガーとなるのが、子宮内膜細胞から切り出されたアラキドン酸(オメガ6)です。
・機能性月経困難症と器質性月経困難症 Update 北脇 城 2011;32:103
分泌期後期に血中プロゲステロンの低下とともに子宮内膜細胞のタンパク融解酵素の誘導が起こり、アラキドン酸カスケードが活性化される。産生されたプロスタグランジンF2αは子宮筋の収縮、血管攣縮(れんしゅく)による子宮筋の虚血をもたらすことによって疼痛を引き起こす。
アラキドン酸が多いと、作られたプロスタグランジンF2αも多くなるので過剰な子宮の収縮、血管攣縮で痛みがひどくなります。
・機能性月経困難症と器質性月経困難症 Update 北脇 城 2011;32:103
治療法として、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)がプロスタグランジンの合成阻害作用をもち陳津効果を呈することから第一選択となる。
この薬の作用機序は以下の通りです。
ね、医学ってマッチポンプでしょ。原因のオメガ6過剰を口にする医者などいませんから。
炎症が生じると交感神経が緊張する!
前回も指摘しましたが、アラキドン酸そのものは免疫反応のトリガーとなる重要な物質です。ですが、過剰摂取は過剰な炎症を伴います。また、炎症が生じると交感神経が緊張します。例えば、腹痛が起きるとそれに耐えるため無自覚であっても筋肉が硬直します。
交感神経が緊張すると、その程度に応じてアドレナリン(不安・恐怖)とノルアドレナリン(怒り・イライラ)というホルモンが分泌されます。緊張がひどければひどいほど、これらの分泌量が増えます。
PMS受診患者群の精神症状発症の割合は、非受診者群に比べて優位に高いですよね。
・PMS患者と一般成熟期女性における月経前症状および生活習慣の比較 国府田 千沙, 高橋 瑞穂,他2012 年 17 巻 1 号 p. 112-120
成熟期女性244名(PMS患者82名を受信患者群、一般女性162名を非受信者群)を田尾捷敏、月経前症状、終了状況、生活習慣(食生活、睡眠状況、嗜好品、運動党)について横断的に調査した。(中略)
アラキドン酸に効く薬を処方しているわけですから、本当のことを知らせてほしいものですね。
身体症状に戻ると、乳房は脂肪細胞が集まっている組織です。そのため、オメガ6過剰なら脂肪細胞に取り込まれたアラキドン酸が集まっている組織でもあります。よって、炎症反応が起きると胸の張りや痛みとなります。
また、炎症が生じるとむくみをともないます。手足のむくみは、それが重力で集まったことによります。
・PMS患者と一般成熟期女性における月経前症状および生活習慣の比較 国府田 千沙, 高橋 瑞穂,他2012 年 17 巻 1 号 p. 112-120
7割以上の人が朝食をしっかり食べていますが、16時間節食を習慣にした方が早くPMSは治ります。理由は、必須脂肪酸はエネルギー源として利用しやすいから。ただし、オメガ6よりオメガ3の方が効率的にエネルギー源として使われてしまいます。しっかりオメガ3摂取をしながら、16時間節食を続けることをお勧めします。
③レトルト食品やインスタント食品はほとんど食べない。
非受診者が23%でPMSの人が37%。やはり、意識の差はあるようですね。ついでにお菓子や外食の頻度、揚げ物や炒め物の摂取回数などの調査をしてほしい物です。
・本学女子大学生における月経前症状の実態と認知度調査 佐藤 珠江, 吉田 茜,他 2018 年 33 巻 5 号 p. 801-805
【目的】本学理学療法学科に在籍する女子学生の月経症状の程度と生活スタイルを明らかにすること。月経困難症、月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)の実態とそれぞれの認知度を明らかにすること。
(有効回答102名中)
「あった」「とても強くあった」を合計すると…
・抑うつ14名(13.7%) ・不安15名(14.7%) ・悲しくなる15名(14.7%) ・イライラ32名(31.3%) ・疲れやすくなる37名(36.2%) ・身体症状61名(59.8%)です。
・オメガ3系脂肪酸からうつ病・不安にアプローチする 松岡 豊 2020 年 31 巻 1 号 p. 25-29
うつ病患者では健常者に比して EPA と DHA が低値であるが,アラキドン酸(AA)は健常者との間に差がないことが示されている 。これは,周産期うつ病者を対象にした観察研究 12 報のメタアナリシスでも確認された 。
うつ病者の末梢血中オメガ 3 系脂肪酸が少ないのであれば,それを補うことでうつ病治療に有効か
もしれないと考えた研究者により,世界中で多くの臨床試験が実施された。2016 年に発表されたメタアナリシスでは,6,665 名がオメガ3 系脂肪酸群に 4,373 名がプラセボ群に割り付けられていた。主な結果として,厳格な診断基準に基づくうつ病に対し EPA 含量 50%超のオメガ 3 系脂肪酸が投与された場合に有効であり(効果量= 0.61),DHA 中心のオメガ 3 系脂肪酸は効果が得られにくいこと,そしてうつ病が重症であるほど,効果も大きいことが示された。
2019 年に発表されたメタアナリシスでは,純度 100%の EPA と純度 60%以上の EPA で,EPA 量が 1g/ 日以下のオメガ 3 系脂肪酸がプラセボに比して有効であるという結果が報告された。
以下は日本の調査研究ですが、日本人は普段からサラダ油使うので有効性など確認できないのは自然なことでしょう。
・オメガ3系脂肪酸からうつ病・不安にアプローチする 松岡 豊 2020 年 31 巻 1 号 p. 25-29
埼玉県の民間産院,東京都の国立病院,そして台湾台中市の大学病院で合計 108 名の妊婦が 12 週間の臨床試験に参加したが,全体としてはオメガ 3 系脂肪酸の有効性を示すことができなかった。しかし,埼玉県の民間産院ではオメガ 3 系脂肪酸のうつ病症状改善効果(効果量= 0.72)が示唆された。
民間産院はオメガ6摂取に対する指導があったのかもしれませんね。
・オメガ3系脂肪酸からうつ病・不安にアプローチする 松岡 豊 2020 年 31 巻 1 号 p. 25-29
佐久地域で実施された 1,881 名のメンタルヘルス調査データを活用し,魚介類・オメガ 3系脂肪酸摂取量とうつ病リスクの関連を縦断的に検討した。
1 日に 57g 魚介類を食べる群と比較して,1日に111g 魚介類を食べる群でうつ病リスクの低下が認められた。同様に多価不飽和脂肪酸との関連では,EPA を 1 日に 200mg 摂取する群と比較して,1 日 307mg 摂 取する群、また,DPAを1日に67mg 摂取する群と比較して,1 日 123mg 摂取する群でうつ病リスクの低下が認められた。
まとめ
「抑うつ」や「イライラ」、「不安」はオメガ6過剰かつオメガ3不足が原因だとお分かりいただけたことでしょう。
魚離れや「炒める」「揚げる」といった調理方法を続ける限り、こういった問題の解決は難しいことも容易に想像できると思います。
オメガ6過剰で畑(子宮)が荒れ放題(炎症)となればどうなるでしょうか?
生理痛がひどくなるのも自然でしょうし、妊娠しずらくなることも容易に想像できることでしょう。
オメガ6過剰は生理痛の主因となりますが、それが将来の不妊や早産(結果的に未熟児出産)、妊娠うつ、産後うつ、虐待(育児放棄含め)といった問題に繋がります。また、生まれてきた子どもの夜泣きやぐずる、発達に影響を与えます。
逆に、生理痛や抑うつを解消すればそういった問題へのリスクもなくなります。今すぐ生理痛やPMS、PMDDといった問題を改善するよう取り組まれることをお勧めします。
以下の5つはチクワを食べた方はもちろん、不調のあるなしに関わらずすべての人にお勧めしております。
チクワを食べた方は以下の記事は必読です。お役立てください。
・年度末は眠っている家族や親戚。「体調+メンタル」不良を改善する大チャンスかも?
↑ページ内で問診票が無料ダウンロードできますのでお役立てください。
16時間節食(1日の中で16時間以上食べない時間を確保する)は重要ですよ。
病気の臓器細胞は十分な節食時に病気の白血球に戻ります。また、その病気の白血球も赤血球に戻り、その後アポトーシスします。真剣に取り組むことを心からお勧めします。