アトピー性皮膚炎から学ぶ肌のトラブルの原因と、ダメージ回復に必須の成分とは…?
シミやシワ、小じわ、毛穴が開く・黒ずむなどのトラブルがある方は、以下の話を一読されることをお勧めします。
アトピー性皮膚炎。
この病名のヒトに何が起きているのか?
というと、簡単に言えば下図の角質層が剥がれているのがアトピー性皮膚炎。
そのため、表皮のバリア機能が破綻し、そこから水分が駄々洩れ(蒸発)してしまいます。また、それにより顆粒層の紫外線からの防御や保湿成分の生成、有棘層の異物や病原体からの防御、基底層の新しい皮膚細胞が作られる働きが妨げられることになります。
化粧品の効果を再確認!
化粧品は角質に潤いを与えます。また、それにより表皮からの水分の蒸発を防ぎ、結果として肌がキレイになると化粧品会社は謳っています。しかし、現実は前回ご紹介した以下の通りです。
・【形成外科医】化粧水をせっせと使うことに、果たして意味があるでしょうか…?
そう、化粧品は角質層に潤いを与えますが、ヒアルロン酸を配合した化粧品でも角質層全体を潤すことはできません。
紫外線は肌のどこまでダメージを与えているのか?
紫外線は、波長の長さによってUV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分けられます。UV-Cはオゾン層で吸収されるため、地上にはほとんど届きません。UV-AとUV-Bは地上に到達し、肌に様々な影響を与えます。
UV-A
UV-Aは地上に届く紫外線の約95%を占めます。また、肌の奥の真皮(皮膚の本体とも言える部分です。コラーゲンやエラスチンなどの線維と、それらを支える基質〈ヒアルロン酸など〉から構成され、肌のハリや弾力を保つ役割を担っている)まで到達し、シワやたるみの原因となります。さらに、UV-Aはガラスも透過します。
UV-B
UV-Bはガラスを透過しません。が、肌の表皮にダメージを与え、日焼けやシミ、そばかすの原因となります。
皮膚の光加齢
顔を見れば、そのヒトの〝おおよその年齢″は想像できます。一方で、(裸の)背中を見ても年齢を当てるのはほとんどムリ。この事実から、紫外線が皮膚の加齢に大きな影響を与えていることは明らかでしょう。
前述の通り、紫外線は真皮まで届き障害を与えます。また、顔年齢と背中年齢でも明らかなように、シワやたるみなどの状態は程度の差こあれ、紫外線暴露部位にのみ見られる(日焼け止めの科学 浅野 新 1994年 15 巻 7 号 473-478)ようです。
日焼け止めはマッチポンプ?
紫外線対策として日焼け止め(サンスクリーン)製品があります。が、これらのほとんどはマッチポンプ製品と考えていいでしょう。
なぜなら、一般のシャンプーやリンス、ボディーソープなどと同じように、サンスクリーン製品には石油系界面活性剤が使われているからです。
サンスクリーン製品は確かに紫外線を大幅にカットするのかもしれません。(確かめたことが無いので…)
しかし、石油系界面活性剤は角質層にダメージを与えることは事実です。
例えば、多くの歯磨き粉には発泡剤(特に注意が必要なのがラウリル硫酸ナトリウム)が使われています。この歯磨き粉を使うと味覚が変わります。
※ お茶などをハミガキ前とハミガキ後に飲んでください。味がまったく違うのが確認できます。
口内には角質がありませんが、ハミガキで味覚が変わるのは口内粘膜にダメージが与えられた証拠です。たとえ話が適当ではなかったかもしれませんが、サンスクリーン製品は角質にダメージを与える一方で、何らかの油分でそれをごまかしているにすぎません。
アンケート結果より肌のトラブルとスキンケア製品などについてのアンケートにご協力いただきましたが、149名の回答中、「シワやたるみ、シミなどの肌トラブルが無い」と回答された女性が50代と60代に1名ずついらっしゃいました。
このお二人は備考欄に若い時から化粧品を使う習慣が無いこと。1ヶ月の化粧品代はともに0円と回答されています。
私の仮説は?
重要なことなので強調しておきます。
皆さんご存じだと思いますが、紫外線防止化粧品に限らずほとんどの化粧品には石油系界面活性剤が使われています。したがって、これの化粧品もマタ、角質層に潤いを与える一方でダメージを与えています。このことを理解していただいた上で、私の仮説を…
おそらく、角質だけでなく表皮全体に潤いを与えれば〝ほぼすべての肌トラブル″は大きく改善・解消されると思われます。
現実に、私はわずか2日でビニール袋を開けることができるようになっています。また、顔の脂性肌はほとんど氣にならなくなりましたし、顔を触った感覚も何となくですがフックラしてきているようです。
再度、アトピーからわかること!
「10日間チャレンジやらないと同じ効果は得られません!」
これは、以下の論文の抜粋を読めば明らかでしょう。
・アトピー性皮膚炎に対するα-リノレン酸強化食療法の効果について 伊藤 浩明, 菊池 哲,他 1992年 6 巻 3 号 87-91
要旨
ア レルギー疾患の食事療法のひとつとして,アラキドン酸カスケード由来のケミカルメディエーター産生抑制を目的として,n-6系列多価不飽和脂肪酸(リノー ル酸,アラキドン酸)摂取を減らし,n-3系列多価不飽和脂肪酸(α-リノレン酸,イコサペンタエン酸)を積極 的に摂取させる 「α-リノレン酸強化食療法 」,を,6名のアトピー 性皮膚炎患児に施行した.
124±40.4日間の指導により,3例がアトピー 性皮膚炎の改善傾向を示し,他の1例も指導を継続するこ とで改善傾向を示した.(以下略)
この事実は、10日間チャレンジによりアトピー性皮膚炎患者の角質層はもちろん、表皮のバリア機能も改善したことを示唆しています。
それも当然で、表皮の細胞膜にも食べた脂質は使われます。アトピーは慢性炎症が続く疾患ですから、食事から炎症を促すオメガ6を減らすとともに炎症を鎮めるオメガ3を積極的に摂取するのは当然です。
その意味で、ほとんどのヒトはアトピーにはならなくとも、肌が軽い慢性炎症状態であることは容易に想像できます。したがって、私に効果が出たとしても同じ効果を望まないことをお勧めします。私も嘘つき呼ばわりされるのは慣れていますが、それでも嘘つきと言われれば多少なりとも傷つきますから。笑
後は、ご自身の判断ですね。
まとめ
8月23日(土)は、私があることをはじめて4週間です。
翌週、月曜か火曜、私の(お見苦しいですが)顔写真を記事に添付して見較べることができるようにします。
肌のターンオーバーは、若いヒトで4週間。おそらく、60代の私は6週間くらいですかね?
もし、4週間でさほどの違いがわからなくても、6週間後の写真がどうなっているのか?
楽しみです。