フクロウ型体質?やふくろう病症候群の原因と体質改善の方法とは?
「フクロウ型体質」や「ふくろう病症候群」とは、夜更かしの子どもに起こりやすい病気とされています。
朝起は起きられず、起きてもしばらくは頭がハッキリしない。体がだるくて疲れやすく、朝はとくに食欲がありません。また、学校に行こうとすると腹痛や吐き気、頭痛などの不調を訴えるケースが少なくありません。さらに、午前中にメマイや立ちくらみが多い傾向があります。
子どもの場合、学校に行っても授業に集中できない傾向があります。また、大人の場合は仕事のミスや抜け落ちが多いといった傾向があります。
一方で、こういった不調も夜になると改善して元気になること。夜、なかなか寝ようとしない。なかなか寝付けないことから「フクロウ体質」とか「ふくろう病症候群」などと呼ばれるようになったようです。
フクロウ体質やふくろう病症候群の症状や原因、特徴について説明します。
フクロウ体質。ふくろう病症候群の初期症状
小学生の高学年から中学3年生までの育ちざかりの子どもに起こりやすいのがふくろう病症候群。朝は体の不調を訴える一方で夜は元気になることからフクロウ体質とも呼ばれている。夜更かしをする子供に多く、初期症状では次のような症状が現れる。
ふくろう病症候群の初期症状
朝起きられない。朝起きると「疲れた!」とか「だるい!」、「肩がこる」などを訴えることが多い。また、起きてもしばらくはボーっとしていたり、ソファーなどでグッタリしていてすぐに行動できないといった傾向がみられる。
また、朝はとくに食欲がなく、登校前に頭痛や腹痛、吐き気など自律神経症状を訴えるケースが多い。さらに、ギリギリになって行動する傾向が強く、遅刻ギリギリもしくは遅刻を頻繁に繰り返す子どももいる。
一方で、昼過ぎから徐々に元気になり、夜は午前中の不調がウソのように元気になるケースが多い。そのため、「怠け」や「甘え」を疑うご両親が多い。
朝起きられない。頭痛や腹痛、吐き気などの症状が強くて不登校になるケースも少なくない。
ふくろう病症候群の原因
一般に、夜は元気であり、なかなか寝ようとしないため夜型生活が原因とか、遺伝的な体質素因が疑われている。また、立ちくらみが頻繁であることから、起立時の血管反射などの異常も疑われている。
フクロウ体質。ふくろう病症候群と起立性調節障害の類似点!
フクロウ体質は漢方医学が提唱した考え方ですが、これは西洋医学的には起立性調節障害や起立性低血圧、慢性疲労症候群、副腎疲労、不眠症、適応障害、発達障害、うつ病、そして不登校と診断されるケースが多いようです。
不登校の多くはフクロウ体質やふくろう病症候群?
文部科学省白書によると、平成30年度における不登校は小中学生が全生徒数の1.7%(前年度1.5%)・164,528名、高校生が全生徒数の1.6%・52,723名(前年度49,643名)。また、高校生の中途退学者は1.4%・48,594名(前年度1.3%・46,802名)と報告しています。
さらに、2019年3月29日内閣府は40~64歳の「ひきこもり」が全国で推計61万3千人と発表しました。その内訳は7割以上が男性で、15~39歳のひきこもり54万1千人を上回るという報告でした。
また、ひきこもりの期間は「3~5年」が21%で最多で、7年以上が約半数。「30年以上」も6%おり、子どもの頃からひきこもりの状態が続く人が一定数存在するということでした。さらに、注目すべきは次の点です。
・ひきこもりの人の7割が全身倦怠、運動機能低下、睡眠障害を訴える
・3〜5割が起立性調節障害(OD)
7割が全身倦怠や睡眠障害を訴えています。また、ひきこもりの人の3~5割が起立性調節障害ですが、ODでは全身倦怠や睡眠障害はほぼ例外なく訴えることでしょう。つまり、ひきこもりの7割はフクロウ体質やふくろう病症候群であると想像できます。
起立性調節障害(OD)とは?
起立性調節障害は、自律神経の働きが乱れることで起きるとされています。一種の自律神経失調症のことで、自律神経系の働きに異常が起こり、とくに循環器系の働きや調節ができなくなる病気です。
例えば、立ち上がった時に血圧が低下してメマイや立ちくらみが起きたり、心拍数が異常に上がったり、上がった心拍数が正常になるのに時間がかかったりします。
起立性調節障害(OD)の原因は?
起立性調節障害の原因はハッキリとわかってはいません。しかし、自律神経疾患であることから、精神的要素や遺伝的素因、環境的要素も関わっていると考えられています。また、生活のリズムが乱れていることも要因であると指摘する専門家も少なくありません。
フクロウ体質・ふくろう病症候群で見られる特徴!
フクロウ体質が指摘されはじめた当初は、小学生の高学年から高校生、とくに高校生でこの体質を疑う生徒が多かったようです。しかし、最近では小学生からフクロウ体質を疑う子供が増えているようです。
朝起きられない!
フクロウ体質において、もっとも顕著にみられるのが朝起きの問題です。朝が起きづらいという次元を超え、朝声掛けをしても反応がない。なかにはゆすっても叩いても反応することなく寝ている子どもも少なくありません。
また、朝起きても頭がスッキリしないというケースがほとんどで、起きた後もすぐに行動できません。2時間も3時間もボーっとしていて活動できないというケースも決して珍しくはありません。
起きると体の不調を訴える!
フクロウ体質では、朝起きたあとに自律神経症状を訴えます。例えば、頭痛や腹痛、吐き気、全身の倦怠感、メマイ・立ちくらみ、朝食を食べれない、うつ症状、無気力など、人によりさまざまですが、こういった体調不良を訴えます。
朝の不調は時間の経過とともに改善する!
フクロウ体質で特徴的なのは、朝の不調も時間の経過とともに徐々に改善することです。例えば、学校を休むようなことがあったとしても、学校が終わる頃には元気になりゲームや好きなことを楽しめたりします。また、本来なら眠るべき時間になっても寝ようとせずにダラダラと起きていたりします。そのため、フクロウ体質を疑う症状が現れた当初は、「怠け」や「甘え」を疑うご家族がほとんどだと言われています。
メマイや立ちくらみも時間の経過とともに改善する!
フクロウ体質では、朝起きたときには足元もおぼつかないほどのメマイや立ちくらみを訴えるケースが少なくありません。
・朝、急に立ち上がろうとすると目の前が真っ暗になり倒れてしまう
・歩こうとしてもクラっと立ちくらみが起き、物につかまらないと歩けない
なかには、朝活動しようとすると意識がなくなり失神する子どもも少なからずいらっしゃいます。これは一般に言われる脳貧血が原因とされており、脳の血流が悪くなって起きると考えられています。また、脳の血流を改善するため、自然と心臓がドキドキしたりします。
不思議なことに、こういった症状も時間の経過とともに改善します。そのため、メマイや立ちくらみはもちろん、フラフラすることも夕方にもなればずいぶん改善します。多くのフクロウ体質では、夜になればメマイや立ちくらみを訴えることはありません。悪くなる条件の一つに温度がある。あつい風呂、長湯、暖房の効きすぎなどは皮膚血管を拡張させるために悪いのではなかろうかと考えている。
風呂に入ると症状が悪化する!
「風呂に入ると疲れる」「風呂に入るとしんどくなる」そう訴えるフクロウ体質の子どもは少なくありません。事実、風呂に入った後はグッタリし、しばらく横にならないと動けないという子どもいます。また、風呂に入ると調子が悪くなると、入浴を嫌がるというお話も多々あります。
肩こりや首のこりがひどい!
フクロウ体質では、慢性的に肩や首のこりがほぼ例外なくみられます。マレに「肩や首のこりはない」と答える子どももいますが、そういったケースでも肩を押したりすれば痛がったり、猫背など姿勢が悪いなど本人が自覚できていないだけにすぎません。
この肩こりや首のこりは、整体などでもみほぐしてもほとんど改善しないようです。もみほぐした直後は楽になっても、次の日には元に戻っているというケースがほとんどです。
気圧の変化でさらに体調が悪化する!
低気圧で体調が悪化する。これは、フクロウ体質では顕著にみられる症状です。
とくに台風など大きな気圧の変化があると、強烈な倦怠感で一日中動けずに寝ているというケースは多々あります。また、頭痛や吐き気、食欲不振、メマイ・立ちくらみなども顕著に現れます。
女の子の場合、これに生理が重なるとさらに動けなくなるようです。
夜、なかなか寝付けない!
「夜、いつまでも起きているから朝起きられない!」
フクロウ体質の子どもについて、そう訴えるご両親は少なくありません。が、フトンに入ってもいつまでも寝付けないのがフクロウ体質です。30分や1時間は寝付けなくて当たり前、なかには3~4時間経っても眠れないという子どもも少なくありません。
フクロウ体質やふくろう病症候群という「記号」に注意!
私たちは体になんらかの不調があると「病気」を疑います。また、私たち素人はその不調に対して「病名」を知りたがります。それは自然なことなのですが、そこに落とし穴があるので注意が必要です。というのも、人は「見える」ことにスポットライトを当てる傾向があるからです。
例えば、このフクロウ体質やフクロウ病症候群なら、次の点にスポットライトが当てられます。
・朝、いつまでも起きられない
・朝起きても疲れがとれていない
・朝、起きてもしばらくは活動ができない
・起きた後、頭痛や腹痛、吐き気、めまい、立ちくらみなど体の不調を訴える
・午後になるとだんだん元気になる
・夜は、午前中の不調がウソのように元気になる
・夜、なかなか寝ようとしない
これがフクロウ体質やふくろう病症候群の人たちに見られる傾向ですが、これが落とし穴にあたります。なぜなら、私たちは花を見ますが枝葉は見ないからです。ましてや、幹や根のことなど気にもしません。
重要なのは、フクロウ体質やふくろう病症候群、起立性調節障害、起立性低血圧などの名称「花」にスポットライトを当てた上で、それをグルーピングしたにすぎないことです。
専門家という水戸黄門の印籠は?
上記のような「花」をグルーピングしたものが病名であり、フクロウ体質やふくろう病症候群という名称です。そして、この「花」は素人でもすぐに確認できますから、権威のある人がそれを病気と称すると私たちは信じてしまいます。
「花」に目を奪われると枝葉や幹、根はまったく見えなくなります。また、残念なことに、ほぼすべての人は枝葉や幹、根を気にすることもないというのが現実です。ですが、フクロウ体質やふくろう病症候群を疑うなら、次のような枝葉が見えているはずです。
・目元が明らかに腫れている。子供の頃より目が小さくなった
・朝、明らかに顔が腫れていることがある
・少し動いただけですぐに疲れてしまう
・人により、足が浮腫むことがある
思い返せば「確かに顔が腫れぼったいことがある!」という方がほとんどだでしょう。そして、この枝葉の部分がフクロウ体質やふくろう病症候群でもっとも注目すべき特徴です。また、この特徴は「めまい」や「立ちくらみ」が起きる原因になります。
また、フクロウ体質やふくろう病症候群の人の多くは鼻炎や蕁麻疹、喘息、アトピーなどのアレルギー症状もあるはずです。そして、このアレルギー症状の原因は先のような「浮腫み」を生じさせることになります。
まとめ
起立性調節障害など、専門家がつけたレッテルにすぎません。フクロウ体質やふくろう病症候群もそれは同じです。また、そんなレッテルをつけた専門家たちですが、この病気や体質を治す方法は知りません。でも、専門家たちはさらに「サブタイプ」などとさらなるレッテルを声高に叫んでいるようです。
繰り返しますが、病名などレッテルにすぎません。また、その病名を治す術を提示できない専門家の話を、なぜ信じてしまうのか?私には理解できません。
・朝起きられない
・夜になると元気
・多くの人はアレルギー症状がある
・顔や目元が腫れぼったいことがある
・頭が重かったりスッキリしない
これらは、同じ原因で起きる症状です。ぜひ、「花」に目を奪われることなく、枝葉に目を向けてください。また、幹や根のことも考えてみましょう。
フクロウ体質やふくろう病症候群もまた、私の著書「30日で朝『スッキリ目覚める』体質にする方法!」をお読みになれば理解いただけます。また、著書で指摘したことことを行動に移せば、必ず問題解決ができることでしょう。実質無料でお読みいただけますので、今すぐお役立てください。