子どもを授かる前の女性に伝えたいこと!食用油の選択が癌の発症に与える影響とは…?
「成人病はコレステロールの摂り過ぎが原因!」
「植物油はコレステロール値を下げる!ので健康的」
そう宣伝され需要が急増したサラダ油ですが、「成人病はコレステロール原因説!」自体がウソでした。また、現実にはサラダ油の使用が成人病の根源にありました。
・豚の脂肪組織と筋肉における脂肪酸組成に及ぼすエゴマ種実の影響 山田 未知, 網中 潤,他 2001 年 38 巻 1 号 p. 25-30
多価不飽和脂肪酸であるリノール酸を多く含む紅花油はラードに比べ血漿コレステロール濃度の上昇抑制効果を有している。しかし、リノール酸の過剰摂取は、動脈硬化性疾患の発症進展の可能性を示唆する報告もある。
また、n-3系多価不飽和脂肪酸であるα-リノレン酸含量が高いシソ油やエゴマ油は、血漿のコレステロールや中性脂肪の上昇抑制、乳ガンの発生や進展の抑制作用、アレルギー疾患及び炎症などの症状の軽減などの機能が期待されている。
脂肪酸は炭素の数が増えるほど固くなり、二重結合の数が増えるほど柔らかくなります。柔らかくなるとは融点が下がったことを意味しますが、脂質の消化吸収は融点や脂肪酸の炭素数と密接な関係があり、融点が高い油脂ほど消化吸収率が低く、炭素数が増えるほど消化吸収率が低くなります。
生物は細胞の中にある種の温度センサーを持っているようです。脂肪酸はリン脂質に取り込まれ細胞膜を構成する主要な物質となりますが、温度が変わるとそれに応じて膜の柔らかさを変えて適応します。温度が下がると細胞膜の脂肪酸の炭素鎖長が小さくなるか、二重結合数を増やします。
そのため、野菜では夏野菜より冬野菜の方がα-リノレン酸(オメガ3)の含有量が増えます。
・α-リノレン酸(オメガ3):融点 -11℃
・リノール酸(オメガ6):融点 ₋5℃
植物はリノール酸を種子に、α-リノレン酸を葉に蓄える傾向があります。そのため、種子を搾った植物油には一般にリノール酸が豊富です。また、野菜類にはα-リノレン酸の割合が多くなります。
食物連鎖と脂肪酸
穀物を食べて飼育する和牛と牧草牛(オージービーフ)はまったく別の肉質となります。牧草(α-リノレン酸の割合が多い)を食べているオージービーフに比べ、和牛はアラキドン酸(穀物中のリノール酸が体内でアラキドン酸に変換)の割合が多くなります。
では、海ではどんな食物連鎖が起きているのか?
海では、植物プランクトンはα-リノレン酸を多く含むため、魚介類はEPAやDHAを多く含みます。また、植物プランクトンも海水温の影響をうけますから、低温の海に生息する魚にEPAやDHAは豊富になります。逆に、赤道直下の魚はリノール酸由来のアラキドン酸の割合が多くなります。
・豚の脂肪組織と筋肉における脂肪酸組成に及ぼすエゴマ種実の影響 山田 未知, 網中 潤,他 2001 年 38 巻 1 号 p. 25-30
畜肉のn-6/n-3比は非常に高く、石田らは牛肉では無限大、豚肉では19.8、鶏肉では6.9であると指摘している。よって、今後は健康との関連からn-3系多価不飽和脂肪酸含量が高く、n-6/n-3比の適正な畜肉の生産が求められ、このことは畜肉消費拡大の一助とも考える。(中略)
村上らは豚にα-リノレン酸含量の高いアマニ油またはアマニ種実を添加した飼料を給与し、筋肉や脂肪組織へのα-リノレン酸の取り込みを調べた結果、アマニ油給与はα-リノレン酸取り込み量が多いが、アマニ種実ではα-リノレン酸の取り込み量は期待できなかったと報告している。
本研究においては、豚にエゴマ種実を給与した場合、アマニ油やアマニ油脂肪酸カルシウムを給与した研究と同業、豚の筋肉内および脂肪組織のα-リノレン酸を高めるのに有効であることが示唆された。
なお、採卵鶏の場合、エゴマ種子2.5%または5%添加飼料の給与によって、深胸筋中脂質中のα-リノレン酸含量が固まることも報告されている。
・EPA及びDHA高含有鶏卵のn-3系多価不飽和脂肪酸等脂溶性成分並びに物理化学的性状の安定性 奥 恒行, 加藤 秀夫,他 1996 年 54 巻 2 号 p. 109-119
魚油を加えたEPA及びDHA濃度の高い飼料で飼育した鶏が生んだ卵(以下、高EPA卵と略す)は、通常飼料で飼育した鳥の卵(以下、普通卵と略す)よりもEPA及びDHA含量が著しく多い。
普通卵のEPAは測定限界以下しか存在しなかったが、高EPA卵には(中略)1個当たり48.7±1.7㎎、可食部100g当たり86±3㎎であった。
一方、普通卵DHA含量は卵1個当たり43.9±2.3㎎、可食部100g当たり77±4㎎含まれていた。高EPA卵のDHA含量は、1個当たり281.5±21.0㎎、可食部100g当たり497±37mg含まれ、n-3系多価不飽和脂肪酸としての送料は、普通卵で1個当たり約40mg、可食部100g当たり約75㎎で、高EPA卵では1個当たり331㎎、可食部100g当たり約580㎎であった。(中略)
このEPA及びDHA含量は、高EPA卵及び普通卵とも4℃及び25℃、7週間の保存ではほとんど変化しなかった。
人は地球上の食物連鎖の頂点にいます。当然、人も例外ではなく、37兆個と言われるすべての細胞の脂肪酸が食の選択によって変わります。その差は、私たちの脳や目、体の働きに大きな影響を及ぼすことが次々と明らかになっています。
ガンと脂肪酸
ガンは日本人の死因別死亡率のトップですが、なかでも乳ガンと大腸ガン、肺ガンは脂肪酸と密接な関係があります。
・n-3系植物油の利用 しそ油, あまに油について 平野 二郎, 磯田 好弘, 他 1991 年 40 巻 10 号 p. 942-950
脂肪酸摂取量と乳癌、大腸癌、肺癌との間には正の相関があり、脂肪摂取量の増大が癌発症率を増大させている。
日本の乳癌死亡率は世界各国の中でも低位にあるが、それでも1970年から1986年の間に、死亡率は2.4人/10万人から4.3人と1.8倍となっている。この期間の日本人の脂肪摂取量は46.5g/d/人から56.6gと1.2倍に増えている。
肺癌についても、米国は日本の2.7倍という高い死亡率を示し、また、日本人の脂肪率は1970年から86年の間に10.2人/10万人から24.4人と2.4倍となっている。(中略)
食用油の種類によっても発癌率が異なる。たとえば、自然発症乳癌マウスでは、乳癌ウィルスが親から子に伝えられる結果として自然に乳癌が発症する。このマウスにサフラワー油(LA12%)、大豆(LA48%、ALA4%)、しそ油(ALA64%、LA12%)を継続して与えると、しそ油食群が他の食用油群に比べて低い発がん率をもたらしている。
DMBAによる化学発癌に対するn-3系とn-6系の食用油の抑制効果が検討された。
あまに油(ALA47%)、魚油(EPA、DHA合計35%)などのn-3系油脂と、サフラワー油(LA72%)、とうもろこし油(LA53%)などのn-6系油脂を6%含有させたえさをマウスに与え、乳癌発症率を検討した。しゅよう(腫瘍)発生数は、n-3系ではあまに油2個、魚油6個と低値であったが、n-6系ではサフラワー油66個、とうもろこし油60個の高い値を示した。
しそ油、とうもろこし油、魚油についても同様が実験が行われ、腫瘍の初発は、とうもろこし油食群でDMBA経口投与後30日目で、しそ油、魚油のn-3系群では48日目であった。
8週間経過後の腫瘍直径はとうもろこし油(16㎜)>しそ油(3.5㎜)>魚油(2㎜)であり、n-3系油脂に乳癌抑制効果が認められた。
離乳直後の雌マウスを用いて410.4型の皮下移植乳せん(腺)癌の成長、転移、PG産生などに及ぼす食用油の種類の検討が行われた。
あまに油、とうもろこし油、魚油・とうもろこし油混合物(LA14%、EPA16%、DHA5%)の10%配合飼料で4週間飼育した結果を図₋6に示した。
腫瘍の大きさ 重量 転移
腫瘍の成長(腫瘍の平均直径と重量)は、n-3系のあまに油群n-6系のとうもろこし油食群に比べて優位に小さく、魚油・とうもろこし油混合物食群では減少しなかった。
腫瘍の転移は、あまに油食群が最も少なく(7%程度)、とうもろこし油、魚油・とうもろこし油食群はそれぞれ40%、27%であった。
メチルニトロソウレアの注腸投与による大腸癌の発症に及ぼす食用油の影響が検討された。
発癌処理したラットに対してサフラワー油の5%(sf)、12%食(SF)、しそ油(PR)やパーム油(PL)の12%食で35週間飼育した後の大腸腫瘍の発生状況を検討した。
しそ油食群の腫瘍発生率は19%で、サフラワー油食群(46%、56%)やパーム油食群(58%)よりも有意に低く、しそ油食群が大腸癌の発症予防に有用であることを示唆している。
まとめ
ガンはカンジダ菌が異常増殖して起こる。
この事実は以下の本で知りましたが、カンジダ菌は炎症により異常増殖が促されますから、オメガ3が炎症を抑えることでガンの発症に有効なのでしょう。
・イタリア人医師が発見したガンの新しい治療法 重曹殺菌と真・抗酸化食事療法で多くのガンは自分で治せる
また、ガンのエネルギー源は糖ですから、過剰なオメガ6を排除かつ適切にオメガ3の摂取とともに糖の摂り過ぎも排除する必要があります。その意味で、精白食品はすべてやめるべきでしょう。
ジュースや菓子類はもちろん、加工食品やコンビニ食などもやめましょうね。
以下の5つはチクワを食べた方はもちろん、不調のあるなしに関わらずすべての人にお勧めしております。
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16時間節食(1日の中で16時間以上食べない時間を確保する)は重要ですよ。
病気の臓器細胞は十分な節食時に病気の白血球に戻ります。また、その病気の白血球も赤血球に戻り、その後アポトーシスします。真剣に取り組むことを心からお勧めします。