子どもを授かる前の女性に伝えたいこと!:静かに密かに進む終末糖化産物生成の弊害!

終末糖化産物(AGEs)。

聞きなれない言葉ですが、ほとんどの人の体に蓄積している物質です。また、このAGEsは多くの病気の原因でもあります。例えば…

関節炎の人の多くは関節部が固くなりますよね。その理由はAGEsによるコラーゲン変性の可能性があります。

終末糖化産物(AGEs)は固定に誘導される関節拘縮を悪化させる 小澤 淳也, 金口 瑛典, 

【結論】関節組織AGEs 蓄積は,関節拘縮(こうしゅく)を発症させなかったが,関節不動により,コラーゲン遺伝子発現促進を介して拘縮を増悪させる可能性が示された。

また、終末糖化産物は統合失調症にも深くかかわります。

統合失調症と終末糖化産物宮下 光弘, 鳥海 和也, 他 2020 年 68 巻 1 号 p. 23-30

統合失調症は幻覚や妄想などの陽性症状,感情鈍麻や意欲減退などの陰性症状を主な症状とし,長期に経過する精神疾患である。生涯罹患リスクは約1%と身近な疾患であり,思春期から青年期にかけてほとんどが発症する。(中略)

我々は,統合失調症の原因や病態を解明するために多発家系に着目して遺伝子解析を行い,末梢血で終末糖化産物(Advanced glycation end-products ; AGEs)が上昇することを突き止めた。また,ビタミンB6による抗AGEs 療法の治験を行うなど精力的に臨床展開を進めてきた。(以下略)

AGEsは加齢や糖尿病、ガン、アルツハイマーを惹起します。また、不妊の原因にもなります。

甘いだけではない糖との関係:終末糖化産物(AGEs)による不妊の惹起 宮内 優 2020 年 56 巻 10 号 p. 960

(前略)生成した終末糖化産物(advanced glycationend-products: AGEs)は,AGEs受容体(thereceptor for AGEs:RAGE)に結合し,炎症シグナルを介して加齢や多くの炎症性疾患(糖尿病,がん,アルツハイマー病など)を惹起する

この炎症シグナルによって新たな RAGEの発現が誘導されるため,一度生じた AGEs-RAGE シグナルは増悪のループを形成する. このAGEs-RAGE シグナルは不妊の原因となることも知られている.(以下略)

ですが、ほとんどの人は氣にも留めません。ありとあらゆる病気や加齢にまで関わっているのに…

年齢より見た目がだいぶ老けている人、ほぼ間違いなくこのAGEsが原因ですのでご紹介します。

終末糖化産物

糖尿病の指標のひとつにヘモグロビンA₁cがあります。

ヘモグロビンは赤血球内のタンパク質の一種で、全身の細胞に酸素を送る働きをしています。そこに血液中のブドウ糖がくっつくと糖化ヘモグロビンが生成します。また、いったん糖化したヘモグロビンは、赤血球の寿命(120日)が尽きるまで元には戻りません

HbA1cは過去1~2ヶ月前の血糖値を反映しますので、当日の食事や運動など短期間の血糖値の影響を受けないという特徴があります。

さて、この糖化ヘモグロビンの生成がAGE(終末糖化産物)の生成の一例です。まずは、ここから確認していきましょう。

メイラード反応 永井 竜児, 小糸 和香子, 坂本 裕一郎 2005 年 48 巻 6 号 p. 403-405

糖尿病合併症・動脈硬化症などの老化に伴って促進される病態で、蛋白の糖化反応後期生成物であるAGE(Advanced Glycation End product)が注目されている。本反応はグリケーション(glycation)、あるいは発見者の名前に由来してメイラード反応と呼ばれており、大まかにアマドリ転位物までの前期反応と、その後、酸化・脱水・縮合反応によってAGEに至る後期反応の二つから構成される。(Fig.1)

本反応の最も特徴的な点として、酵素的・可逆的に進行する特定蛋白のリン酸化やアセチル化とは根本的に異なり、による蛋白の翻訳後修飾が非酵素的に、なおかつ不可逆的に進行し、さらに、蛋白の種類よりも存在する時間(加齢)に依存して進行することが挙げられる。(中略)

【参考】不可逆:可逆は「もとの状態に戻ることができる性質」を指します。すなわち、不可逆は「元の状態に戻ることができなくなる」ことを意味します。

【例】白くてふんわりした食パンも、トースターで焼くとこんがりキツネ色になります。これは、パンに含まれる糖とタンパク質が熱によりメイラード反応をした結果、その性質が変わったことで起きています。こんがりキツネ色のパンは、二度と白くてふんわりした食パンには戻れません。

糖尿病患者は健常人よりも顕著に高値であることが示され、生体でのメイラード反応が注目されるに至った。(中略)AGEが老化および、老化を基盤とした病態と密接な関連があることが明らかとなってきた。(中略)

メイラード反応を受けている生体蛋白は多数存在する。血液蛋白では、先に述べたHbA₁cのみならず、糖化アルブミン、LDLやHDL、また、寿命が120日と長い赤血球の膜蛋白もメイラード反応を受けているが、それらの大半が前期中間体であるアマドリ転位物である。アマドリ転位物は活性酸素種の発生源となるが、自らも活性酸素種によって酸化され、主要AGE構造体と知られるN-(car-bocymethyl)lysine(CML)などに変化する。(中略)

当初、生体におけるメイラード反応は主としてグルコースと蛋白との長期的な反応によって進行すると考えられていたが、本反応は還元糖のアルデヒド基と蛋白のアミノ基との非酵素的な反応が初期段階であるため、グルコースに限らずアルデヒド基を有する物質であれば同様な反応が進行する。(中略)

活性化されたリンパ球系細胞はミエロペルオキシダーゼと不可逆的に反応してAGE構造体であるGA-pyridineを生成する。GA-pyridineは動脈硬化相巣の泡沫化マクロファージ内に顕著に蓄積していることから、動脈硬化の進展にはGA(glycolaldehyde)による蛋白の修飾も関与していると考えられる。したがって、蛋白のAGE化を誘導するアルデヒドの産生には非酵素的経路および酵素的経路が存在し、特に後者は高血糖のみならず、さまざまな炎症反応でも促進されると考えられる。(中略)

AGEの蓄積レベルは透析期間に相関するのに対して糖尿病の羅漢期間とは相関性を示さないことが明らかとなっている。本結果は、生体でのAGE蓄積は、単なる高血糖状態のみを反映しているのではなく、炎症反応等によってアルデヒドの酵素的産生経路が亢進し、生体蛋白がAGE化を受ける経路の重要性を示唆している。(以下略)


千島学説と終末糖化産物

千島学説を思い出してください。

血液と健康の知恵

・食べた物が小腸の絨毛で赤血球となる
・その赤血球が白血球に分化(変化)する

一方で、論文中には次のような指摘がありました。

活性化されたリンパ球系細胞が不可逆的に反応してAGEを生成する。また、蛋白のAGE化を誘導するアルデヒドの産生はさまざまな炎症反応でも促進される。炎症反応等によってアルデヒドの酵素的産生経路が亢進し、生体蛋白がAGE化も亢進する。

では、炎症反応とは何が原因だったでしょうか?

オメガ3不足とオメガ6過剰!

富山県在住の女性における脂質摂取量とヘモグロビンA1c値との関連 竹内 弘幸, 広沢 優衣,他 2016 年 69 巻 3 号 p. 117-121

(前略)米国で行われた疫学研究結果を解析し、植物油摂取量糖尿病発症との間には、負の相関があることを報告している。一般に植物油には不飽和脂肪酸が多く含まれるが、その種類は原料によって異なる。

大豆油は、n-6系多価不飽和脂肪酸を多く含み、菜種油(キャノーラ油)は一価不飽和脂肪酸を多く含んでいる。(中略)

シンガポールに在住する中国人をn-6系およびn-3系脂肪酸の摂取量別に5つのグループに分けて、両脂肪酸と2型糖尿病発症との関係について調査を行った。

n-6系多価不飽和脂肪酸と糖尿病発症リスクとの間には、有意な相関は認められなかった。しかしながら、n-3系多価不飽和脂肪酸の摂取量糖尿病発症率との間には、負の相関があることを報告した。

n-3系脂肪酸摂取量別に分けた5グループのうち、中位のグループ(3番目)のn-3系脂肪酸の平均摂取量は0.8gであり、我々が行った本研究のボランティア平均摂取量2.1gと比較すると、半分以下であった。

彼らの研究で最も多く摂取しているグループでも、n-3系脂肪酸の摂取量は、平均値で1.5gしかなかった。(以下略)


上記論文より以下のことが確かめられました。

・植物油摂取量と糖尿病発症との間には、負の相関がある
・n-3系多価不飽和脂肪酸の摂取量と糖尿病発症率との間には、負の相関がある

再度、千島学説と冒頭の論文の要点を記します。

・食べた物が小腸の絨毛で赤血球となる
・その赤血球が白血球に分化(変化)する

一方で、論文中には次のような指摘がありました。

活性化されたリンパ球系細胞が不可逆的に反応してAGEを生成する。また、蛋白のAGE化を誘導するアルデヒドの産生はさまざまな炎症反応でも促進される。炎症反応等によってアルデヒドの酵素的産生経路が亢進し、生体蛋白がAGE化も亢進する。

一般に植物油とはサラダ油です。そして、サラダ油はリノール酸(オメガ6)が豊富です。

また、オメガ6は炎症を促す働きがあります。一方で、オメガ3の摂取源は魚やえごま油、亜麻仁油など、一部の植物に限られます。そのため、富山県のようにブリを一匹丸ごと購入する習慣のある地方でオメガ3を平均2g/日摂取していた一方で、シンガポールでは中位グループで0.8gとごくわずかでした。

以上のことから次のような結論が導き出されることになります。

・サラダ油の利用および給油量が多い(揚げ物や炒め物)と赤血球膜中のリノール酸量が増える

・リノール酸含量の多い赤血球が白血球やリンパ球に分化する

・リノール酸やアラキドン酸(オメガ6)が多い(活性化された)リンパ球系細胞が不可逆的に反応してAGEを生成する

・また、オメガ6は炎症を促すことでアルデヒドの生産が亢進し、生体蛋白もAGE化する

・オメガ3が不足し炎症を鎮めることができないと、上記の反応が亢進することになる

まとめ

オメガ6過剰かつオメガ3不足。その上で、甘い物を摂る習慣があったら最悪ですね。

AGEsは加齢や糖尿病、ガン、アルツハイマーを惹起します。また、不妊の原因にもなります。さらに、関節炎などで関節部が固くなります。ならば、リウマチという疾患はAGEが原因ではないでしょうか?なぜなら、リウマチは検査で患者の半分以上が陰性と判定されるのに、リウマチと診断されて投薬治療を受けているからです。

過去、オメガ3不足とオメガ6過剰が以下のような病気や問題と関わることをご紹介してきました。

また、私の仕事上の経験より、不登校や起立性調節障害、足の浮腫み、モラハラ・DVなど各種ハラスメント、非行や万引き、犯罪、家庭内における夫婦喧嘩なども同じオメガ3不足・オメガ6過剰が根本的な原因であることを指摘してきました。

したがって、それが体調面であろうが精神面であろうが何らかの問題を抱えているなら、誰もが一定期間は10日間チャレンジを続けることが重要です。

「私は大丈夫!」

そういった思考こそ、オメガ6過剰かつオメガ3不足の典型です。

なぜなら、10日間チャレンジを続けると、誰もが「聞く耳」を持つことになるからです。

後は、あなたの判断です。

以下の5つはチクワを食べた方はもちろん、不調のあるなしに関わらずすべての人にお勧めしております。

1.10日間チャレンジ

2.減塩を止める – 塩(どの塩を買ったらいいかわからない方はラメールをお試しください)をとる

3.小麦断ち

4.16時間節食

重曹+クエン酸

チクワを食べた方は以下の記事は必読です。お役立てください。

年度末は眠っている家族や親戚。「体調+メンタル」不良を改善する大チャンスかも?
↑ページ内で問診票が無料ダウンロードできますのでお役立てください。

16時間節食(1日の中で16時間以上食べない時間を確保する)は重要ですよ。

病気の臓器細胞は十分な節食時に病気の白血球に戻ります。また、その病気の白血球も赤血球に戻り、その後アポトーシスします。真剣に取り組むことを心からお勧めします。

【拡散希望!】ワクチン打っても食事を改善すれば助かるかもしれません!すべては赤血球の質です

 

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Posted by sinsd