聴力は回復する! – 聴覚神経細胞は再生しないとされていましたが、これもウソだった?
「あれっ、耳が良くなっている…?」
2023年2月、私はふとした瞬間に氣づきました。
昨年までテレビをつけるとボリュームは…
・妻が食器洗いをしている時 – テレビのボリュームは15
・妻が家事をしていない時 – ボリューム13
それが今年に入ってから妻が家事をしていても「ボリューム15だとやけにうるさいな~」と感じるようになり、妻が家事をしていない時はボリュームを8に下げている自分に氣づきました。そして2月ですが…
・妻が食器洗いをしている時 – ボリューム10~11
・家事をしていない時 – ボリューム6~8
なんと、2022年までに比べて耳が良く聞こえるようになっていました。
・耳の老化と乳酸菌 大池 秀明 2019 年 36 巻 1 号 p. 36-39
(前略)マウスの耳の老化(加齢性難聴)を利用することで,若い個体の比較的短期間(最短3か月間)のみで,聴力の老化を抑制する食品の探索が可能な実験系を構築した.(中略)
加齢に伴う高齢者の聴力低下を加齢性難聴あるいは老人性難聴と呼ぶ.人間のみならず,ペットや実験マウスなどにも共通する老化現象の一つである.その特徴として,高い音ほど進行が早く,ヒトの場合,モスキート音と呼ばれるような日常生活ではまず使わない17 kHz程度以上の超高音(可聴域ぎりぎり)は,ほぼ10代の若者にしか聞こえない.つまり,20代あたりからすでに加齢性難聴の進行は始まっており,30, 40, 50代と聞こえる音の高さの限界が徐々に下がってくる.(中略)
汎用性の高い実験マウスであるC57BL/6系統の場合,5~6か月齢あたり(ヒトの20~30歳くらいに相当)から高音域の聴力が低下し始める.ヒトと同様に,聴力の低下は徐々に低い音域へと広がっていく.
この加齢性難聴の進行は,老化遅延効果が知られているカロリー制限や,あるいは,コエンザイムQ10 (CoQ10), αリポ酸,Nアセチルシステイン(NAC)といった特定の抗老化物質の食餌摂取により,ある程度抑制可能であることが報告されている.
また,カロリー制限による加齢性難聴の抑制には,長寿遺伝子として知られるサーチュイン(Sirtuin)の一つであるSirt3が必須であることがノックアウトマウスを使った研究から示されている.このSirt3というのは,サーチュインの中でもミトコンドリアに局在するサブタイプであり,カロリー制限によるミトコンドリア機能の改善が鍵であると考えられる.
それを裏打ちするように,活性酸素の除去酵素であるカタラーゼをミトコンドリアに過剰発現させたマウスでは,やはり,加齢性難聴の進行が遅延される.さらに,先程紹介した,CoQ10, αリポ酸,NACというのは,いずれもミトコンドリア機能の改善作用が知られている物質であることからも,ミトコンドリアで産生される活性酸素が加齢性難聴を促進している可能性が高いと考えられる.(中略)
われわれは,老化予防効果が期待される食品素材や食品成分をマウスの餌に混ぜ,3~6か月程度摂取させることで,加齢性難聴の予防食品を探索している.
農林水産省の農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業(農食事業)において,40種類の農産物素材と,8種類の乳酸菌(死菌)について評価試験を実施したところ,乳酸菌H61株(Lactococcus lactis cremoris H61), および,春菊にその効果があることを見いだした.
乳酸菌H61株は,これまでの研究により,老化促進マウスに摂取させると,加齢に伴う皮膚潰瘍の増加や骨密度の低下を抑制することが明らかになっており, さまざまな老化の抑制に効果を有する可能性がある.
実際に,マウスの血液や腸内細菌叢を解析したところ,乳酸菌H61株の摂取により,血中遊離脂肪酸の低下(図2)や,
腸内細菌叢におけるラクトバチルス属の乳酸菌の増加(図3)が確認されており,全身性に抗老化の変化が起きている可能性が考えられる.
また,農食事業の中で,H61株を含む近縁の乳酸菌8種類について,加齢性難聴の抑制効果を評価したが,その効果は菌株に依存することが明らかになっている(図4).
8菌株のうち5菌株はLactococcus lactisに属しているものを使用したところ,H61株以外の3菌株につ
いても,加齢性難聴の抑制傾向が現れていた.(中略)
2017年に医学雑誌で有名なランセットの国際委員会がまとめた認知症の予防・介入に関する報告書によると7), 認知症の35%が予防可能であり,その内訳で最大のものが難聴(9%)であるとされている(図5).
つまり,難聴を予防することで,認知症の予防にも貢献できることが示されている.(中略)
加齢に伴い,ミトコンドリアが発生する活性酸素が原因で,有毛細胞や聴覚神経細胞が死滅することで,聴力の低下が引き起こされている.有毛細胞や聴覚神経細胞は,一度死んでしまうと再生されないと考えられていることから,機能を担う細胞数自体が減少してしまう.
これは,典型的な脳の老化と似ていることがわかる.つまり,加齢性難聴は神経系の老化現象であり,脳老化とのメカニズムの共通性が想定される.(以下略)
論文中で赤字に記した部分を抜粋します。
カロリー制限による加齢性難聴の抑制には,長寿遺伝子として知られるサーチュイン(Sirtuin)の一つであるSirt3が必須であることがノックアウトマウスを使った研究から示されている.このSirt3というのは,サーチュインの中でもミトコンドリアに局在するサブタイプであり,カロリー制限によるミトコンドリア機能の改善が鍵であると考えられる.
加齢に伴い,ミトコンドリアが発生する活性酸素が原因で,有毛細胞や聴覚神経細胞が死滅することで,聴力の低下が引き起こされている.有毛細胞や聴覚神経細胞は,一度死んでしまうと再生されないと考えられていることから,機能を担う細胞数自体が減少してしまう.
とありますが、私の聴力が明らかに改善していることから聴覚神経細胞は再生できると思われます。
私の食生活は以下の通りで、理屈上はサーチュイン遺伝子が活性化しているはずです。
【月火木金】21時間は食べない時間を確保
1.16:30分:バナナ1本
2.18:30分:夕食(魚と玄米軽く1杯、漬物、みそ汁、茹でた野菜の胡麻和え、茹で卵(平飼い)1個+ブロッコリー+ケール+トマト半分をお酢で、らっきょう酢漬け、かぼちゃひとかけら)
【水土日】週に2回くらい 16時間は食べない時間を確保
上記2に加え(バナナは食べない)
・11:30分:玄米餅+魚缶詰のお雑煮もしくは魚缶詰入り十割ソバ
サラダ油は我が家にはありません。オリーブオイルはありますが、使うのは年に数回です。ので、ふと氣づきましたが今あるオリーブオイル捨てなければいけませんね。また、ほぼ和食ですので、腸内環境は善玉菌優位だと思われます。
・タマゴによるマウス加齢性難聴の抑制 大池 秀明 2017 年 64 巻 2 号 p. 104-107
(前略)標準精製飼料 AIN93G の一部を,3 大栄養素の比率が変わらないように,乾燥全卵(8% もしくは 20 %),乾燥卵黄(13.3 %;乾燥全卵 20 % と同等の卵黄量),乾燥卵白(6.7 %;乾燥全卵 20 % と同等の卵白量)(いずれもキユーピータマゴ株式会社製)と置き換えを行い,3ヶ月齢より 9ヶ月齢までの 6ヶ月間に渡り自由摂食させた.
その結果,卵白を摂取させたマウスの 9ヶ月齢における聴力は,コントロール群と同等かやや悪いくらいであるのに対し,全卵(8,20 % ともに)もしくは卵黄を摂取させたマウスでは,有意に低い聴力閾値(耳が良い)を示した.(以下略)
この試験で与えられた卵は、人間換算すると1日2個。毎日2個の卵を食べるだけで耳の老化を防ぐことができるようです。
腸内細菌の種類はわかりませんが、食べない時間を確保することでサーチュイン遺伝子が活性化。また、毎日平飼い卵を1個は食べているので、私の聴覚神経細胞の再生が進んだと思われます。
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