新型うつ病5つの特徴と対処方法【症状チェックシート付】
「ただの甘えじゃないの?」
仕事がある日の朝、目が覚めた時の気分の落ち込みがひどく「仕事に行きたくない」「だめだ行けない…」と、しばしば仕事を休んでしまう。
一方で、休日だといくらでも早起きができるし、朝から活発に行動できる。そんな姿が、あたかも「怠け者」ように見えてしまうのが、新型うつ病です。
そんな姿をみて「いい加減サボらずに来い!」など、と声をかけた覚えのある同期や上司の方も少なくないことでしょう。そんな言葉をかけられ、なんとか仕事に行くものの、ふと気が抜けた途端また会社を休んでしまった、という経験のある方がほとんどだと思います。
私は18年以上、新型うつ病を始め、パニック障害やモラハラ・パワハラなどの精神的な病いに悩まれている方のカウンセリングに務めてきました。今回ご紹介する対処方法を実践することにより、すでに多くの方が問題解決をされています。
また今回は、新型うつ病チェックシートを添付しました。「最近体調不良が続く…」「気分の浮き沈みが激しい」など、2週間以上うつの症状が続いている方は、ぜひこちらのチェックシートを活用して下さい。併せて、この記事を最後まで読み進めて頂き、少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。
1.うつ病には2種類ある。新型うつ病とは
うつ病には大きく分けて2つの種類があります。
- 定型うつ病 -メランコリー(親和)型うつ。 世間一般的に知られているのがこちらのうつ病です。
- 新型うつ病 -正式には「非定型うつ病」と呼ばれます。
定型うつ病は、気分が落ち込み、楽しめなくなる、食欲低下、不眠、外出をしなくなるなど、その症状はすべてマイナス傾向にあらわれます。
また、真面目で几帳面、トラブルを恐れるあまり他人に気を使いすぎて精神的に疲れてしまう性格が特徴的です。治療方法としては、休息と抗うつ剤により治療効果が上がることが知られています。
片や新型うつ病は、うつ症状は認めるものの、定型うつ病とは大きく異なります。
分かりやすい例で言うと、仕事がある日はどんよりと沈み込んだような気持ちになる一方で、趣味やレジャーなどには、それまでの気分がウソのように消え、たちまち元気に活動的になります。ただし、これも長続きはせず、楽しみから離れるとまた憂うつな気分になります。
こういった傾向から、「神経症性うつ病」や「お天気屋うつ病」、「5時からうつ病」などと揶揄されてきたのが非定型うつ病(新型うつ病)です。
2.新型うつ病の5つの特徴
2-1.新型うつ病の特徴その1.自分の好きな仕事や趣味・旅行などの時だけ元気になる
新型うつ病は、仕事の日は憂うつで落ち込んでいるのに、休日や好きなことをしているときは元気。これがもっとも典型的な特徴です。
なかには、好きな仕事なら元気だが、責任のある仕事や役回りだとひどく落ち込み憂うつになってしまうというケースもあります。好きなことなら元気だが、そうでないことは憂うつで落ち込むという傾向が顕著なようです。
また、私の経験では依存傾向が強く出ている患者さんが多く、女性には買い物、男性ではギャンブルやゲームなどにのめり込んでる。または、趣味にお金を散在している。この、いずれかの傾向がありました。
2-2.新型うつ病の特徴その2.「うつ」を水戸黄門の印籠のように使う
定型うつ病の患者さんは他人にうつ病を隠す傾向がありますが、非定型うつ病の方は、うつ病を公言する傾向があります。また、病気を水戸黄門の印籠のように使うという患者さんもいました。
たとえば、仕事を休職しているのに長期の旅行を楽しんでいる。こんな話を上司に指摘されたりすると「先生(医師)にリラックスして楽しめることをやりなさいと言われた」などと、まったく悪びれることもなく返事をしたりする傾向があります。
また、なにか問題があるとよく会社や家族など、他人のせいにする傾向が強くみられます。たとえばうつ病になった原因なども、自分ではなく家族や会社などに責任があると主張します。仕事上の注意なども「傷つきました!」とか「そういうストレスでうつになった!」と反応したりします。
ただし、新型うつ病が疑われる方々の中にも、休む罪悪感でなおさら落ち込んでいるという方も少なくありません。私の経験では、これはほとんどの方が女性でした。
2‐3.新型うつ病の特徴その3.家庭内でわめきちらかしたり、急に泣き出す
感情の浮き沈みが激しい。これも、新型うつ病に顕著な特徴のひとつです。何事も悲観的にとらえるため、些細なことで家族や友人に避けられたりとか、嫌われていると思い込んで傷つきます。また、自分が惨めに思えたりして落ち込むと、過去のつらかったことを思い出して悩み続けます。
そういった思いで毎日を過ごしていますから、ふだんから元気がでませんし、何事も面白くありません。もちろん、いつも不機嫌です。家族との会話も、自分の好きな話なら楽しんでできるのですが・・・、ふとした瞬間、それが家族の一言なのか?それとも些細な表情の変化なのか?わかりませんがカチンとスイッチが入ります。
急に不機嫌になり、「あのときお母さんが…」とか「本当はその時…」など、わめきちらしはじめ物にあたったりします。女性では急に泣き出したりします。こういった日々が何度も繰り返され、ご家族はただただ困惑。また、わが子ながらほとほと困り果てているというお話もよくいただきます。
2-4.新型うつ病の特徴その4.倦怠感や疲労感などの不調を伴い過眠になる
とくに仕事のある朝、疲労感や倦怠感がひどく、憂うつな気分です。 そのため、なかなか布団からでることができず、「行きたくない!」とか「ダメだ。行けない!」など悶々と考え続けギリギリまで動けません。いくら寝ても眠れてしまうといった過眠傾向があります。
また、過食傾向があり、ときにひどく甘いものやポテトチップスのような油っぽいものを摂ってしまうというケースが多々あります。さらに、夕方から夜にかけて気分の落ち込みがひどく、女性だと「悲しくないのに、涙が止まらない」と訴える方が少なくありません。
一方で、その疲労感も休日や趣味などの楽しみの日は軽くなり動けますし、早朝でもしっかり起きれてしまいます。
ただし、楽しんできても、帰宅したとたんに極度の疲労感に襲われます。また、その疲れが2~3日先まで取れず、さらに過眠傾向に拍車がかかるというケースがほとんどのようです。
2₋5.新型うつ病の特徴その5.女性は生理前にうつ症状が悪化する
女性の場合、生理前はとくにうつ症状が悪化します。また、注意深く観察すると、排卵期も症状が悪化しています。
落ち込んでいるかと思えば、些細なことでイライラして両親やご主人、子供に当たり散らしたりします。一方で、仕事のことを考えるとますます気分が塞ぎますから、たとえ会社へ行っても仕事になりません。
症状が強い女性の場合は、高温期(排卵後)もうつ症状がひどい傾向があります。こんな女性の場合、それなりの気分でいられるのは、生理が終わって2~3日たってから排卵期までのわずか5日程度です。
3.新型うつ病5つの特徴からわかる原因とは?
新型うつ病の原因は、主に「脳の栄養状態」と「体調不良」にあると考えています。これは、私がご紹介したアプローチ方法で、実際に新型うつ病を改善された方々の経験談から確信している事実です。
私たちの血管や内臓、皮膚、筋肉など、体の約2割はアミノ酸からできています。また、脳の感情物質や酵素などもその主成分はアミノ酸です。このアミノ酸とビタミンやミネラルが力を合わせて働くことで、私たちは活動ができます。これは脳も例外ではありません。
このことから、とくにアミノ酸やビタミンB群、ビタミンC、カルシウム、マグネシウムなどを中心に、幅広く栄養をとらなければいけません。
栄養状態が満たされないと、人間の脳内では「栄養不足だから栄養を身体に蓄えなければ」と、自律神経を介して次のような指令を体に下します。
1)胃や腸への血液の流れを抑える
2)交感神経が働き、心臓の拍動を高め、活動に備える
3)活動をするため、筋肉に血液が集められる
4)栄養状態の悪化によるストレスに対抗するため、副腎からアドレナリン(不安・恐怖)とノルアドレナリン(怒り・イライラ)が分泌される
脳が栄養不足に陥れば、この反応は誰にでも起こります。誰にでも起こる一方、必要な栄養が満たされれば、この反応は治ります。 新型うつ病の方は、身体に必要な栄養素が足りていないため、この反応がずっと続いている状態なのです。
この前提を理解していただき、2章で述べた特徴をもとに、新型うつ病の原因について考えてみましょう。
3‐1.新型うつ病の原因その1.趣味や旅行などでは元気になる!という新型うつ病の特徴からわかる原因
ふだん本はもちろん、新聞もろくに読まないのに競馬新聞だけは2時間でも3時間でもみて馬券の検討をしている人たちがいます。一般にこれをギャンブル依存と呼びますが、実はこれは脳の報酬系という回路が働いた結果です。
報酬系は「こうすれば儲かるかも!」など、報酬を「予期」するときにもっとも活性化します。このとき、脳内でドーパミンという快感物質がでて、脳は快適に働くことができます。そのため、ふだんは本も読まないのに馬券の検討に集中できてしまいます。
パチンコもそれは同じで、「パチンコに行くと儲かるかもしれない!」そう思ってしまうとドーパミンがたくさん出てしまうからこそ、「パチンコはダメ!」とわかってもやめることができません。
新型うつ病の患者さんも同じです。「明日から旅行だ!」とか「土日は競馬だ!」、「趣味の鉄道が…」など、ドーパミンが出ることで脳は快感に満たされることになります。このとき、この強力な快感物質により元気になります。
普段のうつ状態と打って変わった元気な姿。そのギャップに、ほとんどの方は「甘えている!」とか「怠けている!」と思ってしまいますが、この報酬系の働きが元気な姿の理由です。その証拠に、遊んで帰ってきた途端に、彼らはまたバタッと疲れてうつ状態になります。
また、お察しの通り、この報酬系の働きはギャンブル依存などと深く関わることになります。男性の新型うつ病の患者さんに競馬やパチンコ依存の方が、女性の患者さんに買い物依存の方が多いのも、こういった報酬系の働きが原因なのです。
3‐2.新型うつ病の原因その2.「うつ」を水戸黄門の印籠のように使う!という新型うつ病の特徴からわかる原因
「きうの、うゆはんにまたごやきをべたた。」
でたらめな文章ですが、きっと「昨日、夕飯に卵焼きを食べた。」そう読めてしまったと思います。これを心理学で文脈効果と呼びますが、脳は理解をするために勝手に判断してしまうクセがあります。
これは見方を変えると、脳内で嘘をつくことによって情報処理を速くしていることになります。つまり、脳では嘘をつくこと、自分の都合の良い解釈をすることが当たり前の機能になっているわけです。
アドレナリンとノルアドレナリンは身を守るために分泌された物質。ならば、新型うつ病の患者さんが身を守るため、自分の都合のいいような解釈をすることになんの不思議があるでしょうか。
当然のこととして、これらの物質により集中力や理解力、記憶力は悪くなります。上の空で指示は右から左でしょう。また、作業をしてもミスが多くなります。そして、それを取り繕うために「うつ」を水戸黄門の印籠のように使うことになるわけです。
3‐3.新型うつ病の原因その3.家庭内でわめきちらかしたり、急に泣き出したりする。という新型うつ病の特徴からわかる原因
アドレナリン(不安・恐怖)とノルアドレナリン(怒り・イライラ)が出続けていますから、五感からの情報、家族の表情や言葉にすぐにカチンときます。また、家族だからこそ気を使いませんから簡単に反応することになります。
家族の言葉や態度、表情などがイヤでイライラしているのではありません。いつも(はじめから)不安だからこそ、その恐怖から逃げ出したい一心で八つ当たりをしてわめきちらかすのです。
そう考えると、新型うつ病の患者さんは女性に多いという事実にも納得がいきます。なぜなら、女性の約半数は貧血もしくは貧血予備軍だからです。貧血では血液中の酸素が足りません。つまり、男性に比べエネルギー不足に陥りやすいのが女性です。
これが体の緊張を招く原因になりますから、よりアドレナリン(不安・恐怖)とノルアドレナリン(怒り・イライラ)の分泌が多くなることが想像できます。また、実験で、とくに強く交感神経が緊張したとき、アドレナリン(不安・恐怖)がでることがわかっています。だからこそ、勝手に涙があふれてくるのだと私は考えています。
ミスなどを指摘されると急激に落ち込んだり、1日のなかで気分が激しく揺れ動くのも、こういったことが原因です。
3‐4.新型うつ病の原因その4.動機、倦怠感や疲労感などの不調と過眠になる。という新型うつ病の特徴からわかる原因
冒頭でもお伝えした通り、
・交感神経が働き続け、心臓の拍動を高め、活動に備える
・活動をするため、筋肉に血液が集められている
このことから動悸、倦怠感や疲労感などの不調が過眠に繋がると考えます。
3‐4‐1.動悸が起きる原因
交感神経がもともと過剰に働いているのが新型うつ病の患者さんです。
つまり、すでに心臓の拍動は高まっています。そんなとき、たとえ些細なことでも心臓の拍動はさらに活発になります。電車やバスでの通勤、車の運転、買い物など、健康ならなんの問題のない行動でも心臓の拍動がさらに強くなる。これが動悸です。
3‐4‐2.倦怠感や疲労感の原因は?
「心臓が疲れました!」健康な人で、そんなことを口にする人はいません。しかし、どんなに健康な人であっても、運動や肉体労働をすれば必ず体は疲れます。この違いは、心筋と骨格筋が、違ったエネルギー生産システムを利用していることが原因です。
心臓は酸素を利用するシステムで、運動で利用されるか筋肉(骨格筋)は、酸素を利用しないシステムでブドウ糖をガソリンとしてエネルギーをつくっています。そして、このどちらのシステムでも栄養素、とくにビタミンB1を必要としています。
実は、この筋肉のエネルギー生産システムでは、その代謝産物として必ず乳酸がでます。また、この乳酸が筋肉でたまるとすぐに血流が悪くなり、そこにガソリンであるブドウ糖が届きにくくなります。つまり、あらたなエネルギーをつくれないのです。
一方で、酸素を利用するシステムで乳酸はできません。心臓は冠状動脈という太い血管でつながれていて、酸素はいつもたっぷり届きます。乳酸はたまりませんから、このシステムにより疲れることなく心臓は働いてくれるのです。
交感神経が24時間365日続けば、乳酸がたまり続け全身にコリが生じます。また、ビタミンB1が消費され続け不足しますから、生産できるエネルギーが減ることになります。このふたつが起きれば、誰もが倦怠感と疲労感に悩まされることになります。
3‐4‐3.過眠の原因は?
昼食後、眠気がでるというヒトは少なくありません。これは胃腸が弱いからであり、次のような反応が起きていることが想像できます。
食事をすると、胃や腸へ血液が集まります。胃や腸が働くとき、ここでもエネルギーが必要とされます。そのため、血液がたくさん流れ込み、栄養や酸素が供給されることになります。このとき、胃腸が弱ければ、健康な人な人以上により多くの血液が必要とされます。
当然のこととして、このときの血液量は変わりません。しかし、このとき胃腸への血液供給量が増えますから、脳へ届く血液量が減ることになります。そのため、脳が十分なエネルギーをつくれなくなり眠気がでます。
すでにご紹介したように、交感神経が緊張するとき胃や腸への血液の流れは抑えられます。このとき、胃腸はこわばる(働きが悪く)ことになりますから、これが持続すれば胃腸の調子は確実に悪くなります。
ならば、食べ物を食べたとき、胃腸により多くの血液が必要となりますから脳のエネルギーが不足し、眠くなることは容易に想像できます。
また、繰り返しになりますが、交感神経の緊張はビタミンB1の不足を招き、その結果エネルギー不足をおこします。慢性的に脳でエネルギー不足がおきれば、いつも眠くなることは自然なことです。
新型うつ病の特徴に、ミスなどを指摘されたり落ち込んだりしたとき、同時に強い眠気が出るという特徴がありますが、これも今の説明でご理解いただけることと思います。
刺激が加わることで交感神経はなおのこと緊張します。それにより筋肉でのビタミンB1消費が加速しますから、脳でエネルギー不足がおこること。眠気がでることはごく当たり前のことなのです。
※ そんなに一瞬にエネルギー不足が起きるのか?そう思われるかもしれませんが、脳はたった4~6分間エネルギー不足するだけで重篤な障害が残ります。
3‐5.新型うつ病の原因その5.女性が生理前にうつ症状が悪化する。という新型うつ病の特徴からわかる原因
例えば、人間が食べ物を口にすると、消化と吸収を助けるため、胃や腸への血液の流れが増えます。同じように、生理や排卵時は、高温期も子宮内膜を厚くすることになりますから、子宮や卵巣への血流量を増やさなければなりません。
しかし、新型うつ病の女性は交感神経が常に緊張状態のため、筋肉への血液の流れも増えます。
筋肉への血液の量が増える一方で、体の血液量は同じですから、筋肉と子宮が血液を奪い合うことになります。そのため、本当に必要な血液(酸素や栄養)を子宮が確保できない状態に。これによって、正常な生理が起きないことは自然なことだと私は考えます。また、排卵期もそれは同じです。
また、新型うつ病の患者さんはみな疲れています。余力がないのに、体は生理や排卵期という仕事をすることになる。ならば、なおのこと疲れますし、体はより緊張することになります。誰もがそうですが、余裕がなくなればいつも以上に落ち込んだりイライラします。生理や排卵期にうつ症状が悪化するのは、こういったことが事情が複雑に絡み合った結果なのです。
4.新型うつ病の4つの治療と対処方法
2章、3章での特徴と原因を踏まえて、ここでは、新型うつ病の4つの治療と対処方法についてみていきましょう。
4‐1.治療と対処方法その1.アミノ酸を中心に、ビタミンB群、C、ミネラル類をサプリメントで補いましょう
すでにご紹介したように、体の約2割はアミノ酸からできています。また、脳の感情物質や酵素などもその主成分はアミノ酸であり、このアミノ酸とビタミンやミネラルが力を合わせて働くことで、私たちは活動ができます。
これらの栄養を、まずはサプリメントなどを利用して十分にとりましょう。ただし、自己判断で選ぶことはやめてください。
たとえばアミノ酸ですが、この言葉を聞くとほとんどの方は、アミノ〇〇といった清涼飲料水やゼリージュースなどを思い浮かべるようです。しかし、これはあくまでも商品名であり、アミノ酸の一部がとれるにすぎません。また、ビタミン類も商品により、その含有量は大きく違います。
さらに、アミノ酸含有の清涼飲料水やゼリーなどでは、4‐4でご説明している糖分のとりすぎによる弊害がおきます。そのため、かえって症状が悪化する可能性があることもご承知ください。
サプリメントを選ぶなら、新型うつ病の治療に積極的に取り組んでいる医師や薬剤師に相談の上で、ご利用ください。このように、幅広くかつ十分に栄養をとることが新型うつ病への入り口の対処方法となります。
4‐2.治療と対処方法その2.新型うつ病の人は食生活の改善も心がけましょう
コンビニ食やスーパーのお惣菜、外食などばかりで十分な栄養がとれるわけもありません。また、ラーメンやカップ麺が週に1度以上ならそれはなおさらのこと。サプリメントと共に、食生活の改善も行っていきましょう。
とくに食べてほしいのが発酵食品です。味噌汁や納豆、漬物などはアミノ酸やビタミンB群の宝庫です。また、玄米や雑穀米などを利用することもお勧めです。さらに、卵はアミノ酸をとるにはもっとも適した食材のひとつ。毎日利用したいものです。
ただし、インスタント食品ではいけません。インスタント味噌汁は調理味噌ですし、スーパーなどの漬物も漬物風味であるものがほとんどです。こういったものでは十分な栄養がとれないことは念頭に置いておきましょう。
玄米に納豆、卵、味噌汁、これに肉か魚をくわえる。こういった食生活のほうが、下手に献立を考えるよりよっぽど栄養がとれると私は考えています。なぜならば、ビタミン類は過熱により壊れるものが少なくないからです。
新型うつ病を改善するためにも、まずはシンプルな日本食を食べる。こういった食生活を実行してみてください。
4‐3.治療と対処方法その3.新型うつ病の人は体の不調を改善しましょう
すでにご紹介したように、筋肉が凝り固まっていたのなら、そこには十分な栄養がとどきません。
また、新型うつ病における体の不調は自律神経を介しておこります。ですから、頭痛に頭痛薬、胃もたれに胃薬といった対症療法では問題解決になりません。
体の不調は、体全体へのアプローチをお勧めします。私は漢方というアプローチで実績を上げておりますが、このアプローチが有効であることから鍼灸や気功.整体.ヨガ、ストレッチなどでも効果があるはずです。体のケアという当たり前の対処方法で、必ず新型うつ病も改善することでしょう。
4‐4.治療と対処方法その4.新型うつ病の方は油ものやジュース類を買わないようにしましょう
私の経験では、ポテトチップスなどのスナック菓子やスーパーやコンビニ、ファーストフードの揚げ物(お惣菜)などはとくに新型うつ病の症状を悪化させていると考えています。これらは、錆びた(酸化した)油ものなのです。
酸化した油ものをとると、体に限らず感情物質も錆びることになります。アドレナリンはアドレノクロムに、ノルアドレナリンはノルアドレノクロムへと酸化し、幻覚物質に変わると言われています。つまり、物事をさらに悪く理解するようになります。
ただし、家庭で調理した揚げ物をそのとき食べる分にはさほど問題はありません。しかし、それを食べ残し、次の日に食べるのはお勧めできません。また、それを電子レンジで加熱したら、さらに酸化がひどくなります。
また、ジュース類ですが、とくに糖分たっぷりのジュース類は問題です。なぜなら、糖分をたっぷりとると、その処理にビタミンB群などが大量に使われてしまうから。その結果、体がエネルギーを生み出すことができなくなります。それが脳の働きを悪くすることはすでにご紹介しました。
錆びた油ものと甘いジュース類。この2つは、取ることをオススメできません。
5.まとめ
新型うつ病の原因とそのメカニズムについて、私の考え方がご理解いただけたことと思います。また、新型うつ病を改善するには、ごく当たり前の対処が必要であることもお解りいただけたことでしょう。
・十分な栄養をとる – 10日間チャレンジをお勧めします
・体の不調を改善する
・症状を悪化させるものをとらない
もちろん、このアプローチはすべて一度に取り組むことで、より効果があります。しかし、まずはしっかりと十分な栄養を取ることから始めてみてください。新型うつ病は、1人で治すことが難しい病気です。家族や職場の環境など、周りの理解があって始めて改善の兆しが見える病気だと思っています。まずは家族が寄り添い、十分な栄養をとらせることで「何がおきるのか?」をしっかり観察してください。
きっと、「何か」がおきることでしょう。(おそらく聞く耳がでてくると思います。)
そして、きっと、驚かれることと思います。