日本人の咬合(こうごう:咬み合わせ)から食性を学ぶ!前歯・犬歯・臼歯の働きとは?
(大人)人間の歯の数は何本でしょう?
答えは28~32本(親知らず4本)。
では、人間の歯は何種類に分けられるのか?というと…
・前歯(切歯):8本
・犬歯:4本
・小臼歯:8本
・大臼歯(奥歯):8本
人間と動物における歯の違い
歯の働きというと「食べ物を切り分けたり嚙み砕く」を思い浮かべますが、その形状は種の食性と深く関わって進化してきたと考えられています。
例えば、カメに歯はありません。その代わり、鳥のように硬くて鋭い「くちばし(嘴)」を持っており、ウミガメなどでは貝や甲殻類(カニやヤドカリなど)を砕いて食べたるアカウミガメ、海草や海藻を主食とする草食性のアオウミガメがいます。
また、肉食獣であるライオンの犬歯はするどく尖っていますが、これが肉を切り裂いて食べるためだけでなく、戦うためにも利用されていることはご承知の通りです。
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さらに、牛などは平らな歯ばかりで上顎には犬歯がなく、下顎の左右に1本ずつしかありません。そしてそんな犬歯も、パット見では犬歯とは氣づかないほど他の歯と同じように平です。
そして中には、歯が伸び続けるウサギや、歯が次々と生え変わるサメのような生物もいます。
このように、歯は「単なる食べるためのパーツ」ではなく、「何を食べ、どう生きるのか?」に適した形状となっています。
ヒトの歯の形状と食性
前歯で食べ物を噛み切り、犬歯で引き裂き、奥歯ですり潰すという歯の構成が、ヒト本来の食性を物語っています。大雑把に、ヒトは雑食性という話です。
・前歯(門歯:8本): 主に野菜や果物などを一口サイズに「噛み切る」
・犬歯(4本): 肉などを「食いちぎる・引き裂く」
・臼歯(小臼歯・大臼歯:16〜20本): 前歯や犬歯で噛み切った穀物や野菜、肉などを細かく「すり潰す」
そんな歯の構成比(前歯2:犬歯1:臼歯4〜5)から、ヒトが本来食べるべき理想的な食事のバランスは 「穀物4〜5:野菜2:肉・魚1」 であると言われています。
歯の形状から現代日本人の食の課題を考えると…
現代日本人の食生活は、食事の欧米化はもちろん、白米やパンなど(ほとんど噛まずに食せる)柔らかな食事により咀嚼(そしゃく)回数が大幅に減少しています。これは、白米と玄米を食べ比べてみれば誰もがすぐに自覚できます。
また、咀嚼回数の減少により顎が十分に発達せず、永久歯がきれいに生え揃うスペースが不足し、歯列不正(歯並びの乱れ)や噛み合わせの悪化するヒトが激増しています。
そこで、以下ふたつの論文を参考に、私たち日本人が何を食べるべきなのか再考してみました。
・体と心を育む食育 2004年 46 巻 1-35
・これからの日本の食事 島田 彰夫 1998年 19 巻 3 号 300-307
・ウサギの食事と疾病 斉藤 久美子 2025年 28 巻 1 号 20-26
以下、後者の論文を引用し、前者の論文を青いクリップメモ、私の意見を赤いクリップメモに記します。
はじめに
ウサギの疾病の多くは食事と大きく関連している。
現在、動物病院に受診するウサギの症例は食事管理となんらかの関係をもつものがかなり多い。
歯の疾患を含む消化器疾患は症例全体の半数近くを占めるが、このほとんどが食事管理の誤りが病因の一翼を担っており、他に肥満、尿石症なども食事との因果関係が大きい。さらにまた肝疾患、腎疾患、皮膚疾患などの中にも誤った食事管理が関与していると考えられる症例がある。
したがって70%以上の疾病が食事管理と関連があり、疾病治療にあたって同時に食事の改善が必要となる。
ウサギの食事改善の重要性は明白であるが、ウサギの施行は非常に保守的であるため、幼時より正しい食生活を習慣づけることの重要性が非常に高い。またウサギの疾病予防には、ウサギの栄養と食事についての基礎知識をもち、それを活かして、正しい食事管理を行うことが重要であると思う。
動物に適した食べ物を判断するためには、まず歯の構造を見ます。
ヒトの歯は、野菜・果実・海藻などを食べる門歯(前歯)、肉や魚を裂く犬歯、そして米や小麦などの穀類などをすり潰す臼歯で構成されています。幼児の乳歯と大人の永久歯で構成比は異なりますが、歯の種類と構成比に応じた食物の割合が、ヒトに適した食べ物を判断する 1つの大きな目安となります。
ところが実際に食べている物を見ると、とくに子どもや若者で肉類の構成比が高く、逆に穀物の割合が少なくなっています。
・体と心を育む食育 2004年 46 巻 1-35 より引用
ウサギの食事に関する特異事項
①消化生理の特徴
ウサギは完全草食性動物である。草や木の葉を食べる動物であり、この栄養に乏しい食事から自らの肉体を作り、その活動エネルギーを得なくてはならない。そのため消化管は非常に高性能に進化しており、消化管容積が大きい。
消化管は非常に長いが、通過速度は速い。そのため、食欲が低下するとその6~8時間後には便の大きさが小粒になる。(図1)。

盲腸は巨大であり、この盲腸の中の細菌が発酵作用を営み、繊維を消化している。
草食動物には肉食系の動物が消化できない繊維を消化吸収する機能が備わっている。
盲腸では通常の便と盲腸便と呼ばれる食糞用の便とを作り分けている。
盲腸便は24時間サイクルで排泄され、ウサギは肛門に直接口をつけてこれを咬まずに食べる。盲腸便は栄養価に富み、粘液で覆われている。この粘液により、内部に含まれる最近は強酸性の胃液の中でもさらに発酵過程を継続することができる。
子ウサギの離乳は役3週齢に始まり約6週齢で終るが、腸内細菌の状態は生後8週齢くらいまでは不安定である。
ウサギの歯は元来の植物である草や木の歯を食べるように進化しており、下顎を水平方向に大きく動かすことで、上下の臼歯をすり合わせるように使って硬い繊維質の食物を咀嚼する。
ウサギの臼歯はペレットフードのような塊状のものを上下の臼歯に挟んで粉砕するような食べ方には不向きである。このような食べ物は歯根に対して過剰な圧力を加え、これが多くの歯科疾患の発生要因となる可能性がある。
100g当たりの食物繊維は白米が0.5gに対し、玄米はその6倍程度の3gです。
一説には、縄文時代と現代では咀嚼回数が約7分の1と激減した(Google AIより引用)と言われていますが、その理由も明らかですよね。
ここで重要なのが、以前は不要なものとして盲腸炎などになると切除していた盲腸の働きです。
ウサギの「盲腸の中で細菌が発酵作用を営み」とありますが、ヒトの盲腸も同じように働いていること。野菜にはほとんど食物繊維が含まれないことから、玄米など全粒粉の穀類を食べない(食物繊維不足)と盲腸内の腸内細菌が十分に働けないと考えられます。
②食物に関する修正と食事の変更
一般に家庭のウサギは与えられた食物の中から、好きなものを順に食べる。
嗜好に個体差はあるが、多くのウサギは市販のトリーツ(クッキーなど)をもっとも好み、以下、果物、野菜、ペレットフード、干し草の順であることが多い。
ウサギの歯と消化管に適した食物は、干し草のような高繊維、低栄養な植物である。主食として十分な干し草を食べているウサギは良好な臼歯と良好な胃腸を保ち、乾いた大粒の糞を大量に排泄する。
ウサギは本能的に少しでも高栄養な食物を食べようとする意欲が高いため、高栄養な食物(ナッツ類、穀類、クッキーなどの穀類製品、豆類、トウモロコシなど)を与えるといくらでも食べるし、これを好むが歯にも胃腸にも悪影響が大きい。
ウサギは幼い時に食べた経験のないものを成熟後に食べないことが多い。これは毒草に当たらないための習性であるから、将来的に味を覚えさせておきたいものは幼時より与え、食物として認識させておく必要がある。
ウサギが病気になって内服薬の投与が必要になったとき、生野菜や生の果物あるいはゼリーなどの味に慣れているウサギはこれらに薬を振りかけて与えられる。また、ペレットフードの変更には大変苦労するケースが多い。
栄養素別のポイント
①繊維の重要性
草食のウサギにとって植物の繊維は消化管の恒常性を保つために不可欠なものであることを忘れてはならない。例えば繊維の不足は盲腸内細菌の異常と盲腸内pHの異常に関連していると考えられている。
繊維は盲腸内細菌の栄養源となっており、腸内細菌による繊維の発酵によって産生される脂肪酸は盲腸内pHを低く維持して有害微生物が繁殖するのを防いでいるといわれる。
また繊維は蠕動を促進し、消化管の通過速度を速める。繊維不足は蠕動運動を弱める結果、消化管内の恒常性が破綻し、腸炎の発生が増加することが知られている。また繊維不足は過剰なグルーミングを起こさせるとともに、上部消化管に毛が滞りやすい要因となるため、繊維不足は胃毛球省の発生を増加させる。
多くの調査研究が低繊維食による子ウサギの成長率低下を証明している。
繊維は消化管の蠕動運動を促進する作用があるが、下痢を悪化させることはない。なぜならばウサギの下痢は通常、蠕動の低下によって起こっているからである。
②エネルギー要求と肥満の害
健康なウサギの維持期の標準的なカロリー要求量は(体重kg)⁰.⁷⁵×100で産出される。
成長期にはこの数式の乗数が190~210、妊娠期には135~200、そして授乳期には300となる。
また環境温が低いとカロリー要求量は高まる。
家庭において室内で飼育されている家庭飼育ウサギは分娩させることがほとんどなく、冬でも暖かい環境におり、しかも食べ物にわがままなウサギが多いので、よほど注意を払わないと肥満に陥る。
肥満の個体の死後解剖の所見として、直接的な死因が何であるかにかかわらず、脂肪肝がみられることは多い。
その他にもウサギにおける肥満の害は他の動物と同様、心臓や肺への負担、足腰への負担、そして代謝系への負担などという形で起こっているものと思われる。実際に肥満のウサギはあまり長命ではないという傾向がある。
③タンパク質と脂肪
維持期のウサギには13乾物量%の祖タンパクが必要である。ただしストレス下の個体や病気の個体に対してはこのかぎりではない。
タンパク質過剰の害は高タンパクの食事が腸炎の発生頻度を高めることである。アルファルファなどのマメ科植物は高タンパクであり、これは干し草として与えられることもあるが、ペレットフードの主原料としても利用されている。
各種牧草からつくられた干し草のたんぱく質含量は表1の通りである。

マメ科の干し草に比べイネ科の干し草はタンパク含量が少ない。
ウサギに対する脂肪の給与はあまり必要ではなく、通常の食物のほかに脂肪を補給することは不要である。脂肪の含まれる〝トリーツ″やひまわりの種、トウモロコシ、ナッツ類はむろん避けるべきである。
④炭水化物摂取の注意
家庭ウサギが与えられる可能性のある澱粉源としては、穀類(大麦、小麦、燕麦、トウモロコシなど)やその製品(パン、乾麺、クラッカー、シリアルなど)およびイモ類(さつまいもなど)があげられる。また市販のトリーツ類も小麦粉を主原料とするものが多く、主成分は澱粉である。
澱粉が多く繊維が少ないと、盲腸内細菌により発酵産物が増加し過ぎる結果、病原微生物の増殖を許し腸毒素血症に陥るおそれがある。腸毒素血症は離乳直後の子ウサギに多く、これは離乳直後の子ウサギは腸内細菌の状態が完全ではなく、最近異常が容易に起こるためである。
しかし極端で急激な澱粉の過剰摂取は大人のウサギにも腸毒素血症を惹起することがあり、中には休止する症例もある。いずれにしても腸内細菌は腸内環境(浸透圧やpHなど)の急激な変化に弱いので、澱粉質が主成分である食物を急に大量に与えてはならない。
また、澱粉質の食物や糖類を多く含む食品を連日与えられているウサギには慢性の軟便が多くみられる。
⑤高カリウムの害
ウサギのカルシウム代謝は特殊で、摂取したカルシウムは腸管から血中に非常に効率的に吸収され、血中カルシウムはもっぱら尿中に排泄される。尿中のカルシウムの多くは無晶性炭酸カルシウムの形で存在する。これがウサギの尿の濁りの成分である。
植物のカルシウム含量は種類により異なり、牧草ではマメ科のものはカルシウム含量が高い(表1)。
一般にペレットフードはカルシウム含量が高く、1.3~1.5くらい含まれているものが多いが、近年、カルシウムが制限されているフードも増えてきた。
ウサギにおいては通常の食事を食べているかぎりはカルシウム欠乏症はほとんど起こらないものと考えられる。
カルシウム過剰の害は頻繁にみられ、尿中カルシウムの過剰は尿石症の大きな原因のひとつとなる。
ウサギでは大きな結石の他に細かい尿石(尿泥)による尿道閉塞が、雄ばかりでなく雌においてもよくみられる。尿石、尿泥による尿道閉塞が腎不全を招き、生命を危うくすることも少なくない。尿中のカルシウム濃度が高いとX線で膀胱全体が白くみえることがある。
もうひとつのカルシウム過剰の害は腎臓や動脈へのカルシウム沈着である。
解剖時における腎臓や大動脈の石灰化は数多く報告されている。
日常診療の中で、中高齢の個体に腎不全がみられることは多く、この中には腎石灰化が関与しているものも多いものと推測される。動脈への石灰沈着は血圧の上昇を招くが、これが疑われる中高齢の症例も少なからずみられる。
食品別のポイント
①ラビットフード
家庭ウサギ用のラビットフード(ペレットフード)には大別してハードタイプとソフトタイプとがある。歯のためにフードは硬いほどよいと信じている人もいるが、硬いものほど臼歯の歯根に負担がかかり、臼歯歯根のトラブルを起こしやすいと指摘されている。
いずれのタイプのフードも臼歯にとっては好ましい食べ物ではなく、ペレットフードは軟らかいほど良い。
ペレットフードは干し草を粉にしたものが主原料であるが、干し草自体よりも繊維含量は少なくなるので、繊維必要量のすべてをフードに頼ることはできない。したがって家庭ウサギではフードと干し草との併用が不可欠である。
そのためにはペレットフードは制限して与えるべきであり、1日あたり体重の1.5%以下を目安として、これを2~3回に分けて与えるのが望ましい。むろんこの数値は目安であり、個体ごとに増減を要する。また、生後3カ月までの成長期には体重の2.5%を目安とするのが良い。
ウサギも他の動物同様に成長期、維持期、妊娠授乳期など、時期によって栄養の要求は異なるが、ラビットフードは変更しない方がよいと思われる。
その理由の第一はウサギが食事内容の変更を著しく嫌う点であり、また家庭ウサギのラビットフードは(ドッグフードやキャットフードと異なり)、あくまでも主食である干し草の補助食であるということからしてもライフステージ別のフードの変更は不要ではないかと思われる。
市販のラビットフードの中にはミックスフードなどと称してペレットフードの他に麦、ひまわりの種、とうもろこし、乾燥野菜などを混ぜた製品もあるが、ウサギの健康のためには到底望ましいとは思われない。特にこのようなフードをたっぷりと与えられているウサギは嗜好性の高いものを選り分けて食べ、ペレットフードは残す。その結果、栄養バランスは著しく崩れ、肥満と慢性的消化器障害を招くことが多い。
②干し草
干し草にはさまざまな種類がある。概してマメ科牧草の干し草は高タンパク、高カルシウムである。また、粗繊維含量は種類にかかわらず30%前後である(表1)。
干し草がウサギにとって有益な点は粗繊維が豊富な点である。
すでに〝繊維の重要性″の項で繊維が消化管に及ぼす有益な点をあげたが、干し草の繊維が消化管に有益であることは言うまでもない。
また、ウサギは切歯で噛切り、臼歯ですりつぶす。切歯も臼歯も伸び続ける歯であるため、これが正しくすり減るためには適切な食物により適切な摩耗がなされることが必要である。
この臼歯の摩耗が順調に行われるには、干し草などの長く硬い繊維を大きく顎をうごかして長時間かけてすり潰すことが重要である。
ペレットフードは繊維含量の限界があるとともに、繊維が細かく、臼歯で噛んだ時にすぐ粉状に砕けてしまうためウサギが大きくお顎を動かし長時間をかけてすり潰す必要がない。したがっていかに高繊維なフードも干し草の完全な代用とはならない。
そこで家庭ウサギにおいてはペレットフードの他に干し草を大量に給与することが推奨されており、その大きな理由は消化管の恒常性の維持と臼歯の正常な摩耗のためである。また、ペレットフードのみでは高タンパク高カロリーになり肥満しやすいので、これを防止する効果もある。
ウサギにとって最良の食物は干し草であり、これを主食とし、栄養バランスをとるため少量のペレットフードを加えるとうい考え方がよい。主食はあくまでも干し草とし、1日2回またはそれ以上新しいものに替え、ペレットフードは維持期のウサギで体重の1.5%以下を1日量の目安としてこれおを2~3回に分けて与えるのがよい。
幼時より干し草を多く食べて育ったウサギには臼歯のトラブルが少ない。逆に臼歯のトラブルを抱えたウサギの多くが干し草を与えられていないか、もしくは与えられてもほとんど食べていないという調査結果がある。
臼歯の不正咬合は現在、家庭ウサギではもっとも多い疾患のひとつであり、発症してからでは完治しない疾病であるだけに、予防的な食事管理として干し草を食べる習慣づけが必須である。
ほとんどのウサギは干し草よりもペレットフードを好むので、成長期にもペレットを飽食させることなく制限し、干し草を自由採食とするのがよい。
干し草の代わりに生の牧草を与えてもよいが、年間を通じて一定の品質の生の牧草を入手することが困難であるし、生の牧草に慣れてしまうと干し草に移行しにくいということもあるので、あまりすすめられない。
③野菜と果物
ウサギは葉もの野菜や果物を非常に好んで食べる。しかしながら、食べたことのないものはなかなか食べようとはしない。
野菜や果物は人間が食べるために改良して栽培している食物であり、牧草と比べれば水分が多く、繊維質はいたって少なく、軟らかい。野菜や果物の繊維質含量はウサギの繊維要求量からすると〝ない″に等しいと言わざるをえない。
野菜や果物は干し草の代用にはならない。また、野菜や果物は水分が多いので多給すると水分で満腹になるために、肝心の干し草の摂取量が減ってしまう。野菜や果物を多給されているウサギは痩せていることが多く、また、消化管の状態が慢性的に悪いため、軟便の排泄が多い。
野菜や果物は嗜好品という位置づけで少量を与えるのが望ましい。ウサギとコミュニケーションをとるため、あるいは良いことをした時の〝ごほうび″として与えるのに適している。そのため、幼時より数種類の野菜果物を与え、これを好物にしておくことは重要であると思われる。また、こうすることで、病気治療のため投薬が必要になったときに、野菜に振りかけて与えるなども可能になる。
ウサギ用に乾燥野菜も市販されている。少量をトリーツとして少量を与える分には問題ないと思われるが、イモ類やカボチャなどが多く含まれているものや、油で揚げてあるものなどは好ましくない。
④穀類とイモ類
穀類やイモ類およびその製品を好むウサギは多い。
〝炭水化物摂取の注意″の項でも触れたが、澱粉の過剰摂取は腸毒素血症の原因となりうる。澱粉質がウサギのエネルギー源の一部として役立つことは事実であるが、家庭ウサギにおいて高エネルギー食が必要になるとすれば、病後の回復期や妊娠授乳期くらいである。
このような時にはペレットを増量することで対応するのが無難であって、高澱粉質の食品を加えることは避けるべきである。ごく少量の穀類、イモ類をおやつ程度に与えることは許容されると思われるが、与えた方がよい理由は何もない。
⑤ウサギのトリーツ
ウサギのトリーツと称して市販されているものは数多い。表示は義務づけられていないので、その多くは成分が不明であるが、概して炭水化物、脂肪、カルシウムなどの含量が高いものが多いようである。いずれにしても〝トリーツ″であるから、与えるとしたらごく少量とすべきである。
極端に栄養的バランスを欠いていて、ごく少量でも全体の栄養バランスを崩すと考えられる製品もある。成分が不明確な〝トリーツ″をことさらに与える必要性はない。ウサギに対してしつけの〝ごほうび″などのために〝トリーツ″が必要であれば生の野菜や果物をこれに充てることもでき、この方が心配は少ない。
⑥サプリメント
ウサギには概して栄養素の欠乏症は少なく、特にペレットフードを与えられているウサギでは微量栄養素の欠乏症はほとんどみられない。
ウサギ用ビタミン剤といわれるものの中には、ビタミンB群が含まれていることがあるが、ビタミンB群は盲腸内細菌により合成されているのでウサギには通常不要であり、しかも多くのペレットに添加もされているので、ビタミンB群を補給する意味はあまりないと思われる。
ビタミンAは繁殖障害、水頭症など、ビタミンDは腎臓や大動脈の石灰化などの過剰症が知られている。したがってこれらのビタミンを含むサプリメントの使用には慎重を期さなければ過剰症を招くおそれがある。
また、先に述べたようにウサギではカルシウム過剰の害が深刻であるため、ウサギ用としているにもかかわらずカルシウムが加えてある製剤は使用すべきではない。(以下略)
1876年(明治9年)に 東京医学校(現 東京大学医学部)の教授としてドイツから来日し,30年あまりも日本で過ごしたBalzが,1901年にベルリンの医学会 において発表した内容が,同じ年の『中外医事新誌』 に紹介されている.それによると,
22歳 と25歳 の人力車夫を雇い,その飲食物を調べながら,80kgの男子を人力車に乗せて,3週間,1日40kmずつ走らせたのであった.
食物は彼らが日常食べていた,米,大麦,ジャガイモ,栗,百合根などで,脂肪含量はVoitの説の半分以下,蛋 白質は60~80%で,炭水化物,特にデンプンは非常に多いものであった.
2週間後の体重測定の結果,1人は不変,ほかの1人は半ポンド増加していた.
そこでVoitの説に合わせて肉類を加え,蛋白質で炭水化物の一部を補おうと試みたが,疲労が激しく走れなかったので,3日でやめて元の食事に戻したところ,また前のように走れるようになったというもの である.
これに続けて,東京から日光までの110kmの道を,馬車で走ったときは,馬を6回取り替えて14時間かか ったが,同じ道を54kg男子を乗せた人力車は,車夫1人で14時間半で走ったというエピソードを紹介し,日本の植物性の食物が,素晴らしい能力を発揮させることを述べている.
※ Voitの説:「肉などの動物性タンパク質は最高の優良食品である」と唱え、健康増進や文明の発展には肉食を推奨
・これからの日本の食事 島田 彰夫 1998年 19 巻 3 号 300-307 より引用
上記太字部分を何度も読み返してください。
和食は、少なくとも日本人にとって最強の食事です。
上記のことから、食物繊維が豊富な食材を十分に摂れば腸内細菌がビタミンB1だけでなく、何らかの栄養素を十分に作っていることが容易に想像できます。
また、少なくとも日本人には動物性のタンパク質より植物性のタンパク質の方が遥かにスタミナ源として優れており、当時の日本人は背が低かったものの現代人より遥かに筋肉質だったことでしょう。
咀嚼機能は肉食動物にはなく,肉を食いちぎって飲み込むだけである.
ヒトの場合は咀嚼運動 と臼歯の形態とが,穀類のような小さな食物片を擂り潰すのに適したものとなっている.
さらに各種の消化酵素のうち,多くの動物との比較検討の結果,ヒトの特徴として挙げられるのはアミラーゼ活性が高いということである(図1).これ は哺乳動物としては珍しい特性の1つであり,ヒトがデンプン要求性が高い動物であることを示している.
・これからの日本の食事 島田 彰夫 1998年 19 巻 3 号 300-307 より引用
車夫に限らず、明治時代の日本人が食していた玄米,大 麦,ジャガイモ,栗は、いずれも植物が生長・発芽するためのエネルギー源として大量のデンプンを蓄えている点が最大の共通点です。
今後の食生活について考慮すべき点の1つは,われわれが日本人であることをもっと意識することであ ろう.
ラクターゼ活性について見られるように,ヨーロッパ人と日本人とでは生物学的な違いが大きいことを考慮すれば,乳類の摂取を推奨するようなことは慎まなければならないだろう.
食品成分値がどのようなものであれ,ヒトにふさわしいか,日本人にふさわしいかを判断の基準の1つ に加えるべきであろう.
その際,1961年までの日本人が,400mgに満 たないカルシウム摂取で,立派な骨格を有していたことは現代栄養学では理解しがたいことでもあろうが,歴史的事実の重みには敬意を表すべきであると考える.
・これからの日本の食事 島田 彰夫 1998年 19 巻 3 号 300-307 より引用
まとめ
「 お米を食べると馬鹿になる」 ともいわれ,学校給食でも「ご飯は残してもおかずと牛乳は全部食べなさい」 と指導された.(中略)
・これからの日本の食事 島田 彰夫 1998年 19 巻 3 号 300-307 より引用
小学生時代、私も上記のような指導を受けていました。また、牛乳を強要され、泣きながら飲んでいる同級生もいました。
論文中に「歴史的事実」とありましたが、牛乳は飲めば飲むほど骨がスカスカになるというのが真実です。
1950年代半ばからおよそ30年にわたる,このような高タンパク化,高脂肪化,低糖質化を目指した 「栄養改善運動 」 は,日本人が築き上げた食生活の体系を破壊し,それによって同時に健康状態をも低下させることになった.(中略)
・これからの日本の食事 島田 彰夫 1998年 19 巻 3 号 300-307 より引用
あなたは、これらの歴史的事実をどう思われますか…?
また、これから訪れるであろう食糧危機時、これらの歴史的事実を前提にどのような食材を備蓄していきますか?私なら、以下のような食材を備蓄します。
・購入しても安心・安全な加工食品はこういった類のものです。今すぐ備蓄してください!
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