なんと、骨を丈夫にする栄養素が〇〇だったとは?‐逆に、あのCaが豊富な××は骨をスカスカに…

「えっ、牛乳って良くないんですか…」

「えっ、私のお客様なのに知らない人いたんだ…」

つい先日のことですが、あるお客様との会話の中で乳製品の話をしました。

このお客様は電車にも乗れないほどのパニック障害だったのですが、それは完全に克服できました。が、慢性的なひどい肩こりだけ「治らない!」というお話でした。

しっかり10日間チャレンジは続けていましたので、あらためて食事の内容を聞くと、牛乳やチーズを料理に使うことが多いことがわかりました。

乳製品や肉、加工食品を摂ると何が起きるのか?

乳製品は確かにカルシウムが豊富です。

一方で、健康な人の血液のpHは弱アルカリ性ですが、乳製品や肉、加工食品を摂ると血液は酸性に傾きます。また、加工食品に多く含まれるリンは、腸管内でカルシウムと結合して吸収を妨げます。特に、リンは炭酸ジュースなどで大量に含まれるので、これらの食習慣の人は慢性的に血液が酸性だと考えていいでしょう。

実は、血液が酸性に傾くと、乳酸の代謝が滞ります。

細胞はブドウ糖をエネルギー源としてATPというエネルギーを産生しますが、その廃棄物として乳酸も生じます。血液の酸性化により、この乳酸が溜まることになります。

これにより、体は疲れやすくなり、肩や首、腰などに慢性的なコリが生じることになります。

乳酸を早く代謝させるには?

乳酸の代謝を促す最も手軽な方法は、クエン酸を摂ることです。もちろん、その大前提に肉や乳製品、菓子やジュースを含めた加工食品の排除が必要です。

クエン酸を摂ると、クエン酸回路が活性化して溜まった乳酸が減少します。

ごくわずかですが、コロナ禍で日本人の食事を改善された方もいらっしゃるようです。そんな方で、未だに肩こりなどがあるのなら、クエン酸を摂ることをお勧めします。

血液が酸性に傾いた時の生体反応は…?

では、血液が酸性に傾くと、生体はどのような形で中和し、血液を弱アルカリに戻すのでしょうか?

 

腰椎骨塩量と運動習慣・食嗜好との関連性の腰椎部位問における相違に関する検討 関根 靖子, 石川 守,他 2001年 67 巻 4 号 147-155

骨は巨大な緩衝剤であり過剰な酸の存在下では骨のミネラルは溶出し酸を中和する

そう、骨からカルシウムやマグネシウムをはじめとしたミネラルが溶けだし、酸性に傾いた血液を中和します。つまり、肉や乳製品、加工食品を摂れば摂るほど骨はスカスカとなります。

理想的なカルシウム補給源はなに?

骨量の低下は、閉経後の女性で顕著と言われています。これは、女性ホルモンの変動が骨量に最も強い影響を及ぼすことが理由です。その意味で、植物性エストロゲンを含む日本人のソウルフードは重要です。

実は、大豆製品は理想的なカルシウム補給源です

例えば、納豆は100g中5.9gも食物繊維を含みます。豆腐だと1.1g、枝豆も5g強の食物繊維が摂れます。

重要なのは、大豆製品はカルシウムと食物繊維を豊富に含むこと。

食物繊維は摂れば摂るほど、大腸内で短鎖脂肪酸が増えます。中でも、短鎖脂肪酸の15~20%を占めるのが酪酸で、この酪酸が増えると骨形成が促進されます。

栄養学では、カルシウム補給を含有量と吸収量で語られてきました。しかし、最も重要なのは補給されたカルシウムの骨形成利用率であり、それを促進する栄養素が食物繊維だったのです。

まとめ

食生活の改善に、大豆製品利用は理想的です。が、何度も指摘していますが、大豆油があるように、大豆はリノール酸(オメガ6)が豊富です。

脂肪酸成分表編 第2章 第1表 豆類

それ故に、例えば一般的な食事で納豆と豆腐、納豆と厚揚げなど、大豆製品を2品目食べたら一日に必要なオメガ6は摂れてしまいます。

したがって、大豆製品を摂ることは理想的ですが、その大前提に植物油(サラダ油や大豆油、米油など)を使った料理を排除する必要があります。市販のパンや加工食品の植物油脂、マーガリン、マヨネーズなども当然、排除が前提です。

それ無しに大豆製品を積極的に食べると、オメガ6過剰で必ずこころと体が共に不調を来すことになる。

この事実を忘れずに食生活の改善を強くお勧めします。

 

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Posted by sinsd