親から子、子から孫へと失われていくものがある。やはり、このままなら日本人は滅びるようです。

本日は2025年3月11日(火)です。

たいへん遅くなりましたが、「本当の妊活!」は書き上げることができました。

本当は週明け10日(月)にAmazonで読める予定でしたが、残念ながらアップはしたものの画像などが正確に配置できずまともに読むことができない状態です。そのため、現在プロの方に修正をお願いしており、明日12日(水)に再度Amazonにアップします。

その上で今回の記事ですが、本書で私は次のとても重要な事実を指摘しています。

「1960年代より、〇〇の影響は親から子、子から孫へと世代を超えて濃縮され受け継がれている。」

これが卵子や精子の受精能に影響を与えるだけでなく、受精卵の着床や早産、妊娠中の妊婦トラブル、産後うつ、発達障害や知的障害の増加などに繋がっています。つまり、不妊で悩むご夫婦は増えていますが、出産児の障害やそのご家庭のトラブルも増えています。

一方で、著書では触れませんでしたが、親から子、子から孫へと、累代で失われているものもあります

繰り返しになりますが、私たちは次の大きなふたつの問題に直面しています。

 

・親から子、子から孫へと累代で食物連鎖が起き、ある物質が濃縮された結果、子や孫にアレルギーや起立性調節障害、発達障害が増えた上で、生殖能力が失われている

 

・親から子、子から孫へと累代で失われているものもある。

 

 

腸内微生物叢・代謝物ビッグデータを どのように食・食品機能性研究に応用するか? 内藤 裕二 2019年 15 巻 4-10

消化管臓器が全身臓器との密接な相互関係の中で,代謝・免疫・炎症・神経応答に関与し,生活習慣病,アレルギー・免疫疾患などの成因に関与することが明らかとなりつつある.(中略)

健康な日本人106名と欧米,中国など11か国755人の腸内細菌人の糞便腸内細菌叢のメタゲノム解析の結果が発表されている1.

106名の日本人の腸内細菌叢の大規模なメタゲノム解析を行い,

①日本人腸内細菌叢に約500 万の遺伝子を発見し,外国も合わせて少なくとも1,200 万の遺伝子を持つこと,

②同じ国の被験者間の細菌叢の類似性が他国の被験者間の類似性よりも有意に高い,すなわち,国ごとに特徴的な細菌叢が形成されることなどを明らかにされた.

さらにビフィズス菌やブラウチアなどが優勢で,古細菌が少ない,

②炭水化物やアミノ酸代謝の機能が豊富である一方で,細胞運動性や複製・修復機能が低い,

③他の11か国では主にメタン生成に消費される水素が日本人では主に酢酸生成に消費されるなどの違いや特徴が明らかとなった.

このほか,④海苔やワカメ(の多糖類)を分解する酵素遺伝子が,約90%の日本人に保有されるのに対して,他の11か国では~15%となり,本酵素が日本人集団に特徴的に広く分布していることも明らかとなった.

以上のような日本人腸内フローラの特徴には,生体に有益な機能が外国よりも多く含まれ,その総合的な有益性は日本人の世界一の平均寿命や低い肥満率などと関連することが示唆されている.日本人の健康長寿,疾病予防に向けた取り組みのためには,日本人の腸内細菌叢を徹底的に解析する必要がありそうである.(中略)

さまざまな母子環境が腸内細菌叢に影響していることが解明されてきている.妊娠期の母体ストレス,母親の肥満や飢餓,食生活(高脂肪,低繊維食),母親の妊娠期感染症,出産様式(経膣分娩か,帝王切開か),授乳様式(母乳か,乳児用調合乳か),出生直後の衛生環境,出生前後に投与された薬剤(抗生物質など)の因子が複雑に関与して,腸内細菌叢が形成されていくことが明らかになりつつある

日本の食環境の現状において重要な問題点となりつつある要因は,食物繊維の摂取不足とされている.日本人の糞便を無菌マウスに移植する実験から,食物繊維を代謝し酪酸を産生する腸内細菌叢,なかでもFirmicutes 門 Clostridia 網細菌が制御性T細胞誘導に重要な役割を果たすことが明らかとなり,免疫・アレルギー応答における食物繊維の役割が注目されている.(中略)

マウスを低食物繊維食で飼育した研究結果は,腸内細菌叢の多様性の低下が世代を超えて伝わり出生後の高食物繊維食では多様性は部分的にしか回復しないことも明らかにされ,4代目には初代のマウスが持っていた細菌叢の4分の3を失っていた.,日本人データと欧・米・中国などの外国11か国データとの比較解析から,日本人腸内細菌叢は極めて特徴的であり,(以下略)

 

正直、ほとんどのヒトにとり、この腸内細菌叢の多様性など「ふ~ん。だから何…」というレベルの情報でしょう。一方で、子宝を望むご夫婦や、真剣に我が子や孫の成長を願う家庭にはとても深刻な問題です。

本書では、不妊の問題を解決するための方法を明確に指摘していますが、その一方で、出生児の健やかな成長に必要な食事についても記しています。

重要なのは、現代の子どもたちはある物質が濃縮されて出生している一方で、腸内細菌叢の多様性が親よりも、また、祖父母よりも大きく失われているという事実です。

この事実を正確に認識されれば、現代人が当たり前のように利用している外食チェーンでの食事はもちろん、冷凍食品やインスタント食品などの利用はあり得ません。また、子どもの成長期に限らず、生涯に渡る食の選択の重要性にも氣づくはずです。

1960年代の親を第一世代とし、ヒトが30歳で親となると仮定すると…

1960年代の産まれた子が第二世代、1990年が第三世代、2020年代が第四世代となります。

その間、さまざまな病気と不妊、妊娠中のトラブルが激増しています。また、子どもの障害とされる発達障害や知的障害は1割程度まで増えているようです。

ならば、今から30年後の2050年代、このままの食環境が続くなら…

日本は滅びることになるでしょう。

その理由は、出生児のおそらく半数が、もしかしたらそれ以上の子どもたちが発達障害や知的障害となる可能性が限りなく高いからです。

現在、60歳以上の方ならこの記事の重要性をお分かりいただけることでしょう。

私も今月61歳となりますが、小学生や中学生でメガネをかけている子は1割もいませんでした。また、鼻炎やアトピーなどのアレルギーなど、ひとりとしていませんでした。さらに、発達障害や知的障害の同級生もいませんでした。

それが今、東京なら9割以上の中学生がメガネやコンタクトレンズを使っています。また、半数以上の子どもが何らかのアレルギーを発症しています。さらに、朝起きられない病気である起立性調節障害は激増中で、特にコロナ禍に爆発的に増えたようです。

もう、待ったなし。このままなら日本人は滅亡する。

この私の戯言に危機感を覚えるなら、子や孫の未来のために本書をお読みください。また、共感いただけたならレビュー投稿にもご協力ください。

 

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Posted by sinsd