食事が心理的ストレスに与える影響とは? ストレス増強食が存在します!
「ケンカにならなくて良かった~」(ホッ…)
1月15日(日)、秋葉原で座談会を開催。その後、出席者15名ほどで昼食を食べに行きました。その際、エレベーターに乗ったのですが、そこには「定員5名」と記されていました。また、すでに2名(30代の夫婦)乗っていましたが、私を含めた4名がズカズカとそのエレベーターに乗り込みました。すると…
「定員5名!」
そう、強い口調で奥さんが言いました。
「大丈夫。大丈夫」と、私と一緒に乗り込んだ女性が穏やかに口にすると…
「あっ、マスクしてよ!」
そう、またまた強い口調で奥さんが言いました。怖
すると、今度は別の女性が余計なことを…
「ワクチン打った人はそういうことを気にするんだよね…」と…
その話を聞くや否や、
「その汚い息を吸いたくないんだよ!」(微妙にニュアンスが違ったかも?)
と、超目を吊り上げながら怒りに満ちた口調で奥さんが叫びました。
結局、そのままエレベーターは利用階に着いたのですが、そこには先に着いていたノーマスク軍団(座談会参加者)が…
ということで、そのご夫婦はそのままエレベーターで去って行きました。
余計な一言
ケンカをすると、誰もが余計な一言を口にします。例えば、夫婦喧嘩となった時なら…
「あなたのそういうところ、お母さんにソックリ!」
「今はおふくろの事は関係ないだろ!」
みたいな感じですかね。
余計な一言。これは思ってもいない一言とも言い換えることができますが、要は「余計な一言」は「反射(反応してしまう)」です。
脳内の情報の流れを確認
「勘違いが生じるシステム」があります。まずは、それを利用して脳内の情報の流れを確認しておきましょう。
脳は大雑把に動物の脳の上に人間の脳が乗っかっています。目からの情報ははじめに①視床視覚野に届けられます。また、ここから二つのルートに分かれて情報が飛び交います。
ひとつは扁桃体(動物脳)で、ここは情報を「快」か「不快」と大雑把に評価します。また、その情報が体に指令を送ります。
人間の脳に送られた情報は後頭部にある大脳皮質視覚野に送られ、そこで〝少し時間をかけて″「吟味」されます。また、その情報は扁桃体に送られ「快」か「不快」か評価されます。
蛇だと思ったらヒモだった。
ゴキブリだと思ったら葉っぱだった。
このような勘違いが起きる理由も容易に想像できることでしょう。
ヒモだと思ったら蛇だった!では、困りますよね。
勘違いが起きるシステムとは、要は危険を回避するシステムだったのです。
耳からの情報の流れも同じです。
余計な一言が出る仕組みとは?
実は、扁桃体が〝はじめから″不快という評価をし続けているケースがあります。それは、体が緊張(交感神経が過剰に働いている)している時です。また、交感神経が過剰に働くのは大きく次の3つが原因となります。
・栄養不足:脳が狩りをしろ!(栄養補給せよ!)と、交感神経の働きを高める。
・異物の侵入:ウイルスや細菌に限らず、化学物質や添加物、オメガ6過剰などで交感神経が過剰に働く。体は耐えるために交感神経の働きを高める。
・その他:運動不足やだらけきった生活、冷えなど
普段から余計な一言が出るのは、栄養不足か添加物、オメガ6過剰が原因です。
冒頭の話なら、「マスクしろ!」という情報に扁桃体の「不快」という評価が上書きされます。
一方で、その情報は大脳皮質(人間の脳)に送られ大脳皮質聴覚野で吟味されるのですが…
それ以外の情報は、常に大脳から送られ続けています。
マスクに関連することなので、人間の脳からは以下のような情報がすぐに届けられることでしょう。
・マスクは不潔
・コロナは嘘!
・チクワは危険!
・ほとんどの人は洗脳されている
「マスクしろ!」➡不快 と動物脳が反応。
そこに上記のような情報が上書きされ、「ワクチンを打った人は…」と、余計な一言となります。
マシンガントーク!
「栄養失調もしくは添加物、オメガ6過剰のいずれかだな~」
私がそう判断したもう一つの理由がマシンガントークです。マシンガントークとは私が名付けた言葉で、休むことなく、一方的に話続けることを言い表します。
このトークの特徴は、相手が口を挟むことを許しません。また、口を挟んでも一方的に話し続ける状態です。会話というキャッチボールができないのがマシンガントークです。
余計な一言を口にされた方は、食事中、1時間以上一方的に話を続けていました。
※ 1時間以上聞かされましたが、内容はまったく頭に入らず何も覚えておりません。
そこで思い出してください。
余計な一言を口にするとき、交感神経が過剰に働いています。つまり、興奮状態です。
ケンカをしているとき、誰もが興奮して相手の話など冷静に処理できませんよね。そしてケンカをしているとき交感神経(活動の神経)が過剰に働いていることも、容易に想像できると思います。
以下は大学生を調査した論文ですが、私が指摘するまでもなく食事の影響ですから大人も子どもも、大学生も共通です。
・大学生の心理的ストレスへの応答における食事によるn-6/n-3系多価不飽和脂肪酸の摂取比率の影響 池谷 昌枝, 島田 凉子, 庄子 和夫 2014 年 10 巻 2 号 p. 75-85
(要約)本研究ではn-3polyunsaturated fatty acid(PUFA)量とn-6/n-3比率を統制した食事が大学生の心理的ストレス応答にどのような影響を及ぼすかについて調査した。
大学生男女23名を実験群13名とコントロール群10名に分け、調整期(n-6/n-3=8)3日間、介入期(実験群:n-6/n-3=2、コントロール群:n-6/n-3=8)7日間の食事介入を行った。最終日に暗算を行い、暗算前後の唾液中コルチゾール、尿中ビオピリン、profile of mood states – brief form(POMS短縮版)の群間比較を行った。
実験群ではコントロール群よりも暗算後の気分の回復が早く、唾液中コルチゾールの終息も良好であった。また実験群は暗算後の尿中ビオピリンの上昇が抑制されていた。
これは、n-3PUFAによりhypothalamic – pituitary-adrenal axis(HPA系)の負のフィードバックが良好であったことや活性酸素種への対処が円滑に行われたことに起因すると考えられる。(以下略)