食材の現実!牛肉の巻

牛肉と言ったら「和牛」が一番!

そう思っている人がほとんどではないでしょうか。

もともとの牛のエサとは何か?確かに、霜降りの牛肉はうまい。ですが、残念な事実があることを承知しておく必要があるようです。

牛のエサと言ったら草。以上、お終い。

なのですが、効率的かつ良質の肉を得るため飼育飼料にさまざまな工夫がなされきました。

もったいないから再利用!

牛・豚・鶏から食肉を除き、屑肉(くず肉)、脳、脊髄、骨、内臓、血液等を加熱処理した上で、油脂を除き乾燥して細かく砕いて粉末を肉骨粉と言います。

肉骨粉はもともと肥料として利用されており、畜産で余った骨や屑肉を破砕して乾燥させ畑にまいて利用されていました。今でも農作物の肥料として用いられますが、とくに肉骨粉は牧草用の肥料として用いられてきました。ところが…

18世紀、イギリスで羊に誤って肉骨粉入りの飼料を与えてしまいました。すると…

  • その羊の成長が早くなったこと
  • 肉骨粉がとても安価なこと(食肉部をとった残りを再利用できるから当然です)
  • 蛋白質、カルシウム、リン酸質が豊富で高い栄養価を誇るため

それが、いつからから牛肉にも用いられるようになりました。

狂牛病の発生!

日本では昔から肉骨粉を牛の飼料としては用いられていませんでしたが、海外では上記のような理由で当たり前のように利用されていました。

そんな肉骨粉の材料となる部位に異常プリオンが多く含まれており、それを食した牛が狂牛病を発症したというのがもっとも有力な説です。

そのため、日本はその後も“すべての肉骨粉”を牛の飼料として利用することを完全に禁止しています。

一方で、アメリカやカナダ、オーストラリアでは、牛の肉骨粉の利用は禁止していますが、豚や鶏、魚の肉骨粉は牛に利用され続けています。ただし、魚の肉骨粉は他と比べて高価なため、ほぼ使われることはないようです。

現代の牛のエサと牧草は?

放牧で牛を生産するのが理想ですが、それでは生育が遅いようです。生育スピードを上げ、コストをかけずにおいしい牛肉を生産するために現代の牛のエサはさまざまな工夫をかけて与えられています。

ビールを飲む松坂牛!

高級和牛の代名詞である松坂牛ですが、世界で初めてビールを飲ませて飼育をしたことでも有名です。

一般的な肉牛は、ある程度肉付きが良くなると食事の摂取量が減ります。これを食い止まりと呼ぶそうですが、そのままでは肉付きが今一つとなります。そこでビールを飲ませてみたところ牛の食欲が促進されました。

そこで、松阪牛はビールを飲ませるようになったそうです。ビールで胃に刺激を与え、食欲が促進された牛は食い止まりがなく肉付きが良くなりました。

現代における主な牛の飼料とは?

今利用されている牛の飼料の多くは、大豆とコーンです。これが、放牧による牧草の摂取と比較し、牛の生育を促すために当たり前のように利用されています。

この飼料の違いが牛にどんな影響を与えているのか?というと、それは脂肪酸組成に顕著です。

上図のように、牧草にはオメガ3系脂肪酸であるα-リノレン酸が豊富です。一方で、大豆やコーンでとれる脂肪酸は、そのほとんどがオメガ6系であるリノール酸。

オメガ3(100ℊ中) オメガ6(100ℊ中)
大豆 1.54ℊ 8.84ℊ
コーン 0.07ℊ 1.72ℊ

ですが、食材中の量はさほど問題になるほどの量とは思えません。この量なら上図のようなオメガ6が9割を超えるような食物連鎖は起きないはず。なのですが、牛に限らず家畜に与えるエサには次のような取り組みがなされており、それがオメガ6超過剰な肉の原因になっています。

家畜のエサ!その原料の多くは廃油だった!

「揚げ物を作っていると、油がミルミルうちに黒く変色して、しかもベタベタしてくるんだよ!」

これは、大手のうどんチェーンでバイトをしていた次女の言葉ですが、こういった飲食店やコンビニで利用した使用済みの油をどのように処理しているのかご存知ですか?

実は、この油は業者が買ってくれます。

「えっ、どうして…???」

そう思われる方がほとんどだと思いますが、この使用済みの油は業者にお金を支払って回収するのではなく、業者がお金を支払ってくれて回収していきます。

というのも、油はとても使い道が多く、特に「畜産飼料」の原料として再利用されています。実に、使用済みの油の7割以上が畜産飼料原料として利用されているようです。

もちろん、使用済み油は処理されていますが…

大豆やコーンとともに、使用済み油を処理して家畜を育てる飼料にする。このとき、油の処理は大まかに言えば加熱して、そこから不純物を取り除き、遠心分離機などで分離し生成する。

たったこれだけのこと。

したがって、この廃油は言い換えればオメガ6脂肪酸の塊です。そのため、先のようにエサにおけるオメガ6の組成が圧倒的に高くなります。

では、そのエサを食べた牛はどうなるのか?

人間の場合、DHAは脳神経や網膜などに高濃度に存在します。

片や牛ですが、オメガ3であるα-リノレン酸が脳や目の網膜で使われます。しかし、現代の牛の飼料はオメガ3がほとんどありません。そのため、その影響は牛の目に顕著に現れています。

※ いたずらに不安を煽るつもりはありませんので、その影響が気になる方はご自分でお調べください。

食物連鎖の頂点!

私たちはオメガ6過剰。その理由は、こういった飼料で育てられた牛や豚、鳥を、さらにサラダ油を利用してたべていることも一因です。(ポテトチップスや揚げ物などはなお更ですが…)

食物連鎖の頂点に立つ人間は、オメガ6過剰症である。

小冊子でご紹介していますが、オメガ6が過剰になれば体は慢性的な炎症状態となります。そしてそれはさまざまな生理活性物質に変換され、体の各部位で不調として現れます。

  • 脳:頭痛や頭重感、めまい、立ち眩み、車酔い

脳で炎症が起きれば頭痛になります。また、ひざ痛の人でひざに水がたまる人がいるように、炎症が起きると生体は水を集めます。それが脳で起きるからこそめまいや立ち眩みが起きます。車酔いも同じ理屈です。

さらに、以下のような症状もみな、アラキドン酸(オメガ6)から生じる生理活性物質によります。

  • 鼻:鼻炎や蓄膿、副鼻腔炎
  • 気管:喘息や気管支炎
  • 関節:関節痛

また、私にご相談をいただいた方々は精神疾患や発達障害、起立性調節障害、不登校、モラハラなどさまざまですが、症状の改善とともにアレルギーが治ってしまう人がほとんどです。(たぶん、記憶の限り例外はありません)

したがって、アレルギー症状と脳の働きは同じことが原因であることがわかります。

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精神面でお悩みの方は、まずはここからはじめてみましょう!

しっかり観察をすれば、その10日間だけで何かが起きます。例外はありません。

「あれっ?いつもならこんなことは…」

そんなことが必ず起きますので、悩んでいるヒマがあるのならすぐに行動されることをお勧めします。

なお、オーストラリアやアメリカの牛がどんな飼料を与えられているかわかりませんが、もし放牧により牧草を食べているのなら、オメガ6は日本の牛より少ないことになります。

「放牧牛」や「牧草牛」といった牛肉がお勧めです。

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Posted by sinsd