なぜ、骨がスカスカ(骨粗しょう症)になるのか?その原因の多くも食習慣にあります。
骨は骨格として心臓や脳など重要な臓器を保護する、とても重要な働きをしています。また、そんな働きがあるからこそ、「骨」が含まれる言葉に努力や覚悟、人間関係を表すことわざ・四字熟語・名言が多くあるのでしょう。
粉骨砕身:骨を粉にし、身を砕くほど、力の限り一生懸命に働くこと
骨肉相食む(こつにくあいはむ):血のつながった身内同士が、激しく争い傷つけ合うこと。
肉を切らせて骨を断つ:自分の肉を切られる小さな痛い思いをする代わりに、相手の骨を断つような大きな致命傷を与えること。
骨身を惜しまず:自分の身体の労力を惜しまず、ひたむきに努力・献身すること
そんな「骨」がスカスカ(脆くなり骨折のリスクが高くなる)になる骨粗しょう症という病気があることはご存じでしょう。では、なぜ骨が脆くなってしまうのか?この記事でご確認ください。
骨は生まれ変わっている!
一見硬く完成されていると思えてしまう骨ですが、生涯に渡って生まれ変わっています。まずは、その点を以下で確認してください。
骨はフルイ骨を分解し、新しい骨基質に置き換えるリモデリングにより体内のミネラル濃度の調節や骨基質の強度を維持している。
リモデリングは骨吸収性の細胞である破骨細胞が骨基質を分解・吸収し、造骨性の細胞である骨芽細胞が新たな骨基質を生産する骨の代謝活動である。
健康なヒトでは骨吸収量と骨形成量のバランスは等しく保たれており骨量が維持されているが、加齢や閉経、運動不足、食習慣によりこれらのバランスが崩れると、骨粗鬆症などの代謝性骨疾患の発症リスクが増加する。
・ω-3脂肪酸による骨代謝の調節 清水 絢介, 田中 優樹, 他 2024年 20 巻 35-40 より引用
単純な話、破骨細胞と骨芽細胞がバランスよく働けば骨は丈夫に保たれるという話ですね。
重要なのは、食習慣で破骨細胞と骨芽細胞の働きが変わること。
DHAやEPAが骨に与える影響!
DHAとEPAには、骨を壊す破骨細胞の働き(分化や形成)を抑え、骨がもろくなるのを防ぐ効果が確認されています。
筆者らはマウス骨芽細胞と骨髄細胞による共存培養系を用いて、DHA、EPAの破骨細胞分化における効果を調べた。(中略)
DHA、EPAは破骨細胞への分化を抑制し、破骨細胞分化のマーカーであるカテプシンKおよびClc-7の遺伝子発現を抑制した。また、DHA、EPAはNF-kBのリン酸化を抑制した。
以上によりDHA、EPAは骨芽細胞においてPGE₂誘導性のRANKL発現を抑制し、破骨細胞においてNF-kBの働きを阻害することで、炎症性骨吸収を抑制する可能性が示唆された。
・ω-3脂肪酸による骨代謝の調節 清水 絢介, 田中 優樹, 他 2024年 20 巻 35-40 より引用
DHAやEPAをしっかり摂っていれば、骨を破壊する破骨細胞が作られるのを防ぐとともに、骨吸収を抑えることで骨が溶けスカスカになるプロセスを抑えることができます。
リノール酸過剰摂取が骨に与える影響
実は、リノール酸過剰摂取は破骨細胞と骨芽細胞に直接的な影響を与えます。
破骨細胞への影響
まず、リノール酸の過剰摂取は破骨細胞の産生を促します。単純に、破骨細胞数が増やすことになります。また、リノール酸(オメガ6)は炎症を促しますから、破骨細胞の働きを活性化します。
したがって、リノール酸過剰摂取は破骨細胞数を増やす上、その働きが活性化されるが故に、骨の破壊が進むことになります。
骨芽細胞への影響
過剰なリノール酸は破骨細胞を元気にするだけでなく、骨芽細胞の初期分化に悪影響を与えます。こちらも単純な話、リノール酸過剰摂取は骨芽細胞の数を減らします。
また、リノール酸は骨形成の邪魔をする働きもあります。
以上のことから、リノール酸の過剰摂取は「骨が壊されやすくなる上で、作られにくくなる」というダブルの悪影響を骨に与えることになります。
骨が折れやすくなるのは?
骨の強度は、骨密度と骨質に依存します。また、骨質は、骨の材質と構造という二つの特性で保たれます。
実は、骨密度に問題がないのに骨折するヒトが増えています。そこで、まずは以下をご確認ください。
骨は鉄筋コンクリートの建物に例えられる。
鉄筋に相当するのがコラーゲンで、コンクリートに相当するのがミネラルである。
鉄筋コンクリートの建物が老朽化すれば修繕工事を行い、倒壊を免れようとする。
しかし、海沿いに建てられた鉄筋コンクリートの建造物は定期的に修繕工事を行っていても、塩害により鉄筋は高度にさび付き耐震性は低下していく。
骨でも同じことが言えることが明らかにされている。
すなわち、塩害に相当する活性酸素や酸化ストレス、糖化ストレス、カルボニルストレスの増大により、コラーゲンは老化し、骨強度は低下する。
・なぜ高い骨密度でも骨折するのか? ―骨密度と骨質からみた新たな骨脆弱化の分類と薬剤の使い分け― 斎藤 充 2013年 32 巻 3 号 109-121 より引用
たとえ骨密度に問題がなくても、コラーゲンが老化すれば容易に骨折することになります。
リノール酸過剰摂取がコラーゲンに与える影響
リノール酸過剰摂取は炎症を促します。また、炎症が生じれば活性酸素が増えます。さらに、炎症は糖化を促しAGEs(終末糖化産物)の生成・蓄積に繋がります。甘いものが好きなら、それは猶更の話です。
糖化や酸化が亢進するような病態をもつ症例では、時間依存的なAGEsの形成を遥かに超えた過剰な形成が生じる。
AGEsは2つの側面から骨強度を低下させる。
すなわち、架橋形成による直接的な影響と、細胞上に存在するAGE受容体を介して惹起させる骨芽細胞機能低下やアポトーシスの誘導といった生物学的な機能の低下を介した負の作用である。
・なぜ高い骨密度でも骨折するのか? ―骨密度と骨質からみた新たな骨脆弱化の分類と薬剤の使い分け― 斎藤 充 2013年 32 巻 3 号 109-121 より引用
架橋結合は本来、分子同士が固定されて網目状や立体的な構造になるため、物質の強度、硬度、耐熱性、弾性が増します。これも単純に架橋結合により強度が増すという話です。
しかし、コラーゲン構造全体が塩害(AGEs)で脆くなってしまうとポキッと折れやすくなるわけです。
まとめ
植物油(サラダ油や大豆油、コーン油、菜種油など)やマーガリン、マヨネーズ、植物油脂は骨の健康にも悪影響を与えることがご理解いただけたと思います。
テレビでは相も変わらず揚げる・炒める料理やスイーツ(甘いもの)を紹介する番組で溢れています。その理由が、あなたの健康を損ねることで、西洋医学に誘導するためであることに氣づいてください。
後は、あなたの判断です。




