回転ずし人気ネタ14連覇。養殖サーモンは、すでに魚ではありません。
あなたのお子さん、もしくはお孫さんが回転ずしで好きなネタは?
そう聞かれて、特にサーモンと答えたなら深刻に捉えてください。
回転ずし人気ネタ、サーモン14連覇 日本上陸40周年https://t.co/3sQbnY5fPb
— 日経電子版 マーケット (@nikkei_market) March 28, 2025
なぜなら、養殖サーモンの主食はすでに本来の子魚ではなく、牛や豚、鶏などと同じ大豆やトウモロコシを与えられているからです。
・低魚粉飼料の実用性 サーモン養殖での抗病性に関する取組 濱﨑 祐太 2013 年 79 巻 3 号 p. 453
サーモン養殖用飼料は積極的に魚粉削減が勧められており、近年では飼料中の魚粉の配合率は20%前後とブリやマダイの一般的な飼料と比較すると30%ほど低い。(中略)
日本の主要養殖魚であるブリやマダイはワクチン接種から(マダイは池入れから)出荷までの歩留まりが通常90%を超え、95%以上で出荷される場合も珍しくない。
一方、サーモン養殖はスモルトの池入れから出荷までの歩留まりが80%前後と日本の養殖と比較すると10%以上低い。(以下略)
歩留まり
なぜ、サーモンの歩留まりが低いのか?
ご自身の頭で考えてください。
・マス類低魚粉飼料の普及に向けた取り組み 三浦 正之, 山本 剛史 2021 年 87 巻 6 号 p. 711-716
(前略)2000年半ばまでは養魚用配合飼料への平均魚粉配合率は55%を超える水準で推移した。2006年に中国が魚粉の買付け量を急増させたことによる南米産魚粉の価格高騰を受けて、2007年からは魚粉配合率が徐々に低下し、大豆油かすやコーングルテンミールなどの代替原料の配合率が増加し始めたが、2016年に40%近くにまで低下した魚粉配合率は、その後は42~43%で推移している。(以下略)
まとめ
以下の論文でも明らかなように、魚やエビの養殖では抗生物質とワクチンだけでなく、病気蔓延を防ぐために200種類を超える化学物質を使用して飼育されています。
・魚類細胞内寄生性細菌に対するワクチンの開発 加藤 豪司 2016年 82 巻 4 号 536-539
・魚類疾病の現状と課題 中西 照幸, 松浦 雄太 2016年 69 巻 1 号 27-35
したがって、私たちは養殖魚やエビを通じで想像以上に多くの化学物質を摂取していることになります。
また、本来はDHAやEPAなどオメガ3が豊富な魚ですが、養殖魚の脂肪酸組成はオメガ3が減少する一方で、オメガ6が増えています。これらより、養殖魚はすでに魚ではありません。
大豆やトウモロコシなど、濃厚飼料は親より子、子より孫へと濃縮されて受け継がれています。これが、養殖魚や肉牛、乳牛の病気発症を増加させるとともに、牛の受胎率低下に繋がっていることは1950年代から獣医師が指摘し続けています。
人間も同じであることを忘れないでください。