植物油脂やマーガリン(トランス脂肪酸)をとっても平気なヒトがほとんどなのはなぜなのか?

「疑問があるのですが、鈴木先生が仰る禁忌事項を守り続けるのは難しいですよね?

そして世間の大半の方は禁忌事項を破っているにもかかわらず、大過なく過ごしているのは何故なのでしょうか?」

つい先日ですが、こんな質問をいただきました。また、同じような類の話は、ほぼ毎週のようにいただくのでここで私なりの返事をさせていただきます。

 

生命の設計図

私たちの体には、おおよそ36兆個(以前は60兆個と言われていましたが、あらたに計算されたこちらの数の方が正確だとされています)もの細胞があります。そして、この細胞ひとつひとつに「生命の設計図」と呼ばれる遺伝子があります。

生命の始まりはたったひとつの受精卵

私たちは皆、たったひとつの細胞(受精卵)から生まれています。成長が終わるとされている二十歳までに、そのひとつの細胞が次々と分裂して36兆個まで分裂・増殖します。また、体が完成した後は、古くなった細胞を新しい細胞に作り替えられます。これを新陳代謝と呼びます。

成長と新陳代謝。このふたつを司るのが遺伝子はDNA(デオキシリボ核酸)が連なってできており、細胞の材料であるタンパク質をつくる設計図なります。また、その設計図はRNA(リボ核酸)がコピーして必要なタンパク質を作り出します。

 

DNAを構成する4つの塩基

人間の遺伝子はおおよそ25,000個ありますが、これらのほとんどは人類共通です(おおよそ99.9%は共通)。しかし、ごく一部がそのヒトに特有のもので、この差が目の色やそのヒトがある病気にかかりやすいとか、長生き(または短命)、生まれつき胃腸が弱いといった個人差につながります

例えば、現在50歳以上の方なら記憶にあると思いますが、「金さん銀さん」という双子の元気なおばあちゃんがCMに出ていました。「金は100歳。銀も100歳」というCMでしたが、お二人が100歳まで元気にすごせた要因に遺伝的な要素があったであろうことは容易に想像できます。

また、ご家庭によりますが胃腸が弱い家系の方は少なくありませんが、遺伝的に特定の臓器が弱いケースもあります。これは我が家でもあきらかで、私の祖母は心臓弁膜症を患って生まれましたが、その長男であった私の父も同じ心臓弁膜症を患って生まれました。そんな父の長男である私は、幸いにして心臓弁膜症ではありませんが、生まれつき心臓が弱くて定期検査を義務付けられていました。(生まれてから大学1年まで。それ以降は面倒で一度も検査を受けていませんが)

 

ヒトとチンパンジー、バナナの遺伝子は?

ある研究によると、ヒトとチンパンジーは遺伝子的に96%、牛とヒトの遺伝子は約80%が共通しているそうです。

この差をどう考えるのかはヒトにより違うのでしょうが、ヒトと動物は思っている以上に遺伝子が類似しているというのが私の感想です。

これ以外にも、ニワトリとヒトの遺伝子は約60%が類似しています。たった40%の違いで、足が二本となり手が羽となり、羽毛が生えて卵を産むといったヒトとかなり異なるつくりとなります。そして、なんと驚くべきことなのですが、バナナのDNAも約60%はヒトと同じだそうです。

 

些細な違いは大きな違いを生む!

力学系の状態にわずかな変化を与えると、そのわずかな変化が無かった場合とは、その後の系の状態が大きく異なってしまうという現象をバタフライ効果と呼びます。(出典:Wikipedia

ここでは、些細な違いが大きな違いを生むという事実のみご紹介しましょう。

 

ユダヤ人の大量虐殺は?

第1次世界大戦下の1918年、イギリス軍はフランス国内でドイツ軍と激しい戦いを繰り広げていました。そんなある日、イギリス軍人ヘンリー・タンディーは、ひとりの逃げていくドイツ兵に銃口を向けました。しかし、彼は命乞いをするこのドイツ兵がケガをしていることに気づき、そのまま逃がしました。

そして、この逃げたドイツ兵こそ、後にユダヤ人の大量虐殺を行う独裁者アドルフ・ヒトラーでした。イギリス軍人の優しさ、紳士的な振る舞いがホロコーストという悲劇につながりました。

 

ベルリンの壁崩壊は?

1989年11月、旧東ドイツ政府の政治局員ギュンター・シャボフスキーは記者会見で、東ドイツ政府が旅行許可に関する出国規制緩和を打ち出す方針だと明かしました。

そのとき、政府の書類には明細な実施日の記載は無かったのですが、記者からの質問に彼は「私が思うに現時点からでしょう!」と返答しました。(正式な日程の発表は後に行われる予定で、この発言は彼のカン違いだった)

そして、この報道直後にハンマーを手にした人々がベルリンの壁に押し寄せ、壁を崩壊させたことで東西ドイツ分裂の歴史は幕を閉じ、1990年10月にドイツの再統一が実現しました。

 

ヒトの個体差は?

ヒトにおける個体差は、遺伝子のわずかな違いがもたらします。そして、その些細な違いは、ヒトにより違った形で現れます。それが体質であり、目や髪、肌の色として現れます。

同じように、食べたものの影響はヒトにより違った形で現れます。

例えば、私は「こころの問題」や「こころの病」などとされる問題のみ、直接相談を受け付けています。しかし、その一方で、私は私の知識や経験を後輩たちに伝えようと、薬剤師や登録販売者への教育事業も行っています。そして、そんな中には一定割合で病気を抱えているヒトたちがいらっしゃいます。

 

潰瘍性大腸炎だった薬剤師

20代半ば、新婚旅行中に下血があり、帰国後に潰瘍性大腸炎と診断された薬剤師の男性がいました。彼が私と出会ったのは、潰瘍性大腸炎を発症して3年が経過した頃のことでした。

私に対し、当初はとても懐疑的だった彼ですが、毎月繰り返される39度以上の高熱(数日間)と毎日の血便のため、私が提案したアプローチを試さずにはいられなかったそうです。そしてその結果、わずか3か月後、数年ぶりに形のある排便があり、その後はウソのように元気になりました。

 

ゲーム依存で離婚を考えていました!

ある30代前半の男性薬剤師さんのケースは、ゲーム依存でした。

彼は親が経営する薬局で働いていましたが、遅刻は当たり前。仕事中も、患者さんが帰ればすぐにスマホのゲーム。仕事のミスも多くて親も困っていました。

そんな彼も、私の提案したアプローチでゲーム依存もなくなり、親もビックリするほど真剣に仕事に打ち込むようになりました。

また、彼のゲーム依存が治ったとき、奥さんからは「子どもの面倒も見ることもなくゲーム三昧の主人で、あと1ヶ月治るのが遅かったら離婚していたと思います。」というお話を頂戴しました。

 

買い物依存症の女性薬剤師!

「金額は言えませんが、だいたい薬剤師の年収と同じくらいの借金があります。」

これは30代半ばの女性薬剤師さんのケースですが、彼女は買い物依存症でした。また、借金がご主人にバレたばかりで、家庭では大もめにもめて夫婦喧嘩の毎日だったそうです。

そんな彼女ですが、買い物を我慢できないようになってすでに10年。毎年40~50万円のペースで借金が増えていったそうです。そして、借金も200万を超えた頃、そんな自分に危機感を覚えて心療内科を受診するようになりました。

しかし、それでも買い物依存は治まらず、そんなタイミングで私に出会い買い物依存を克服することができました。

 

脳梗塞の後遺症?

ある薬剤師さんは、祖母の脳梗塞後遺症について私の提案を試してみました。聞けば、彼の祖母は脳梗塞で倒れた後、リハビリを続けたものの手の冷えとマヒがひどくて畑仕事もままならなかったそうです。

また、元気もなくなり落ち込んでふさぎ込むようにもなり、夜もなかなか眠れなかったようですが、私の提案を試した次の日にはその効果を確信したそうです。

「なんと、おばあちゃんがスヤスヤ寝ているよ!」

試した初日から眠れなかった祖母がスヤスヤ眠れるようになった。その後も、手足の冷えがなくなり1ヶ月も経過した頃には次のようなお話をいただくまでに回復しました。

「脳梗塞で倒れる前よりよっぽど元気で活動的になりました!」

 

すべて同じアプローチで解決したという事実!

この薬剤師さんたちの悩みは「潰瘍性大腸炎」や「ゲーム依存」、「買い物依存」、「脳梗塞後遺症」と、一般にはすべて別のものとして考えられています。また、その対策もそれぞれ違ったものとなります。しかし…

重要なのは、ご紹介した薬剤師さんたちの悩みはすべて10日間チャレンジで解決してしまったことです。(10日間チャレンジにご興味のある方はメルマガをお申し込みください)

また、私はうつ病やパニック障害、不登校、発達障害、起立性調節障害、モラハラなどの相談もいただきますが、そういった方々には必ず10日間チャレンジを行っていただきます。

つまり、細胞レベルで考えると…

・何かの負荷が体にかかったとき、それはそのヒトの弱いところに現れる

したがって、Aさんには精神面で現れますが、Bさんには表面上は影響がないように思えてしまうこともあるでしょう。でも、細胞レベルでは必ず影響が出ていますから、例えば動脈硬化など、自覚症状がない形でダメージは受けることになります。

逆に、私が毛嫌いする植物油脂やサラダ油、トランス脂肪酸の影響とは、細胞レベルで考えれば誰もが同じダメージです。そのため、同じ10日間チャレンジで問題解決ができました。

 

まとめ

10日間チャレンジを試された方にお話を伺うと、「思ってもいなかったところまで良くなっていた!」というお話を頂戴することが少なくありません。というか、ほとんです。

また、「長男の起立性調節障害が良くなるとともに、とても明るくなり成績が上がりました。そこで、問題がないと思っていた他の兄弟に試してみたら、さらに元気になりました。」といったお話を毎週何名もの方々からいただきます。

この記事を書いていたときも、ある主婦の方から「昨年の4月に10日間チャレンジをはじめて、その効果に驚いています。小3の息子ですが、突然算数が面白くなり、小学4年生(この記事を書いているのが7月16日)で小学生の算数は独学で終えてしまいました。7月に入って中学の数学を夢中になって説いています。」というお話をいただきました。

細胞レベルの活動を高めれば、誰もが同じように元気で前向きになります。

最後になりますが、冒頭の「世間の大半の方は禁忌事項を破っているにもかかわらず、大過なく過ごしている」というのは、単なるカン違いです。

「他人の庭は青く見える」と言いますが、単に他人の家の問題は私たちには見えないというだけの話です。そして、これはさまざまな統計を見れば明らかです。

例えば、日本の世帯数は5000万くらいです(2017年度)。そのうち、大雑把ですが単身世帯が2000万、残り3000万世帯が夫婦やご家族で暮らしています。これを前提に次の数字をご覧ください。(2018年)

・小学生と中学生の不登校:約14万人
・高校生の不登校:約5万人
・高校生の中途退学者:約5万人
・引きこもり(18歳以上):約70万人
・精神疾患者数:約400万人(通院しているヒト)
・糖尿病患者数:約310万人
・認知症患者数:約500万人
・児童虐待相談件数:約13万件

おおよそですが、これだけで1300万人です。これは単純計算ですが、4世帯に1世帯でこういった問題を抱えていることになります。もちろん、これに発達障害や起立性調節障害、脳梗塞後遺症などの問題を加えれば、その数は優に2000万人を超えることになるでしょう。

参考までに、ハラスメントの相談件数は年間で8万件を超えるそうです。また、ハラスメントが相談件数がこれだけあるわけですから、潜在的にはこの10倍以上だと考えていいでしょう。さらに、表には出てこないであろうモラハラや夫婦喧嘩といった問題まで考えるなら、私は半数以上どころか、4世帯に3世帯は大きな問題を抱えているのだと想像しています。

私の言う「禁忌事項」は、不登校や起立性調節障害など明らかな問題としてわかるケースにもつながりますが、夫婦喧嘩など、一般には性格の不一致といった捉え方をされる問題として表出しているケースもあります。また、さまざまな体調不良というケースで表出することもあります。その代表的なものが、頭痛やめまい&立ち眩み、足の浮腫み、顔の腫れ、アレルギー(鼻炎や喘息、皮膚炎など)です。

細胞レベルの活動を妨げるものを避ける。逆に、細胞レベルの活動を高める。その結果、なにが起きるのか?その目でご確認ください。

きっと、元気になるよ!

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Posted by sinsd