起立性調節障害ですが昇圧剤（血圧を上げる薬）を飲んだ方がいいですか？
「血圧を上げる薬を服用しているがあまり良くならない。」
「朝起きられず起立性調節障害と診断され、血圧を上げる薬を飲んだら一時的に良くなったのですが、すぐにまた起きられず体調も悪くなってしまいました。」
起立性調節障害では…
✓ 起立性調節障害に効く薬がない
✓ 血圧が低い人が多い
✓ 脳血流が低下している
こういった事実から、血圧を上げる薬が処方されることが多いようです。そのためか、私も以下のような質問をいただくことが多々あります。
「昇圧剤を朝に飲むと起きられると聞いたのですが、処方してもらったほうがいいのでしょうか？」
「立ちくらみはないのですが、血圧を上げる薬を飲んだ方がいいですか。」
ですが、先のように起立性調節障害に効く薬がないため、「血圧が低い」とか「脳血流が低下している」という事実に対し「対症療法」として血圧を上げる薬が処方されているのが現状です。そのため、次のようなお話も少なからずいただいています。
「小児科の医師には、血圧を上げる薬を処方しようかと言われました。」
「血圧が低いようなので血圧を上げる薬を処方しておきます。」
つまり、医師も他に打ち手がないので「とりあえず…」という気持ちで昇圧剤を処方されているのでしょう。
もし、昇圧剤で少しでも効果があるのなら…
昇圧剤を飲んで少しでも効果があるのなら、なおさら10日間チャレンジを試すことをお勧めします。なぜなら、起立性調節障害の真の病態は頭部が浮腫むことによる脳血流の低下にあるからです。
起立性調節障害の真の病態について、小冊子「起立性調節障害が治らない本当の理由！」に記しました。お悩みの方は、まずはODの病態をご確認ください。
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昇圧剤で効果があるということは…
正直、私に直接相談を申し込まれた方で、血圧を上げる薬で効果があったというお話は聞いたことがありません。
一方で、起立性調節障害のアンケートでは、「少しだけだが起きやすくなった！」とか「起きてから動けるまで早くなった！」というお話がわずかですがあります。
では、なぜ血圧を上げる薬で効果があったのか？
と言えば、浮腫みの程度が軽かったからでしょう。
✓ 浮腫みがひどければ、血圧を上げる薬を飲んでも脳血流は増加しない
✓ 浮腫みの程度が軽ければ、血圧を上げることで脳血流は増加する
ということで、浮腫みの程度が軽ければ、適切な対処で浮腫みはさらに軽くなります。ひどい浮腫みの人と比べ、問題解決が早くなるのは自然なことでしょう。
10日間チャレンジを試すと奇跡的と思えるほど、わずか10日間で劇的に症状が回復するケースが少なくありません。（といっても、おおよそ1割強くらいですが…）例えば…
中2息子ですが、10日間チャレンジを始める前は週のほとんどが遅刻登校でした。ここ3年、起こすのに毎日1時間以上かかりました。起きてからも着替えるまで1時間と、異常なくらいかかって母親の私も疲れ切っていました。
そんな息子ですが、10日間チャレンジを始めて3日目から自分で起きられるようになりました。腹痛で午前中が辛かったけれど、徐々に良くなってきた気がします。夏休み明けて学校が始まってからまた３日ですがトイレで長居することなく今のところ間に合うように登校が出来ています。すごく嬉しいです。
半信半疑でしたが、10日間チャレンジをはじめて本当に良かったです。♪
おそらくですが、こんな方は浮腫みの程度が軽かったのだと思われます。
家の子どもには浮腫みがありません！という方へ
「浮腫みはありません！」
そんな方も少なくないと思います。事実、先にご紹介した体験談の方も、10日間チャレンジをはじめる前に「浮腫みはない」と答えていましたし、10日後に寄せられた体験談でも「最初からむくみ感はあまりよくわからなかったのですみません。回答しかねています。」と答えています。一方で、10日間チャレンジを試したのち、次のようなお話は多々いらっしゃいます。
「浮腫みはないと思っていたが、今までまぶたが浮腫んでいる事に気づいてなかった事に気づいた。」
「顔付きがハッキリしてきたので、前は目元が浮腫んでいたかもしれません。」
浮腫みがひどければ改善が遅いというわけでも無いようです！
浮腫みが軽い方が改善が早いであろう。
これは、あくまでも私の感覚的な判断です。しかし、ハッキリと浮腫みが確認できた人でも、以下のようなお話は多々あります。
・年齢：12歳
・性別：男
・状況：起立性調節障害で不登校
・OD発症して1年半
・朝の様子：ゆすってもたたいても反応がない。意識不明のような状態。
・浮腫み：足が浮腫む。足が太い
【10日間チャレンジを試して10日後の報告】
前は意識不明のような状況だったのが、時間はかかりますが起き上がって朝ごはんを食べるようになりました。学校にはまだ行けていませんが家のお手伝いを少しずつできるようになりました。
浮腫みについてですが、目が大きくなりました。顔が小さくなりました。足の浮腫みも改善しましたし、徐々に足が細くなってきているようです。正直、顔は小さくなるまで浮腫んでいるとは気づいていませんでした。目も同じで、チャレンジの前は浮腫んで目が小さかったんですね。毎日一緒にいるので、浮腫んでいるとはまったく思っていませんでした。
まだ10日たってませんが、少し良くなって前向きな発言が出てきました。せっかく良くなってきたので継続できればと思っています。
まとめ
ご家族が毎日見ている顔ですから、それが当たり前になってしまい…
多くのケースで、浮腫みがあるかどうかわからなくなっているようです。そのため、つい先日次のような笑い話がありました。
相談前：浮腫みなし
症状：めまい、立ち眩み、倦怠感、腹痛、すぐ疲れる、ひどい首や肩のコリ
朝起きられないものの、真面目なのでなんとか遅刻してでも登校していました。が、週に2回くらいは登校もできなほど起きられず、学校が終わる15時頃に起きてきた日は休んでいました。
浮腫みはありません。
※ この方は10日間チャレンジと漢方薬の併用
【1か月後】
朝起きられるようになり登校しています。
浮腫みは、はじめからなかったのでわかりません。と、思っていたのですが、先日、中学（3年生）で三者面談がありまして、担任（部活の顧問でもある）から次のような話をしてくれました。
「コロナ前と比べると、ずいぶん元気になりました。友達とも前より楽しそうですし、部活での様子もずいぶん声が出るようになって驚いています。それにしても、1か月くらいですごく体が締まりましたね。顔つきもシャープになって…。」
すると、息子が口を合わせるように言いました。
「そういえば、みんなから痩せた痩せた！って言われる。」
どうやら、先生がおっしゃっていたように、ひどく浮腫んでいたようです。毎日見ているから、わずかずつの変化に気づかなかったようです。言われてみれば、目元もスッキリ。顔も引き締まっていました。笑
血圧を上げる薬は根本的な解決にはなりません。しかし、昇圧剤で効果があるようなら、ぜひ起立性調節障害の病態を理解し、本質的な問題解決のために行動してください。
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