今までの常識を捨て去りましょう!脳機能のリカバリーに必要となる生活習慣とは…?
なぜ、現代の日本人が認知症になるのか?
1.なぜ、認知症になるのか?脳の〝関所″「血液脳関門」が破壊されたら脳機能はどうなる?
2.なぜ、認知症になるのか?もし、脳の免疫機能が壊れたら脳機能はどうなるのだろうか?
3.なぜ、認知症になるのか?ニューロン(神経細胞)のネットワークが切断されたなら…
その理由、分かりましたよね。
そう、現代の日本人が好んで食べていたもの、それが認知症という結果に導く原因だったのです。
したがって、認知症を防ぐには、また、すでに発症してしまた認知症の改善には、その原因を完全に排除することが必須となることは私が指摘するまでもないでしょう。(※ 上記記事で必ず確認してください。)
では、植物油やマーガリン、マヨネーズ、食品添加物、異性化糖、白砂糖などを排除した上で、認知症を改善するにはどんなことをしたらいいのでしょうか?
天然の青魚を食べる!もしくは魚油サプリメントを摂る!
なぜ、認知症になるのか?ニューロン(神経細胞)のネットワークが切断されたなら… でご紹介しましたが、新しい記憶の形成や一時的な保持を担う認知機能に欠かせない海馬は大人になっても新生されています。そして、その新生にはDHAが必要です。
2006年に橋本らは、ラット胎仔大脳皮質に由来する培養神経幹細胞に DHA を添加するとニューロンへの分化が亢進されることを見出し、神経幹細胞における DHA の発生学的意義を明らかにした。
・脳の発生・発達における多価不飽和脂肪酸の役割 酒寄 信幸 2022年 31 巻 1 号 7-14 より引用
以上のことから、まずは青魚、具体的にはアジやイワシ、サバを毎日食べましょう。ただし、養殖は避けること。必ず天然魚を選択してください。
※ 養殖が盛んな青魚
脂がのったブリ(ハマチ)、カンパチ、サバ、マアジなどは養殖が多く、その飼育環境で抗生物質やワクチン、その他の信じられないほど多数の化学薬品を使用されています。(大量死を防ぐため)
すでに認知症を発症しているヒトは血液脳関門が破綻しているため、たとえ微量であったとしてもそれらの侵入が脳機能改善を妨げることになります。
残念ながら、スーパーで購入できる青魚の多くは養殖魚であるのが現状です。もし、天然の青魚が安定して買えないなら、魚油(EPAとDHA)のサプリメントを摂るようにしてください。
魚油サプリメントを選ぶ基準
魚油サプリメントの選択基準を記します。
1.原材料表記の最初にEPAが表記されているものを購入すること。DHAや他の成分の後にEPAが表記されているものは避けること。
2.アラキドン酸が原材料表記にあったら、それは避けること。
3.アスタキサンチンなど、十分な抗酸化作用がある脂溶性成分の表記があること。
以上が最低限の選択基準となります。
健康の常識も〝ウソ″だった!
私たちは、健康を維持するためにと幼少期から「ウソの常識」を脳に刷り込まれてきたことを自覚しましょう。
特に、認知症の予防・改善には以下の常識を捨てなければいけません。
・1日3食摂らなければいけない
・脳の唯一のエネルギーはブドウ糖
同様に、「朝ごはんは必ず食べなければいけない!」という常識も捨てなければいけません。
腸のエネルギー源は〝ブドウ糖″だけでは無い!ことをご存じですか?
「細胞のエネルギー源はブドウ糖」
ほとんどのヒトは、そう信じて疑わないようです。
ですが、腸はほとんどブドウ糖を使いません。小腸はエネルギー源としてブドウ糖を利用しますが、その利用率は全体の5~7%と極わずか。また、大腸はブドウ糖を使いません。では、どんなものをエネルギー源として利用するのかと言うと…
・小腸: グルタミンが最優先のエネルギー源(全体の50〜60%を占める)で、 次いでケトン体(15〜20%)、ブドウ糖は5~7%にすぎません
・大腸:最大のエネルギー源(必要エネルギーの約70%)は短鎖脂肪酸(とくに酪酸)で、もうひとつの主要なエネルギー源はグルタミン酸です。
ということで、大腸がしっかり働くにはエネルギー源として短鎖脂肪酸が必要だとわかります。逆に、短鎖脂肪酸が不足していれば便秘になるのも自然なことですよね…
便秘の改善に十分な食物繊維が必要な理由とは…?
便秘の改善には十分な食物繊維を摂る必要がある。
この常識、正しいです。なぜなら、短鎖脂肪酸は食物繊維を摂ると産生されるからです。それも、食物繊維を摂れば摂るほど、腸内細菌が短鎖脂肪酸を産生してくれます。そう、食物繊維は腸内細菌のエサとなり、その結果、短鎖脂肪酸が生じることになります。
食物繊維が認知機能に与える影響
食物繊維を多く含む食事を摂ると、認知機能が向上することをご存じですか?
・腸内細菌と食生活(下) 食物繊維は脳神経疾患とも関係 パーキンソン病などへの影響は?(出典:朝日新聞Re ライフ)
2006年から2016年までの追跡期間中(中央値9.4年)の要介護認定情報から、4,910人が認知症と診断されていることを確認しました。食物繊維総量の摂取量が最も少ないグループと比較して、最も摂取量の多いグループの認知症リスクは、男性で14%、女性で18%、統計学的有意に低いことが明らかになりました(図1)。水溶性食物繊維、不溶性食物繊維に分けて調べても同様の結果でした。食物繊維の摂取源別では、穀類、いも類、野菜類、果物類からの食物繊維摂取量が多いほど認知症リスクが低いことが明らかになりました。
重要なのは、食物繊維を摂ることで産生される短鎖脂肪酸がミクログリアに働きかけているという事実です。
短鎖脂肪酸がミクログリアに与える影響
短鎖脂肪酸には主に酢酸とプロピオン酸、酪酸の3つがあります。
「なぜ、認知症になるのか?脳の〝関所″「血液脳関門」が破壊されたら脳機能はどうなる?」
では、活性化したアストロサイトは血液脳関門を破綻させることをご紹介しました。
また、「なぜ、認知症になるのか?もし、脳の免疫機能が壊れたら脳機能はどうなるのだろうか?」 では、活性化したミクログリアはニューロン(神経細胞)や髄鞘(オリゴデンドロサイト)を食べてしまうことをお伝えしました。
そして、食物繊維食で腸内細菌により産生された短鎖脂肪酸はそれらに対して次のように働きます。
神経炎症とは種々の神経変性疾患に共通してみられるグリア細胞の活性化・炎症状態である。我々は腸内細菌由来の短鎖脂肪酸や食物由来の中鎖脂肪酸に着目し、神経炎症への関与を検討した。短鎖および中鎖脂肪酸はミクログリアの炎症性変化に対して抑制的に働くのに対し、アストロサイトにおいては酢酸のみ抑制的に働き、その他の脂肪酸は炎症反応を逆に増悪させることを明らかにした。
酢酸やプロピオン酸、酪酸は活性化したミクログリアを、酢酸は活性化したアストロサイトを抑制してくれます。
したがって、高食物繊維食は認知症の予防や改善に繋がることになります。
小腸の主要エネルギー源からわかることとは…?
前述した通り、小腸: グルタミンが最優先のエネルギー源(全体の50〜60%を占める)で、 次いでケトン体(15〜20%)、ブドウ糖は5~7%です。
このうち、グルタミンは 肉類(牛肉や鶏むね肉)、魚(マグロやサケ)、卵、大豆製品などから摂れますし、ブドウ糖に至っては有り余るほど日本人は摂りすぎているので不足することはありません。
では、ケトン体はどこから確保していると思いますか?
ケトン体は肝臓から供給される!が…
実は、ケトン体はブドウ糖(糖質)が不足したときに、肝臓で脂肪酸を分解して作られます。
上記、よく読み返してくださいね。
「ブドウ糖が不足したとき」、肝臓でケトン体が作られます。また、それが小腸に送られ、エネルギー源として利用されます。
逆に、糖質をしっかり摂っている生活を続けたら、肝臓はケトン体を作りません。
・1日3食摂っているなら、ケトン体は作られません
・間食をするなら、それは尚更です
・ジュースやアイスなど、甘いものを摂りすぎていれば尚更です
ということで、ほとんどの日本人の小腸は、ケトン体不足で正常に働くことができない状態です。
小腸がケトン体を確保するには…?
繰り返しますが、小腸がケトン体を使えるようになるにはブドウ糖が不足することが必須です。
では、ブドウ糖が不足するにはどんな条件が必要なのでしょうか?
当然の話として、食事を摂れば糖質を得ることになります。そしてその糖質がエネルギー源として利用されますし、過剰な糖質は肝臓にエネルギー源として蓄えられます。つまり、食事や間食を続けている限りケトン体を確保することができません。
このことから、「1日3食摂りなさい!」という食の常識はマチガイであることがわかります。
事実、肝臓がケトン体を合成するには、最後の食事(間食も含め)から最低10~12時間が経過することが必要です。
最後の食事から約10〜12時間が経過すると、ようやく肝臓の糖質(グリコーゲン)が枯渇します。そして、脂肪が分解されてケトン体の合成が本格化します。そして…
このケトン体の合成が本格化することは、活性化したミクログリアやアストロサイトの抑制にも繋がります。
オートファジーの活性化!
オートファジー(自食作用)とは、細胞が自分の中にある不要なタンパク質や壊れた器官を分解し、新しい材料へとリサイクルする仕組みです。
この細胞内のゴミ掃除機能であるオートファジーが目に見えて活性化するのが、空腹からおよそ12〜16時間後。
また、オートファジーが活性化すると、活性化しているミクログリアやアストロサイトの過剰な炎症も抑えることができます。
逆に、オートファジーがうまく働かなくなると(機能不全)、有毒なゴミが蓄積し、かえって慢性的な炎症や神経変性疾患(アルツハイマー病など)の進行を助けてしまうことが分かっています。
ミクログリアのオートファジーが中枢神経系(CNS)炎症の調節に重要な役割を果たすことを示しています(Zhu, 2022)。オートファジーが障害を受けると、ミクログリアの重要な機能である貪食作用や免疫調節が障害され、慢性神経炎症を引き起こします。
以上のことから、私たちは食べない時間を毎日16時間確保する必要があることが分かります。
1日で食べていいのは、毎日8時間以内ということですね。
脳のエネルギー源はブドウ糖だけではなかった!そして…
食べない時間を16時間確保すると、オートファジーが働きミクログリアやアストロサイトの過剰な炎症を抑えることに繋がる。また、十分なケトン体が確保でき、それが小腸のエネルギー源として使われます。が、ケトン体をエネルギー源として利用するのは小腸に限りません。
実は、脳はブドウ糖だけでなく、ケトン体もエネルギー源として利用します。そして…
ケトン体が活性化したミクログリアやアストロサイトに与える影響
ケトン体は、活性化したアストロサイトが、傷ついた組織の修復や血液脳関門(BBB)の保護を担うアストロサイトへと性質が移行するのを促します。
また、活性化したミクログリアの暴走を抑え、過剰な炎症を鎮めます。
ケトン食投与群では、中枢神経系における脱髄の抑制、アストロサイトとミクログリアの活性化抑制、マトリックスメタロプロテアーゼ/組織メタロプロテアーゼ阻害因子のバランス調節が確認された。(中略)
ケトン食は、アストロサイトの分極をA1表現型からA2表現型に調節し、炎症環境を修飾することで血液脳関門/血液脊髄関門の完全性を保護することが明らかになった。
まとめ
食生活の常識「1日3食」は認知症の近道。また、3時のおやつなど、間食を続けていたらそれは尚更であることがお分かりいただけたことでしょう。そして、認知症の改善に必要なことは次の通りです。
・伝統的な和食を食べる
・調味料を含め加工食品は禁止 食べて安心な加工食品はこちら
・毎日、天然の青魚もしくは魚油(DHAとEPA)を摂る
・16時間節食を心がける(1日で食べていいのは8時間まで。必然的に1日2食まで。1食推奨)
・食物繊維を十分に摂る。※ 米は白米ではなく、玄米(もしくは+大麦・雑穀)一択
玄米を食べずに、十分な量の食物繊維を摂ることは物理的に無理だとお考えください。
そもそも、白米食で16時間節食はお腹が空きすぎて続かないと思いますよ。




