ネオニコチノイド系農薬の環境と食品汚染の現状と課題
「氣づきなさい!」
今年4月、アメリカで着色料「赤色3号」の使用が全面廃止となりました。
石油由来の食品向け着色料、アメリカで赤色3号以外も全面廃止へhttps://t.co/bs5Kk7JL7P
米食品医薬品局は「シトラスレッド2号」や「オレンジB」など新たに8種類の食品利用を廃止する方針。赤色3号については26年末までと期限を前倒し。
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) April 23, 2025
これは、赤色3号に限らず「着色料は有害だ!」という日本人への注意勧告です。また、正常に頭が働いている方なら、このニュースで着色料が使用された加工食品の購入を控えるようになったことでしょう。まあ、そんな方はほとんどいなかったでしょうが…
同様のニュースが農薬でありました。
EUでネオニコチノイド系の農薬が使用禁止となりました。
日本はまだなっていないのか?https://t.co/RxZNJC0yJ8— マスコミは疑え! (@yellowjustice5) May 12, 2025
このネオニコチノイド系殺虫剤、楽天などネット上はもちろん、ホームセンターなどで誰もが簡単に購入できます。
重要なのは、このような事実を目の当たりにしても、それを鑑みることができるヒトはごくわずかであることです。また、これらの事実を教訓にできない理由の多くは、ひどい食生活や薬などの服用が原因です。
・ネオニコチノイド系農薬の環境と食品汚染の現状と課題 上浦沙友里・伏脇 裕一 2018年 57 巻 2 号 137-144
(前略)ネオニコチノイド系農薬は,ニコチンと化学構造が類似している殺虫剤であり,有機リン系やピレスロイド系農薬に替わって,1990年代から世界中で使用されるようになった農薬である.
我が国でも稲作を始めとした農作物に使用されているだけでなく,家庭用の殺虫剤や住宅建材,松枯れ対策のために全国の森林にも散布されるなどさまざまな用途に広く使用されており,近年国内での生産量,輸入量および出荷量は倍増してきている.
ネオニコチノイド系農薬の特徴は,神経毒性,浸透移行性,残効性の3つを備え持っている.
神経毒性ではアセチルコリン受容体に作用し,アセチルコリンの働きをかく乱して異常興奮を起こす作用である.この神経毒性は,昆虫に対して大きな影響を与えることが明らかとなっている.(中略)
2.1 種類および生産量
ネオニコチノイド系農薬は,1990年代に開発された比較的新しい農薬で,穀物,果樹,野菜などの農作物に使用されているだけでなく,種子消毒,害虫駆除,建材の防虫剤に使用されている.さらに,合剤として,肥料や他の殺虫剤,殺ダニ剤,殺菌剤に混ぜて市販されている.ネオニコチノイド系農薬は,ジノテフラン,クロチアニジン,イミダクロプリド,チアメトキサム,アセタミプリド,チアクロプリド,ニテンピラムの7種類が我が国で登録,使用されている.(中略)
イミダクロプリドの分解代謝物質の一つであるデニストロイミダクロプリドは,ヒト等の脊椎動物の体内においては,昆虫と比べて毒性が数百倍も強くなることが明らかとなっている(中略)
ネオニコチノイド系農薬は,低濃度長期曝露によって脳発達へ影響する可能性が高いことが明らかとなっている(中略)
,EU諸国ではその使用を禁止する措置を講ずるなどの対策に取り組んでいるところである.しかし,我が国では,ネオニコチノイド系農薬の残留基準値を高く設定したり,使用禁止などの措置を講じないまま現在に至っている.(以下略)
繰り返しますが、赤色3号のニュースは着色料全般への注意勧告です。同様に、ネオニコチノイドのニュースも農薬や殺虫剤全般への注意勧告だと認識してください。
・イミダクロプリドは農薬に限らず、ペットの寄生虫駆除剤などにも使われている上で、誰でも容易に購入できます。楽天 イミダクロプリド