【重要】オリーブオイルやココナッツオイルの現実とは?使って大丈夫?という質問にお答えします。

まず、我が家は揚げ物などを作るときにオリーブオイルを使っています。この事実をご紹介した上で、私がお客様に「本当は植物油はできる限り使わない方が…」と口にしている理由についてご紹介します。

というのも、お客様から次のような質問を直接いただいてしまったからです。

油について質問です。

ココナッツオイルはどうでしょうか。

小冊子では、オリーブオイルは比較的ましと書いてありましたが、ココナッツオイルも教えてください。

それと鈴木家では油を使った料理はしますか?

油からの害を出来るだけ減らす工夫とかあれば教えていただきたいです。

なお、決して不安を煽るつもりはありませんでも、事実は事実として頭の片隅にでも入れてください。

脂肪酸について

脂肪酸には大きく飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のふたつがあります。また、不飽和脂肪酸も大きくふたつあり一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。

では、不飽和脂肪酸とは何かと言えば、その構造に二重結合をもっています。一方で、飽和脂肪酸には二重結合がありません。また、一価不飽和脂肪酸とはその構造に二重結合がひとつだけあり、多価不飽和脂肪酸はふたつ以上の二重結合があります。

多価不飽和脂肪酸もふたつに分けられます。それがオメガ6とオメガ3で、以下のように二重結合の左から(メチル基炭素)6番目の炭素に二重結合があるものをオメガ6系、左から3番目をオメガ3系と呼びます。

脂肪酸の種類

以下に脂肪酸の種類と多く古まれる食品について簡単にまとめました。オリーブオイルにはオレイン酸が豊富で、似たようなものにキャノーラ油(菜種油)があります。

また、私たちがとくに過剰にとっているのがリノール酸で、俗にサラダ油と呼ばれる9種類の精製植物油に豊富です。つまり、サラダ油を使うということはリノール酸を大量に摂取とイコールの関係になります。

なかでも、てんぷらトンカツコロッケなどの揚げ物はたっぷりと揚げ油を吸い込むためとくに大量のリノール酸をとることになります

なお、ご紹介していなかった意外な盲点が寿司です。シャリ(ごはん)を炊飯油を入れて炊いているチェーン店がほとんどのようです。事実、私が好きなある回転寿司は、一般のチェーン店より寿司ネタは厚くて大きくおいしいのですが…

おそらく炊飯油が入っています。

なぜわかるのか?

それは、その回転寿司を食べた後、わずか30分くらいで私は猛烈な睡魔に襲われていつも寝てしまうからです。また、私は行ったことがないある大手回転寿司チェーン店に行ったお客様から…

「せっかく起きれるようになり、お祝いで寿司を食べに行ったのですが次の日から2日まったく起きれなくなりました。これは、シャリに炊飯油が入っていると判断した方がいいのでしょうか?」

というご質問をいただきました。

「可能性は高いので、少し間をあけて食べて同じことが起きれば断定していいでしょうね。」

そんなお返事をしました。

いつも言っていますが、何かいつもと違うことが起きたら…

その前に何を食べたのか?その内容を疑うようにしてください。

例えば、私の妻はとても温厚で怒ること、イライラすることはありません。しかし、昨年夫婦で旅行中、とつぜんわけのわからないことで怒りはじめました。(見たことのない怖い顔でした)

ピンときた私は、妻に言いました。

「昼ご飯のとき、油が浮いたスープ全部飲んだよね。俺、一口でやめたよ。」

夫婦喧嘩となるところでしたが、この一言で収まりました。

また、あるご家族からいただいたお話もご紹介しておきます。

長女の起立性調節障害で困っていたご家庭ですが、幸いスッキリ起きることができるようになったお祝いで、よりによって(話を聞いたとき、お母さん自らがそう言っていました)ピザの食べ放題に家族4人(夫婦+二人の娘)で出かけました。

食べ始めてすぐに次女鼻水が出はじめたので、お母さんは「ヤバい!」と思ったそうです。そしてその予感は当たりました。

一連の取り組みで、イライラしがちだったお父さんはとても温厚になっていたのですが…、なんと食べて30分くらいしたら店員さんに絡んで(クレーム)いました。このとき、次女は「鼻水がとまらない!」と、ティッシュが手放せなくなっていました。

家に帰りホッとしたお母さんでしたが、今度は自分の体の異変に気付きました。蕁麻疹です。長女が朝起きられないとき、お母さんもたびたび蕁麻疹が出ていました。一連の取り組みで蕁麻疹が出なくなったのですが…

「あ~、鈴木先生が言っていた通りだった…。明日から2~3日は学校行けないかな…」

そう覚悟した通り、長女はそれから3日間まったく起きれずとてもネガティブにすごしたそうです。でも、4日後からは同じ人間とは思えないほど明るく元気に登校するようになっています。

このことからお分かりいただけたと思いますが、原因は同じでも、その結果は人により違った形で現れることを忘れないでください。

リノール酸は体内で炎症を起こす!

無知は罪。といいますが、サラダ油はまだまだ多くの人が使っています。というか、使いすぎています。

その理由も、「ヘルシーだと思うから」とか「お歳暮(やお中元)でいただいたから」など、約50年前に作られた「植物油はヘルシー」という常識を信じて贈答品として利用されている方がほとんどのようです。

ただし、リノール酸は体内で作れないため、必ず食事からとらなければいけません。例えば、今のミルクにはDHAとともにアラキドン酸(リノール酸から体内で合成される)が添加されていますが、これらふたつの脂肪酸が不足すると脳や目に異常が現れます。また、毛が抜けたり皮膚が荒れたりします。

しかし、リノール酸は体内でアラキドン酸に変換され、そのアラキドン酸は体内で局所的なホルモンのように働く物質(ロイコトリエン、プロスタグランジン、トロンボキサンなど)を生成します。そしてこれはら、どれも炎症を生じます。

この炎症が頭部で起きれば頭痛になります。鼻で起きれば鼻炎や副鼻腔炎、蓄膿症となります。皮膚で起きればシミやシワはもちろん、肌荒れやアトピーとなります。また、気管で起きれば気管支炎や喘息。血管で起きれば動脈硬化や血栓となります。さらに、糖尿病やガンのトリガーともなります。つまり、私たちが知る「病気」の多くは、そのトリガーがリノール酸だったのです

重要なのは、このリノール酸は厳格な菜食主義者でも不足することはないことです。必須脂肪酸ではありますが、食事をしていれば不足することがない。そして、日本人の多くが必要量の2~3倍をとっているのが現状です。なかには、必要量の10倍以上とっている人も少なくありません。(たぶん、国民の3割以上)

オリーブオイルも、本当は使ってほしくありません!

妻「じゃ、何の油を使えばいいの?」

私「・・・、イヤ、しょうがないからオリーブオイル」

ということで、我が家はオリーブオイルを使っています。決して、「オリーブオイルなら大丈夫!」などという気持ちはありません。

オリーブオイルの健康効果は?

オリーブオイルはオレイン酸が豊富な植物油です。おおよそ70~80%がオレイン酸で、リノール酸は10%未満とわずかです。また、残りは飽和脂肪酸です。

動脈硬化の予防?

オリーブオイルの主成分であるオレイン酸には、善玉コレステロールを減らさず悪玉コレステロールを減らすため、動脈硬化を予防できる。といったことを書いた記事があちこおちで見受けられますが、よくある話ですがこれはオリーブオイル関連業者が作ったウソです。

オレイン酸にはコレステロールを下げることはもちろん、動脈硬化を防ぐことはできません。

抗酸化作用がある?

オリーブオイルにはビタミンやポリフェノールが豊富であり、抗酸化力が期待できるという話もよく見かけたりします。が、残念ながらこれもウソです。

例えば、一般的に油脂(植物油や魚油、動物の脂など)にはビタミンAやビタミンE、ビタミンKが含まれます。これらをオリーブオイルと他の食品や食用油と比較すると次の図のようになります。出典:文部科学省「日本食品標準成分表2010」より作成

ご覧の通り、オリーブオイルに含まれるビタミンはむしろ少ないことがお分かりいただけたと思います。

一方で、ポリフェノールの坑酸化力ですが、この実験は空気中で行われたもの。例えば、魚油は空気中では容易に酸化されます。が、酸素分圧が低い体内に入ると、むしろ体を酸化から防ぐことがわかっています。

同じように、オリーブオイルのポリフェノールも体内でどのような働きをしているのか?実は、わかっていません。坑酸化力を発揮できているのかどうかもわからないというのが本当のところです。

オリーブオイルを与えたラットの発がん率

ラットに3種類の植物油を食べさせ発癌剤を与えて比較すると、がんへと変化していく前がん細胞の数がオリーブオイルを食べていたラットで突出して増えます。

これは、すべてのえさが12%の油を含有したものを与えて続けた結果です。当然ですが容量依存しますので、それほど神経質に考える必要はありません。しかし、積極的に利用するというのはどう考えてもあり得ません。

どうしてもオリーブオイルを使うなら、少なくともエキストラバージンオリーブオイルを使うべきでしょう。

ココナッツオイルはどうなのか?

ココナッツオイルの脂肪酸組成は以下の通りです。一価不飽和脂肪酸が含まれますが、90%以上は飽和脂肪酸です。

基本、ココナッツオイルは問題ないのですが、ひとつだけ注意が必要です。

実は、ココナッツオイルは性ホルモン作用があります。

精巣や副腎で産生されるテストステロンは、細胞内で活性化して働くジヒドロテストステロンに変換されます。ココナッツオイルは、テストステロンがジヒドロテストステロンに変換される過程を阻害します。つまり、男性ホルモンが正常に働けなくなります。

これはココナッツオイルの摂取量に容量依存しますので、子どもの成長のために習慣的な使用を控えたほうが良いと思われます。

エキストラバージンココナッツオイルを選びましょう。

まとめ

「どの油なら使っていいですか?」

私にとり、もっとも答えにつまるのがこの質問です。その理由も、なんとなくでもお分かりいただけたことと思います。

植物油には、まだまだ未知の物質が含まれているようです。そして、それらが体内でどんな悪さをするのか?今のところ誰もわかっていません。

ということで、炒めるときにはバターやラードなどを使用するようにお勧めします。

揚げる油は?

本日紹介したオリーブオイルやココナッツオイルを我が家でも使っています。

我が家では揚げ物は1か月に1回くらいですので、ほとんど気にせず使っています。

植物油の話、次回も続ける予定です。