納豆や味噌など大豆発酵食品の健康効果は、他の大豆製品には無いことをご存じですか?
食事は大切。
しかし、その大切さの尺度がひとにより大きく違っているのが現状です。
欧米化した日本人の食生活ですが、こころと体の健康を取り戻すためにも伝統的な日本食への回帰はとても重要です。また、「本当の妊活!」にも記しましたが、少子化・不妊対策にも日本食が鍵となります。
そんな日本食の中でも、まずは意識して増やして欲しいのが味噌や納豆など大豆発酵食品。また、どちらも自作で仕込むことができますが、ハードルが低いというか、とても簡単に自作できる納豆の健康効果をご紹介します。
自家製納豆はとても簡単!
私も自作で納豆を作り食べ続けていますが、とても簡単かつ安価ですのでお勧めです。
納豆の単価
市販納豆の単価は3パックで80~100円といったところでしょう。ですが、自作するとさらに安価となります。
例えば、以下の大豆は5キロで2,790円。
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私は1回で200gの大豆を使って納豆を作っていますが、その単価は上記大豆ならおおよそ112円(111.6円)。この大豆を…
1.水で洗って、新しい水に一晩浸す
2.圧力鍋で1時間煮る
3.2に、市販納豆の半パックを混ぜる
4.ヨーグルトメーカー45℃で24時間温める
市販納豆3パック100円とすると、半パックはおおよそ17円(16.6円)。合計で約130円となります。
ただし、大豆を水に浸すと、乾燥した状態から約2.3倍〜2.5倍(2倍強)に重量が増加し、ふっくらと大きく膨らみ(乾燥大豆100g → 水に浸すと約230g〜250g程度)ます。Google AIより引用
仮に水に浸して大豆が2.3倍に膨らんだとしたら、200gの大豆は460g。市販納豆はおおよそ40gですから、1回200gの大豆+投入した市販納豆半パック(20g)で480gの納豆ができます。これは市販納豆12個分。したがって、1回40gの単価は11円となります。
3パック100円の市販納豆の約3分の1のコストですから、ヨーグルトメーカーを新たに買ったとしても、1年使えば十分にペイできますよね。
参考までに、私は自家製味噌も仕込んでいますが、万が一に備えて白味噌もこのヨーグルトメーカーを使って何度か作りました。また、醤油麹や塩麴、金山寺味噌、発酵あんこ、甘酒などもヨーグルトメーカ―で作れますし、塩麴や甘口の金山寺味噌、発酵あんこ、甘酒はヨーグルトメーカーで自作しています。
※ 醤油麹と甘くない金山寺味噌は時間をかけて作った方が美味しいので、醤油麹は10~14日。甘くない金山寺味噌は2ヶ月くらいかけて自然発酵させています。
納豆の健康効果!
納豆にはさまざまな健康効果がありますが、「 納豆の発酵に伴う成分変化と健康機能 片山 茂 2025年 78 巻 5 号 301-306」から引用してご紹介します。
ナットウキナーゼと血栓溶解
ナットウキナーゼは、(中略)高い血栓溶解活性を示すことから、血栓予防や心血管疾患リスクの低減が期待されている。(中略)
ラットを用いた試験では十二指腸内投与後に血中に移行し、血漿中で血栓溶解活性を示すことが報告されており、経口摂取後における血栓溶解作用が示唆されている。
近年の大規模な疫学研究では、納豆や味噌などの発酵大豆製品の摂取が、全死亡および心血管疾患による死亡リスクの低下と有意に関連することが報告されている。
ビタミンK₂と骨・血管の健康維持
納豆にはビタミンK₂が豊富に含まれており、骨および血管の健康維持に重要な役割を果たす。
ビタミンK₂は、カルシウムやリン、マグネシウムなどの骨成分の結合を促進し、骨形成を高めるとともに、骨からのカルシウム流出を抑制する作用を要する。
閉経後女性を対象としたコホート研究では、納豆の習慣的摂取が骨密度低下の抑制と有意に関連し、(中略)一方、豆腐など他の大豆製品との間には有意な関連が認められなかった。(中略)
ビタミンK₂は動脈石灰化の抑制や炎症制御を介して、心血管系に対する保護作用も示す。
ビタミンK₂含量の異なる納豆菌株を用いた動脈硬化モデルマウスへの摂取試験では、ビタミンK₂含量の多い納豆を摂取することで動脈硬化の進行が有意に抑制された。(中略)
認知機能への影響
納豆の摂取は女性、特に60歳未満において、認知症発症リスクの低下と関連する可能性が報告されている。(下 表1)

他にも脂質代謝改善効果や血圧調整効果が期待できます。
まとめ
納豆で確認された健康効果の多くが、他の大豆製品(味噌など発酵大豆製品を除く)では見られなかったことから、日本食でも特に発酵食品を継続して食べる習慣が重要であることが想像できます。
特に、血栓を防ぐ効果があることから、コロナワクチン接種者は常食されることを強くお勧めします。




