葉酸サプリメントの健康被害について! – 厚労省が推奨するものは健康被害が多いですね

妊娠期に多くの女性が利用するであろう葉酸サプリメントですが、以下の健康被害が報告されているようなのでご紹介します。

 

妊娠期では児の神経管閉塞障害発症リスク抑制を目的として, 妊婦への人工性葉酸の摂取付加が推奨されているが, 近年過剰摂取による健康被害が報告されている.(中略)

以上の結果から, 妊娠期における人工性葉酸の過剰摂取は仔における糖代謝障害, さらに肝臓における脂肪肝を引き起こすことが明らかとなった.

妊娠期における葉酸の過剰摂取が仔の代謝障害誘導機構に及ぼす影響 和田 亘弘, 根岸 りの, 他 2024年 12 巻 3 号 220 より引用

 

日本では人工と天然の葉酸が区別されていないようです。

 

葉酸(folate)と総称される物質はプテロイルモノグルタミン酸(folic acid:モノグルタミル葉酸)を基本構造としている.すなわちパラアミノ安息香酸分子の一端がプテリジン環,もう一端がグルタミン酸に結合した構造である(図 1).

サプリメントに使用される葉酸はこのプテロイルモノグルタミン酸である.葉酸と総称される物質群には,その還元型にメチル基,フォルミル基などの炭素数 1 の化学基が結合した化合物,さらに,グルタミル基が 2-7 個まで結合したポリグルタミル葉酸など,多数の化合物を含んでいる(図 1).

しかし,日本語では folic acid も folate も区別せず葉酸と呼んでいる

葉酸の C-1 メタボ ロームの遺伝子栄養学 香川 靖雄 2022年 96 巻 12 号 512-521

「葉酸」と「Folic acid」は、**天然の葉酸塩(folate)と人工的に合成された葉酸(folic acid)**という違いがあります。天然の葉酸塩(folate)は野菜などの食品に多く含まれ、体内で活性化されています。一方、サプリメントなどで一般的に使われる人工の葉酸(folic acid)は、体内で代謝されることで活性化しますが、代謝能力が低い人はうまく代謝できない場合があるため、注意が必要です

Google AIより引用

耐糖能異常や細胞の分化にも影響が…

 

【背景・目的】厚労省は, 児の神経管閉鎖障害予防を目的として葉酸サプリメント(プテロイルモノグルタミン酸)の摂取を推奨している. 一方で, 人工性葉酸の過剰摂取による健康被害が問題になっている. (中略)

【結論】妊娠期における人工性葉酸過剰摂取による仔の耐糖能異常および腎周囲・腸間膜脂肪の蓄積には消化管上皮細胞の分化様式の変化が関与する可能性がある.

妊娠期人工性葉酸過剰摂取による耐糖能異常と肥満の誘導と消化管上皮細胞の分化様式の変化との関連 金高 有里, 奥田 明日香, 他 2023年 11 巻 3 号 194B

 

喘息も…

 

【目的】我が国では、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、通常の食品から摂取する葉酸以外に、サプリメントや食品中に添加される葉酸(狭義の葉酸)を 400 ㎍/日摂取することが望ましいとされている。

受胎期に重要な葉酸サプリメントの摂取が普及する一方で、海外において母親の葉酸過剰摂取による児の喘息発症のリスクが報告されている。そこで本研究では日本における妊娠期の葉酸サプリメントの摂取と児の喘息発症リスクとの関連を検討した。(中略)

【考察】本研究では、妊娠期の葉酸サプリメント摂取と喘息の罹患に正の関連が見られた

妊娠期に葉酸サプリメント摂取が無かった群と比較して、葉酸サプリメントを摂取していた群で喘息の有症率が高かった

葉酸摂取を否定するものではないが、本研究の結果から、葉酸サプリメントの摂取は、児の喘息発症のリスクであることが示された。

妊娠期の葉酸サプリメント摂取と児の喘息発症リスクとの関連 金高 有里, 小林 道, 他 2021年 10 巻 1 号 69-75

 

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Posted by sinsd